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全国MBAワイン大集結2023に行ってきました!

農学部2年の前島壮太です。
ちょっと前のことになるのですが、ワインプロジェクトの一環で声をかけてもらい、MBA1927→の主催する、全国でつくられているマスカット・ベーリーAのイベントに参加してきました。このようなワイン試飲会に行くのは初めてのことで、たくさんの驚きと気付きがあったので、簡単にレポートしますね。

このイベントは、試飲会とMBAの香りについての講義の二部構成でしたので、まずは試飲会から。

40近くのワイナリーが参加しており、MBAはこんなにも全国いろいろなところでつくられているという事実にまず驚きました。

上に載せた写真のように、各ワイナリーのブースに行き、お話を聞いたりしながら試飲することができるスタイルでした。たくさんの種類があって、同じ品種からこれだけの多彩なワインが生まれていることに驚きと楽しさを感じました。

MBAをはじめとする優良な日本固有のワイン葡萄を作り上げた川上善兵衛さんが創業者である、新潟県の岩野原葡萄園さんの遠藤社長と、広報の今井さんとお話しさせていただく機会がありました。お二人とも明治大学のOBとのことでうれしく思いました。 

一緒に回った蔵邸ワイナリーの山田さんからも、いろいろなお話を聞くこともでき、気付きが増えました。

同じブドウからできたのに、なぜ違いができるのか。それはもちろん土地の違いがあるけれど、例えば醸造でいえば、発酵後に樽に入れるか入れないかで味わいや香りが大きく変わってくること。

日本でつくられたワイン用のブドウの品種で海外でも名前が知られているのは、MBAのほかに甲州、山幸などがあること。

そのほか、発酵を失敗すると硫黄のような臭いが発生することがある、ということも聞いたので、ワインの硫黄臭が生じる原因について少し調べてみました。

ワインに硫黄系の化合物がそんざいする代表的な例として、天然由来の流加系化合物、硫化系結合を含んだアミノ酸の存在、硫黄系薬剤、醸造家庭にて添加された亜硫酸の存在などが挙げられる。これらをもとにして、酵母などの代謝によって硫化水素(H2S)が生成されるとのことらしい。

(参考)
ワインの天敵、硫化臭の正体と取り除き方


続いて、MBAの香り講座を受けました。主に、ワインなどで用いられる、ベリー香やキャンディー香を作り上げる成分フラネオールについ学びました。

上記の写真を見ると、MBAがメルローやカベルネなどと比べて、フラネオールの量が違うことがわかる。このことからも、MBAで特に特徴的なベリー香などの表現が使われることがよく分かったということです。

また上の写真で分かるように、ワインの中のフラネオールの量は発酵の過程でだんだんと増加しており、最初から大量のフラネオールが存在していたわけではないということがわかります。

そのためフラネオールに変換される物質(前駆体)が存在しているのではないかということなのだと思います。  

最後に、イベントに参加して思ったことを書いてみたいと思います。

日本でつくられたワイン用ブドウ品種の中でも、生産量が多く、バラエティにとんだワインがつくられているからこそ、多くのワイナリーが参加するイベントができるのだと思いました。

ただ、日本のワイン用ブドウで造られたワインはまだ世界的に評価されていないと思うので、日本のワイン業界はまだまだ伸びしろがたくさんあるのではないかと感じました。

ただ、近年日本ではワイナリーがたくさん増えているという事実も知りました。日本で生き残っていくこと自体、簡単なことではないとも思い、ワイナリーを経営し、品質の高いワインを提供していくためには、相当の努力と工夫が必要なのだろうとも思います。

本気でワインづくりをやっている人たちと接し、ワインが好きだから、楽しいから。だけではやっていけない世界だということも感じつつ、自分自身は美味しい、楽しい体験ができた1日でした。一つ一つを人生の糧にしていきたいと思います。

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