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1円の重みをわかってほしい

商品の価格は消費する側の価値で決まる、はずだ。そんな高いのは買えないよといっても、ほかになければ買わざるをえない。値上げにごねれば、買ってもらわなくても結構だという。

便乗値上げだとは正面から反論はしませんが、コストの積み上げがあいまいです。「採算是正」などという勝手な論理がまかりとおり、今をおいてほかにないとばかりに各社が足並みをそろえる。

売り手の強すぎる態度に、原材料が下がったときには値下げを、というのが関の山。いまにみておれとは顔には出さず、きらさずに安定供給をと、平にお願いする。もう、いいかげんにしてほしいものです。

粗っぽい交渉が2年以上つづき、新入社員や若い人が、値決めはこんなもんだとおもってしまうのが心配になった。

商品とサービスの価値を理解してもらい、すこしでも高く買ってもらいたい営業。一方、ムダをはぶき、日々カイゼンでコストダウンをつづける生産部門。こんな、1円、いや何十銭という積み重ねが安定的な利益をささえる。これが、「ふつう」の世界だと。

1円の重みを再認識してほしい。そういうつもりで、営業にあと1円、その価値をみとめてもらう交渉をといい、わたしも同行訪問してお客にお願いした。

すんなりではありませんが、仕方なく認めてくれました。が、これはこちらの趣旨に反して、「力ずく」の延長線っぽい結果。むずかしいものです。