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Blenderでの最近の顔の作り方(デフォルトキューブから)

ちかごろ

キャラモデリングを始めた最初の頃は本とかの通りに作ってて、次に、いかに「いい感じに」を使わずに固定された手順で作れるかという、学校で教えてた時に考え出したゲームプログラマ向けの絵心がなくてもそれなりに形になるやり方で作ってました。

学校を離れてもう人に教えることも無いし、自分が納得すればいいだけなのでもう「いい感じに」メインの編集でいいかなって思うようになりました。

というわけで最近のやり方はとりあえず最低限で作って、後は気になった時のタイミングで修正する感じにしています。まともに見え始めるのがだいぶ後になってからなのが弱点ですが、顔で止まらずに先に進められるのが利点です。

つい途中途中で顔を直しちゃうのでトータルでは結構時間がかかっているのも欠点ですかね。我慢すれば速度が上がるのですが、我慢できない😇

1億年と2千年前から、3面図は使わない

昔は3面図とかアレば使うかなーって感覚だったけど、最近はデザインの確認(小物とか衣装の背中部分とかの確認)にあると便利だけど、モデリング自体には使わないかなーって感じです。

作品をいくつか作っているうちに「あの時の作り方、最終品質結構よかったなー」と3面図より過去の経験の方を優先するようになりました。このあたりが「慣れてきた」ということなんでしょうか。

そもそもイラストを3D化する場合、普通3面図とか無いですし🍣
イラスト(通常は立体的に嘘が入る)なのに3面図とか、本当に必要なんでしょうかね? 3面図に正確に、ではなく、イラストの”雰囲気”を3D化するのが腕の見せどころでありましょう。

顔の作り方2021

前置きが長くなりましたが、それでは最近の顔の作り方。自分の備忘録も兼ねて書いておきます。

なお、初心者向けの記事ではありません。初心者を抜けて作品も普通に何体も作ってる中で、今の作り方マンネリだしそろそろ別の作り方しててみたいなーっていう人に対する、私はこんな作り方だよー、的な記事です。

それ(デフォルトキューブ)を捨てるなんてとんでもない

皆さーん、デフォルトキューブ、捨ててますかー?🙋

私はもう「調整前提だしデフォルトキューブから作っても同じじゃね?」って感じで、デフォルトキューブから作り始めています。平面で顔を作って立体化、の流れはめんどくさくての……_(:3」∠)_

立ち上げた時のアレ。消さない

というわけで、グリースペンシルとかで適当にデフォルトキューブに落書きして、それに合わせてCtrl+Rで分割線を入れていきます。ミラー化大好きなので、半分にしてから作業しています。

実はこれ、まだ誰を作るか決めてなかったので適当に落書きした下書きになります。後で調整するのでここできっちりさせる必要がない、ということです(ここで似せておくと、後がちょっとだけ楽になりますが)

目と鼻の位置に線を入れる
鼻の下、口、額の先も入れる

輪郭を整え、目の中を消して周りをSubdivideして頂点を増やし、鼻を出す。

斜めから見るとこんな感じ

目の形を整えます。形を整えたら目の周りに1周エッジを入れておきます。口も同様に形を整えます。

目の周りに追加

大きく口を開いて

最近のやり方なのですが、最初口は開くように方針を変更しています。元絵どうこう関係なく、口は開いた状態で作るようにしました。上の絵ではまだ半開きくらいで、最終的には一番大きく口を開けた時の状態で作るようにしました。

