なんで夏が来ると少年少女に戻りたくなるのだろうか。

暑さで目を覚ますと時計は8時24分をさしていた。

上から下まで汗でじっとりしていて気持ちが悪い。首回りにかいた汗が枕にくっつく気持ち悪さにたえられなくて身を起こした。多分この枕加齢臭するんだろうな。妻が近くにいたら指摘されそうだ。「俺もおじさんになったもんだ」と寝起きで思い少しシュンとした。

エアコンのスイッチをつけて顔を洗ってからテレビをつけるとポカリスウェットのCMが目に飛び込んできた。

大勢のティーンズ達が夏の制服姿で踊っている。キャッチコピーは「自分はきっと、想像以上だ」。青春の夏が映っていた。胸が熱くなり、またこの季節がきたかと思った。

「なんで夏が来ると少年少女に戻りたくなるのだろうか。」

春夏秋冬と季節がある中で突出して夏にこの気持ちは強くなる。それはきっと多くの人が同じこと。

夏フェスが支持される理由は心に瑞々しい感情を注入できるからだと思うし、花火大会はこの四文字をみるだけで楽しくて甘酸っぱい記憶が立ち上ってくる人多いんじゃないの？

そういうイベントがいっぱいありそこで得られる感情が求められる季節だから、夏は多くの人が若さとか知らないことに憧れる時期なんだと思うのだ。

少年少女の夏は新しいこととの出会いばかりだった。

カブトムシを見つけるコツ。もぎたてのキュウリは瑞々しいけどちょっと苦いこと。泳ぐのが上手くなり、夏祭りで夜遊びする楽しさや浴衣姿のあの子をみてドキドキする気持ちも好きという感情も。

発見や体験に溢れる季節だから来年はどんな新しいことに出会えるかが楽しみな季節。新しさに出会ったワクワク感を覚えているから戻りたくなるんだね。

だからね、夏に少年少女に戻りたいと思った時は「新しいことに出会いたい」と心が求めている時だ。

もしも俺と同じように夏になると戻りたくなる人はね、せっかくならいままで憧れていたことを実現するための小さな一歩を踏み出す夏にしたらどうだろうか。

夏って気持ちがちょっと若くなるでしょ？その気持ちで素直に感じたことをやったらどうやったってワクワクすると思うのだ。

体の衰えには抗えないけれど、気持ちはいつだって青春でいられる。

ワクワクしようぜ！