☆#103『朝30秒の正座で腰痛が治る』金聖一
これはかなり価値ある本である。タイトル通り、正座健康法である。私はかなり長時間、正座が出来る。そんな余裕の自覚で読んだら打ちのめされた。著者が提唱するのは「踵をつけて正座」。
難しい! というか、出来ない!
どういうことだ、俺が間違っているのか、本が間違っているのか? 何度も見返した。どうやら私の足首は著者の視点に立つと相当硬いようだ。脛やふくらはぎの筋肉の血流が悪いらしい。(104頁)
数年前に柔軟体操を始め、今は床にべった~り、である。だから自分の体はすっかり柔らかくなったと自信を持っていた。しかし盲点。ストレッチの対象に足首はなかった…
前提として、全身の血液の65%が下半身にある。これは重力の影響で。そしてとりわけふくらはぎが血液を心臓に押し戻す役割をする。しかし揉んでもその時だけしか効果はない。恒常的に良いふくらはぎの状態を作らないといけない。そのために正座が良いのだ。加圧によって毛細血管が増える。
タイトルにある「腰痛」だが、足首の硬さと密接な関係があるようだ。確かに私も昔は腰がかなり弱かった(60頁)。
また腰痛は下半身の血流の悪さから起こるとのこと(68頁)。
次のような原理だ。
血流が悪い⇒筋肉・関節が硬くなる⇒膝が痛くなる⇒膝を庇う⇒腰が痛くなる。
なーるほど、である。
そして今書きながら思ったが、だから私は仕事として時々脚のマッサージをする時、ふくらはぎを特に選ぶのだ。するとお腹が動き出す。…そういうことを知らないでやっているボクね。毎度。
腰痛の原因は
①背骨の歪み
②脚の使い方(軸足と利き足の使い方の差が大きすぎると問題)
③血流の悪さ
とのこと。(70頁)
そしてこの全てが「踵をつける正座」で治ると言う。
巻頭にビフォーアフターの写真があるが、確かに目に見えて変わっている。
その他に重要な知見。
関節・筋肉が硬いのは血流が悪くなっているからであって、加齢が原因ではない。(87頁)
血流を良くすることは毛細血管を増やすことであり、毛細血管が増えれば増えるほど、老廃物の廃棄を体は出来るようになる(94頁)
その後、10回くらい試したら、どんどん足首が柔らかくなって、早くも「出来る寸前」まで来た。私の体は覚えが速いので有難い。多分明日には出来るようになっていると思うが、今まだ不完全な形でも出来るようになっての感想。元々私の足の裏は薄い方だけれど、血流が良くなったことで更に薄くなったので驚いた。
これは是非とも習慣づけると良いと思う。
一押しの良書である。
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