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サボると錆びる

早起きしてサウナに行ったはいいが鼻血が出て入っていられなくなり、早々に切り上げた。そのままとんぼ帰りするのも癪だから書店に寄った。

気になった本を手にとってパラパラと眺めていたら、本のタイトルは忘れたが「サボると錆びていく」といった内容のエッセイ?があった。そのエッセイは読まずに閉じたのにワードだけがずっと頭の中に残っている。

帰宅してから散歩をして汗をかいても一向にその言葉は頭の中に張り付いて離れない。だからもう、これについて書く事で成仏させるしかないと思い今キーボードを打っている。

考えてみるとちょうど最近「そういえば!」という事があった。身に覚えがありすぎたから先のワードが忘れられなかったんだ、きっと。


以前の記事でも書いたけど今月頭から二週間ほど妻がこっちに遊びに来ていた。

9月に出産予定で年末に引っ越しして一緒に暮らす予定だから仕事は辞めている。やる事がないし時間があるから、ということで新幹線に乗って4時間かけて名古屋に来たのだ。

俺は通常通り仕事。という事なので自動的に家事全般を妻がやってくれていた。いわゆる専業主婦ってやつですね。

この何でもやってもらえる環境ってのは物凄く快適で楽で天国なのだ。毎日掃除をしてくれていたし、片付けが苦手な俺と違いそういうのが得意な妻だからガッツリ交通整理されており綺麗綺麗。洗濯もしてくれるし、しかもが洗濯物を畳んでクローゼットにしまってくれるところまでやってくれている。更に!料理だって帰ったら出来立てが配膳され!食べ終わったら洗ってくれる!

一人暮らしが長かったから単純に衝撃的だった。これが結婚というものなのか。すごい。

最初は「なんて快適なんだろう」と思っていたんだけど途中からこのままじゃダメだと思うようになった。慣れたら毒になる、と。

というのもなんでも相手に頼るし聞くようになったから。片付けた場所が聞かないとわからない。洗い物も掃除も、結婚してもこれだけは自分が主軸になってやろうと思っていた料理さえも「自分がやらなくても妻がやってくれる」という思考が働く事で面倒になり任せてしまう自分になっていた。たった4、5日でだよ。

流石にこれはやばいと感じたから平日は洗い物を、土日は料理と洗い物をこっちでやるようにすることでなんとかKOされる直前で踏ん張ることができた。

まるで牙を抜かれた狼、毛を抜かれた波平、頭をかじられたアンパンマンのように腑抜けてしまったのは何故だろうか。

個人的には「主導権を明け渡したから」だと考える。

今までは一人暮らしだったから自分がやるしかなくてやっていた。でも妻が来た事で家事を任せられる、というか妻が率先してすることで家事に関しての主導権が妻に渡った。仕事でもなんでも積極的に頑張る人が最後に主導権を獲得する。頑張らなくても済むならば頑張らないのが人間だと思う。

こうやって旦那という生き物はダメになるんですよ、奥さん。

やらずに放っておくとやる気も技術も錆びていき本格的にできなくなる。

できなくなる前に気付きちょっとずつでも継続する。それだけで未来はだいぶ変わっていくのかなって思った。

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