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25年から始まる新課程大学入試共通テスト(試作問題)が公開された~国語編~

現高1から共通テストが大きく変わる

2025年1月の共通テスト受験生から新課程入試になります。大学入試センターから現在高1が受験する予定の共通テストについて、試作問題が公開されました。この試作問題通りの問題形式になるとは限りませんが、作問者たちがどのように考えて問題を作っているかが分かるので、新課程入試を受ける人たちにとっては非常に重要です。

一通り試作問題を見てみましたが、共通一次→センター試験→共通テストの流れの中でも、今回の改訂はかつてないほど大きな変更が加わっているように感じました。

国語の新共通テスト

国語は現行大問4つで80分の試験が、大問5つで90分の試験になります。新たに加わるのが「近代以降の文章」で、文章や資料を読んで考察する問題形式になっています。試作問題がA、Bと2つ用意されていますが、興味深いのがAの方で、

なんと横書きの問題文です! 共通一次時代から見ても横書きの国語の問題文は初めて見たように思います。

文章に加えて関連するグラフも載っており、データから読み取れることを分析しなければいけません。数学は特に顕著ですが、他の科目も新課程に入ってから「統計」分野の占める割合が非常に大きくなっているように思います。

各設問の概要を見ても、作問者が狙っているのは明らかに「資料の読み取り能力」であり、「書き手の意思」「論理展開」に沿って与えられた文献やデータをきちんと理解できているかが重要になるようです。

生徒に語らせる授業を

従来の教育課程では「見れば分かるだろ」ということで統計データの読み取りが現場で疎かにされてきたきらいがあります。私は普段から生徒に問題や用語、公式の意味を説明させる授業を心がけていますが、新課程の学生を指導する際は、科目にかかわらずデータや資料の読み取りがきちんとできているか、確認しながら授業を進めた方がよいと思いました。


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