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魂揺らす欅坂

欅坂46のyoutube特番を観た。

古参のファンの方には申し訳ないくらいのにわかファンで、ファン歴としては4か月くらいだと思う。
そう、欅坂との出会いはコロナの自粛期間中のことである。

私は数年に一度アイドルを好きになる波が来る。
前回の波は乃木坂46に堀未央奈さんが加入されたころのことなので、もう結構前のことだと思う(その前の波はフライングゲットが流行ったころのAKB48)。
いきなり脱線するけど、我が家のメインバンクは千葉銀行なので、同銀行のCMにも起用されている乃木坂46の面々が載っているハガキ(ローンの宣伝)でメンバーの皆さんの近況を把握しているのだけれど、堀さん、めちゃくちゃおキレイになっててビックリしました。すごいなぁ。

それはともかく、じゃあ欅坂46は私にとっての第3の波かと言えば、ちょっとそれも違っていて。
ある頃から、アイドル戦国時代的な感じになって、脳の機能がだいぶ低下してきている私には、もう何が何だか分からない。
乃木坂が好きだったので、そういう意味で欅坂46にはぼんやりと興味はあったものの、そういうバックボーンもあり、また一つ新しいの出来たのかー、というくらいの感想で、わざわざ調べてどうのこうのっていうほどのものでもなかった。

今回もネットで落語のCDを借りようとしたときに、同じ送料内でもう2枚くらい借りられそうだったので、じゃあ何か借りようかなと思ったものの、なかなか借りたいものが思いつかず、サイト内をウロウロしているうちに、たまたま「真っ白なものは汚したくなる」が目に入ったので、あぁ、ちょうどいいかなと思ってカートに入れた感じ。

最初に聴いた時は、聴き流した程度だったので、正直、あんまり刺さらなかったんだけど、ちょいちょい歌詞に気になるフレーズが混じってくるので、ちゃんと聴いてみてどハマりしてしまった。なんだこれ。アイドルっぽくないじゃん。すごいじゃん、かっこいいじゃん。
それにグサグサと魂に突き刺さる。

そういえば以前、Twitterやってたときに、欅坂46のリズムゲームの広告が良く流れてきてたなと思って、DLして動く欅坂46を観て、2度ビックリ。
私はそんなにアイドルに造詣が深いわけではないけど、こんなにかわいいを売りにしてないアイドルって観たことない気がする。これがいまのアイドル界の潮流なのかと思ったが、どうもそうとも思えない。

極めつけはMV。

泣いちゃった。
号泣。
美しくて、切なくて、痛々しくて。
私、動画は全然撮れない人なんだけど、もしも、撮るんだったら、こういうのを絶対に目指しただろうなって思う。
写真を撮る上でも、こういう世界観が大好きで、私が撮りたいと思うもの、欲しいものが全部詰め込まれている。
ポートレート撮ることがあったら、最初にこのMV見てもらって、
「欅坂みたいな感じでお願いします」
って言えば、分かってもらえやすいだろうかなどと考えてみたり。
まぁ、もう、とにかく、全身串刺しにされてしまった。

欅坂はあんまりライブのDVDが出ておらず、今のところ3枚しかないんだけど、それも一気に大人買い。
貪るように拝見した。

欅坂はやっぱり歌詞が良い。
無駄に難しい言葉を使うこともなく、抽象的にも過ぎないので、すんなりと入ってくる。
とはいえ、緩めの変化球でふんわり来るんじゃなくて、胸元にガンガン、ストレートを投げつけてくるから、ドキッとするというよりは、思わず凍り付くような歌詞も中にはある。

ファンならずとも結構多くの人が知っているであろう「不協和音」にまつわる過呼吸とか卒倒だとかの魔曲エピソード。
欅坂をあんまり知らない頃は、ふーん、そうなのか、程度の認識でしかなかったけれど、改めて歌詞に触れ、そのパフォーマンスを観て、腑に落ちたような気がする。

