障がい者とはいいきれない僕

どうも、OJIです。いつもはIT系の話ばかりしているのですが、今回はちょっと別の話をしていきます。僕が持つハンディキャップについてです。

僕は脳性麻痺を持っています。親しい友人であってもこのことを知っている人はとても少ないです、なぜなら僕自身が言わなかったから。たまに聞いてくれる友達はいたんですが、適当なことを言って逃れていました。多分、怖かったんだと思います。何に対して恐怖心を抱いているのかは今の僕にもいまいちわかりません。今でも誰かに自分の症状を話すときはかなり緊張します。単に対面が苦手なだけかもしれませんが……。僕が対面を苦手としていた理由に僕が持つハンディキャップは関係していると思います。この note では僕の症状についてなぜそうなったかも含めて書こうと思います。

2001年4月、僕は京都市の某病院で産声を上げ……ませんでした。生まれる直前、羊水で溺れたらしいです。溺れていると分かった瞬間、即帝王切開に切り替えられ、仮死状態で僕は生まれてきたのでした。その後、急いでNICU(新生児特定集中治療室)に入ることとなりました。不幸中の幸いといいますか、なんとか回復し2週間ほどでNICUを出ました。しかし、溺れたことが原因で脳にしっかりとした酸素が供給されておらず、脳の一部が発達せず、ほぼ死んだ状態です。そして僕は軽度の小児脳性麻痺を患うことになりました。この軽度が僕の人生に良くも悪くも影響しています。軽度だったため、障害者手帳をもらえませんでした。

障害者手帳をもらえないということは公的に「障がい者」とは認定されていないということです(認定という言葉が適しているかわかりませんが)。公的に認められていないと、学校やその他団体等に配慮してもらいにくくなります。実際に手帳がないから特別措置はできないという経験は何度かしてきました。母子手帳などで証明ができると大丈夫な場合もありますが、なかなか手間がかかります。仕方がないと思うようにはしてきましたが、やっぱりどこか腑に落ちないところでもあります。

ちょっと話をもとに戻しまして、脳性麻痺に関してはこちらを参照してください。僕は原因2の「低酸素性虚血性脳症」に当てはまります。現在麻痺の症状は主に「手」に出ています(分類としては四肢麻痺)。脳性麻痺には「痙直型」と「アテトーゼ型」の2つあり、僕は「アテトーゼ型」です。

先程の記事からの引用です。

大脳の奥深くには大脳基底核と呼ばれる場所があります。不随運動に関わっているといわれており、この部分を損傷してしまうとアテトーゼ型の脳性麻痺となります。筋肉の緊張度合いが突然変わってしまうため、姿勢を保つことが難しいのがアテトーゼ型の脳性麻痺の特徴です。また、自分の意志とは無関係に体が動いてしまう不随意運動もともないます。

「姿勢を保つことが難しい」というのはないですが、不随運動があります。この不随運動はかなり厄介です。お年寄りの方が細かい作業をする時に手が震えているのを想像していただくと一番近いと思います(あくまでも僕の場合)。また、不随運動には精神的な緊張もかなり影響してきます。緊張すると震えるという方はたくさんいらっしゃいますが、僕の場合はより顕著に出ます。平常時は手だけですが、緊張すると体中が震えます。最近はようやく人前に出ることに少し慣れたのですが、それでも喋ったり作業をすることに支障が出ます。

これの症状が最も日常的に支障をきたしているのは「学校生活」です。書類を書く・ノートをとる・テストを受ける、学校生活に置いて「書く」という動作は必要不可欠です。しかし、特に手に集中している不随運動は書くことを妨害してきます。小さな字が書けない/他の人より字を書くのが遅い、かなり致命的です。現在通っている高校では以下のような配慮をしていただいています。

・授業中のノートはパソコンでとる
・宿題等の提出物は印刷して提出
・テスト用紙の拡大・時間延長

もちろんいましていただいている配慮が全て入学時からあったわけではありません。今の形に至るまでに色々と紆余曲折がありました。その部分は少し深めに書きたいので、別のnoteに書きます。

これまで、こんな風に「書くこと」に対して大きなハンディキャップを持っていて、学校などで色々と配慮をしてもらっているのは僕だけだと思っていました。しかし、つい先日あるネット上のコミュニティで僕と似たような状態の子と出会いました。脳性麻痺ではありませんが書くのが他の人に比べて苦痛だそうです。そして、悲しいことにその人は今学校に行けていないそうです。僕みたいに学校のシステム・ルールが嫌いとかではなく、こういったハンディキャップがあるから学校に行けないというのは非常にもったいない話です。その子に非は一切ないはずです。

僕のような症状を持っている方と初めて喋りました。その子は僕よりまだまだ若いです。似た経験を持つ先輩として、その子に僕のようなしんどい思いをして欲しくない、喋っていて真っ先に思い浮かびました。

僕一人の力で今すぐ変えることは当然できませんし、今から僕が動いたところでその子の環境がすぐに変わるわけでもありません。でも、少しでも楽にしてあげたい。これから生まれてくる僕と似たようなハンディキャップを持っている方たちが今よりもしんどい思いをせずに日常を過ごして欲しい。そんな思いを持って僕はこのnoteを書こうと決意しました。これから少しずつですが、僕がこれまでにしてもらってきた配慮等について note に書いていこうと思います。

最後にこのnoteを見た方にお願いがあります。僕はたまたまインターネットの世界である子と出会い、自分と似た周りから見ると少し違った環境にいる子がいることを知りました。他にも似たような方が日本全国にいらっしゃると僕は考えています。ぜひこの note を SNS などを使ってより多くの人に広げてもらえないでしょうか。仲間がいるとわかっただけで少し安心します。

軽度というのも相まって、僕は今他の人たちとあまり変わりなく日常を過ごしています。これまでの経験を活かして、仲間に少しでも良い日常を送ってもらうためこれから少しずつ行動していこうと思います。
もちろん相談にも乗ります。Twitterとメールで受け付けています。

Mail:contact+note(at)oldbigbuddha.net
Twitter:@OldBigBuddha

僕自身忙しい身なのですぐに返信することができないかもしれませんが、可能な限り早く返信しようと思います。これから中学・高校に行くのだがどうやって話をすればいいのか、こんなことを言われたのがどうすればいいのか、気軽に相談してください。
似た環境にいる・いたというお話だけでも大歓迎です。どんな仲間がいるかをもっともっと知りたいです。

最後までお読みいただいてありがとうございました。

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