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東大王

テレビをつけると、クイズ番組でよく顔をみかける「東大王」のみなさん。知識の幅も深さもすごいですねえ。さすが難関を突破しただけのことはあると感心します。でも、失礼ながら、そんな時間もったいなくないですか?

われわれ凡人とちがって、記憶力というか記憶のメカニズムがちがうのでしょう。記憶の量と幅、それを引き出すタグ・インスピレーションが飛びぬけている。写真のように本のページを目に焼き付ける人もいれば、覚えるコツと訓練に長けた人もいるのでしょうね。とてもかないません。受験勉強の延長線上といえばそうかもしれませんが。

クイズの解答は、所詮だれかが発見したり、考案したり、導き出したりした結果ですよね。いってみれば、そこらにある情報の使いまわしにすぎない。そんなことに時間をつかうのはもったいない。

もちろん、彼ら、彼女らはそれがすべてではないでしょう。他の思考力も柔軟で素晴らしいものを持っていると思います。

セレンディピティということばがあります。

日々何かを探求しているときに、それとはちがった別のものと偶然に出会い、そこに新しい価値を見出すことです。たとえば実験ミスなどの結果が大発見につながったというのはよく知られたことです。これには幅広い知識と記憶力と柔軟な思考力が必要で、せっかくのチャンスを拾えるのはそういう人でしょう。

若い時の貴重な時間、他人の情報の使いまわしなどはやめて、オリジナルでクリエイティブなことに取り組んでください。われわれトシヨリには到底追いつかないことですから。