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新解さんの「まんざら」

人事研修があった。この歳になって今さら、なのですが、そのなかに女性活躍についてのテーマがあった。口で言えば簡単だけれど、いろんな面で難しいことが多いのも現実。つねづね思っていたことを話した。

「みんなで渡れば」的な意見が多かったが、わたしのは「独りでも渡る」人をみつけて後押しする、というもの。制度を整えるだけじゃ十分じゃない。ひとりでも渡った人を見れば、頑張りやすくなるのは男も同じです。

残念ながら賛同が少なかった。後日、児玉治美さんのこんな意見をみつけた。

「日本の女性は他国と比べても自信がなく、責任ある地位につきたい人は少ないという調査結果がある。責任ある地位にもともと女性が少ないからで、優秀な女性が見えるところにいれば、他の女性も頑張ろうと思える」(日経:ダイバーシティ進化論)

わたしの意見もまんざらでもないじゃないか。

と思って「まんざら」を辞書引きしてみた(新明解国語辞典⑤)。

①そういう判断を全く成立しないわけではないが、大局においては、やはり逆の見方をとったほうが穏やかだということを表わす。(まんざら捨てたものでもない:必ずしも捨てたものではない)
②一顧にも値しないという主体の判断を表わす。(まんざらでもない:全く駄目だというわけでもない)

さすが新解さんです、独特な説明でよくわかります。「みんなで渡る」のがこの場合主流だったので、①に感じたのかもしれません。

でも、「独りでも渡る」人でないといずれ壁にあたる。そんな人を見つけて応援するのが着実だと思っています。