Subdivisionモディファイアを使う前提なのですが、口を閉じた状態で作ってフェイシャルで口を開こうとすると、毎回半泣き😭になりながらの調整になってました。

ところが、口を開いた状態で作ってフェイシャルで口を閉じるってやると、なんと楽なことか!😀

閉じた時に頂点が足りないなーって思ったら、開いた状態でループカットすると破綻もあんまりなく頂点を増やせます。

なお、口を開くのをメインにおくならいっそ口を同心円にすればいいんじゃないかと、顔の下半分は球を潰して貼り付けてからつなげていく方法も模索中です。

動く部分の頂点を増やす

頂点を増やしすぎると動かす時にしんどくなるのでできる限り頂点を減らしつつ、動く以上はある程度の頂点数が必要になるので分割します。

後でいくらでも分割できるので、後回しでもいいですね。

平面での仕上げ

このあたりまでに誰を作るかを決めなければなりません。立体化した後だと流石に心が折れる作業になります。平面の段階であればほとんど苦になりません。

誰を作るかを決めたら、リファレンス画像を見ながら顔の形を修正します。

ここでもまだ全然似せてませんが、イラスト作者の癖はこのあたりで掴んで、ねじ込んでおきたいところです。

  • 目の高さや離れ具合

  • 鼻の位置や高さ

  • 口の位置や尖り方・開き方

  • ほっぺたの膨らみ

  • 顎の形

これらは後々すごく響いてくるので、このあたりで確実に意識して突っ込んでいくほうが良いというのが、過去のたくさんの後悔から導き出された結論です😇

後悔と挫折を繰り返しながら_(:3」∠)_

でも、まぁ、、、
結局できるところまでしか、できん😇

次回作にご期待ください_(:3」∠)_

頭に球を置いて球に合わせる

UV球を作って頭の位置に合わせます。額から下になるUV球の頂点を削って、額のてっぺんと球の一番手前の位置を合わせます。

後は、額から下を球に合わせていきます。

ここが初心者が一番苦労するところなんですが、ここの説明を省いている本やチュートリアルのいかに多いことか。

こうやれば作れるぞー!って解説しちゃうとそのやり方が先入観になって将来的に良くない、ってのはわかるんだけど、初心者は思考が停止する前に、3D自体を停止しちゃうんだヨォォォ🥶

とネットの片隅で叫びつつ、初心者向けは他の人に任せて🤪、もういい感じに前提のモデリングで、いい感じに整えます。

まずは横から見て整えやすい所を整えます

  • まずは鼻から顎にかけて。この辺は3面図よりイラストの書き方の方が参考になりますね。印象を大切に(鼻から顎にかけてで年齢の印象が決まる)

  • 目の位置も重要。イラスト(3面図)に合わせて後ろすぎると3D化で苦労する。立体が破綻しない場所前提で、横より斜めの顔を参考にする。

  • 頬から顎にかけての斜めのラインも重要。横と斜めのビューを行ったり来たりしながら調整。

髪で隠れる部分は適当でいい

上から見下ろして調整

皆さんもやっているでしょうか。私は顔(と胸)の調整をする時は上から見下ろしてやってます。特にほっぺたが の形でいい感じに見えるかを気をつけてます。

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一番よく使う角度で確認

最終的にこの角度のイラストが一番多いと思うのですが、この斜めから見た状態でイラストの雰囲気が出るように調整します。特に目からほっぺにかけて、輪郭はしっかり調整します。

ポリゴンが少ないと調整しにくいので、もう一息ポリゴンがほしいと思ったらCtrl+Rで分割、逆に多すぎると思ったらAlt+クリックでリング選択して
DisolveEdgeします。

一応これで完成なのですが、時間的にはこれでまだ半分。後はモデリングを進めていく中で、気になった時に気になった場所を調整していくことになります。

立ち止まんじゃねえぞ

ここで顔だけで可愛くしたくなるところですが、少なくとも髪の毛が終わるまでは顔から一旦手を引きます。

髪の毛を含めて顔、というか、むしろ髪の毛が顔の本体、まである_(:3」∠)_

髪の毛でだいぶ印象が変わるので

我慢できるなら、仮マテリアルを当ててから調整したいところですが……我慢できたことがない_(:3」∠)_

やっぱり所々で調整入れちゃう

かわいくなーれ

最後に

モデリングをやってていちばん重要なことは、やっぱり、正確性でも、立体としての正しさでも、トポロジの美しさでもなく、

かわいさ

だと思うのです。

調整するときについポリゴンの流れやイラストと比較してどうか等を気にしてしまうのですが、その修正でかわいさが損なわれたら元も子もありません。

かわいくなーれ、という意識だけは常に持ち続けなければなりません。結局なにが正義かっていうと、

かわいいは正義

これ。

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