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社会科と理科をひとつにまとめて生活科という

小学生の1、2年生には社会科と理科の授業はない。何を今さらと言われるだろうが、知らなかった。30年前(1992年)から社会科と理科は「生活科」に統合され、分かれるのは3年生からだという。そうか、30歳後半の人たちから、生活科だったんだ。そんな話は聞かないよなあ。

「生活科」ってなに?
文部省の「生活科指導要領」というのを見た。100ページほどのpdf、読む意欲が失せ、一部分だけ。教科目標の趣旨は、

「具体的な活動や体験を通して,身近な生活に関わる見方・考え方を生かし,自立し生活を豊かにしていくための資質・能力を育成すること」

つまり、学校,家庭及び地域の生活と身近な人々やモノに対して、見る、聞く、触れる、作る、探す、育てる、遊ぶなどで自ら働きかける学習活動なのだそうだ。

個々の範囲であった遊びと未知なことへの興味(探検といっていいのか)を、集団化してカリキュラム化したということなのだろうか?

国学院大学の田村学教授は、「街に出て魚屋で本物のサンマを見れば、姿や旬の時期が分かる。お金の動きや働く人の姿も実感できる」と社会科と理科を融合すれば(生活科)、子どもの理解が進むという。

そうだろうか。

小学低学年のころを振り返って、学校へ行った、校舎やグラウンドで遊んだということは少し記憶にある。近所の店で駄菓子を買ったことや、自転車に乗ったこと、当時は珍しかった友だちの家のクルマに乗せてもらったこと、そんなことはよく覚えている。が、社会の仕組みの理解まではちょっとおよばなかった。

生活科以外の科目、国語や算数、音楽の場合は、漢字や四則計算ができるようになった、歌や楽器が使えるようになったということが学習結果として残る。わたしの場合は、社会科、理科は何も残らなかったように思う。生活科になって、具体的になにか「残る」ことがあればいいのだが。

たとえば、「お金」。電車やバスに乗る、買い物をする、貯金をする、紙幣やコインの作り方や印刷の基本、お金にまつわることにフォーカスして関連づけて学ぶ、こんなテーマをとりあげてみてはどうだろうか(指導要領にはすでにあるかもしれませんが)。