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東京ミッドタウンの3兄妹弟

ミッドタウンといえばニューヨーク・マンハッタン中央部の地区名。エンパイアステートビルなどの高層ビルが立ち並び、タイムズスクエアやロックフェラーセンターがある。地理的にも活動的にも中心だからミッドタウン、わかりやすい。それに比べ、東京のミッドタウンはややこしい。

赤坂檜町から六本木に向かって坂を登ると高層ビルがある。「東京ミッドタウン」、高級ホテルや美術館、オフィスなどの複合施設。2007年生まれ。タワーは54階、いくつかの子分的ビルと公園を従えた。これは長男(男か女かは、ビルの形と雰囲気で勝手に決めました)。

長女は日比谷公園の隣に2018年に生まれた。35階建て。明治時代にこの近くにあった鹿鳴館、ダンスのイメージをデザインしたという。流れるような曲線美は間違いなく女性。

次男は東京駅前八重洲。2022年秋に姿は現したが、この3月に正式に産声をあげる。45階建て、地下にはバスターミナルがあり、ホテルやオフィス、小学校まで入る。雰囲気は次男坊、丸の内や大手町の先輩たちに負けまいとがんばる。

長男は「東京ミッドタウン」で長女は「東京ミッドタウン日比谷」、次男は「東京ミッドタウン八重洲」。マンハッタンの地区名に比べ、ビルや近辺だけが長男の「ミッドタウン」、長女、次男はビルだけで「ミッドタウン」。生みの親の三井不動産はもっと名前を考えるべきだ。

「東京ミッドタウン」が兄妹弟で共通している。赤坂だと思っていたら、日比谷だったり、八重洲にもあったり。最後まで聞かないとたどり着かない。わかりにくい。

近江ちゃん(前NHKアナウンサー、ブラタモリの近江友里恵さん)が街づくりの仕事をしたいと2021年4月、三井不動産に入社した。次は「東京ミッドタウン」3兄妹弟のようなネーミングはやめようね、近江ちゃん。