10代から20代の、感受性豊かな世代が、おそらくは少なからず身に覚えのある詩を歌う。
当然のことながら、ダンスも歌詞を象徴するものだから、まさに、身も心も歌詞にどっぷりと浸かっていく。
不協和音はその最たるものだとしても、それ以外の曲も、相応のエネルギーは持って行かれてしまうんだろうなと思うと、ちょっと言葉にしがたいものを感じてしまう。

一応、カテゴリーとしては欅坂はアイドルになるんだろうけど、なんか、アイドルって言う枠に填め込むのもちょっと違うのかなぁと言う気がしている。
もっと大きな、言葉は悪いのかもしれないけど、モンスター的な存在感があるように思う。

ともあれ、そんな欅坂にすっかりゾッコンで、持っているイオンカードも、わざわざ欅坂バージョンのイオンカードに作り直した私なのだけど、ファンの方でも、あるいは、そうでない方もご存じかと思うが、欅坂は卒業ラッシュが続いており、圧倒的なカリスマであった平手さんさえ脱退してしまった。

色々調べ始めると、暗いニュースばかりに行き当たるので、調べるのを止めてしまったけれど、調べるまでもなく、エース級の卒業、脱退が続き、コロナも直撃ともなれば、グループの今後を憂わざるを得ない。

そんな時に昨日の特番。
何が語られるんだろうと、ちょっとおっかなびっくりで拝見。

結論から言えばスゴく良かった。
私はもともとテレビを観ない人なので、欅坂のメンバーの素顔というか、歌っている姿以外は殆ど観たことがない。
観たい気持ちも、知りたい気持ちもあるけれど、何となく踏み出せず、ライブDVDの特典であるドキュメンタリーも実はまだ観られずにいたりする。

でも、全員ではないにせよ、彼女たちがどういう思いで、これまでを駆け抜け、そして、これからを視野に入れているのかを、彼女たちの言葉で聴くことが出来たのはとても良かったし、ライブでは凛々しく、かっこいい彼女たちも、ステージを降りれば、こういう感じなんだな、と新鮮な発見もあった。

ものすごく印象に残っているのは、彼女たちが示したアイドル観。
「アイドルはみんなに勇気と力を与える存在でなくてはいけない」
という思い。
アイドルの定義というものがあるのかどうか分からないけど、確かに彼女たちが示したアイドル観は、世間のそれと変わらないように思える。

ただ、なにせ、この未曽有の危機である。
みんな、自分のことさえ精いっぱい。
飲食など、存続自体を危ぶまれる業務も存在する中、アイドル業というのもその活動内容を考えれば、飲食と同じくらいの危機感はあると思う。

そういう中にあって、彼女たち自身のことよりも、ファンに思いを至らせ、何もできない無力に苦しんでいるというのは、私にとっては大変な驚きでもあったし、その心意気に胸打たれた。
昨日の記事で「私は自分のために写真を撮っている」と言い切ってしまった、その日にこの特番を観たので、なおさら、そう思ってしまった。
私、彼女たちの倍くらいは生きてるはずなのに、人間としての度量の差を思い知らされたな。
私にはできない。
ホントにすごい。

最後の「二人セゾン」のアカペラも良かった。
泣いた。
あぁ、もう無理。思い出すだけで泣いちゃう。
もうそれ以外に表現のしようがない。
欅坂のファンになれて良かった。

ありがとう欅坂46。
欅の花言葉は『幸運』と『長寿』だそうな。
花言葉を象徴するようなグループでこれからもあり続けて欲しいと思います。
遅ればせながらの参戦だけど、微力ながら、今後、精一杯尽くさせて頂きます。

ところで、このアカペラVerの舞台、どうもどこかで見たことあるような気がする。撮影会で一度お邪魔したスタジオなんじゃないかなぁ。
だとしたら、すごく嬉しい。なんとなく超勝手に親近感。

さてさて、今回のタイトルの写真は、昨日の特番に出てきた欅の木を見て、そういや、近所にそれっぽい景色のところがあったなと、早朝に撮ってきました。
まぁ、欅の木ではない気がするけど、雰囲気が良かったので、そのまま使っております。

とりあえずは8/12の『欅共和国2019』を楽しみに待ちます。
予約するぞ!

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