欅の魂、これにあり

そういうわけで、記事を書くべき順番としては逆になってしまった感もあるけれど、先日の無観客ライブの感想を。

欅坂のライブはスマホアプリだとか、映像化されている欅共和国とかでしか観たことはあるとはいえ、生で観るのはこれが初めて。
生と言っても、モニター越しだから「現場で観る」ライブとは、もちろん、意味合いが違ってくるけど、それでも、欅坂のライブはどれもこれも演出が素晴らしいので、それをリアルタイムで観られるのは、やっぱり嬉しいもの。

開場は19時、開演は19時半。
平日という事で仕事があったので、まぁ、最悪19時半までに家につければいいかなとは思っていたけど、大事をとって19時に間に合うように強引に退社。

帰宅はしたものの、あれこれまごまごしている内に2分くらい過ぎてしまい、繋がった時には、何ともうすでに挨拶が始まっていてビックリ。
あぁ、やってしまった。2分とは言え、冒頭を見逃したのは何ともショック。大反省である。

結構、ゆるーい感じで始まっていて、オンラインゆえのトラブルもあり、これからライブが始まるんだ!っていう緊張感があんまり感じられなくて、これは観ていた時から、すごいなと思った。

ライブの前の緊張感というのは、それこそ心臓が口から飛び出てくるんじゃないかというくらい強烈なものであろうことは、素人にも分かることだし、アイドルのみならず、どんなアーティストであっても、相応のそれがあるということは、あちらこちらで見聞きする。

この日のライブに関しては、彼女たちにとっては10か月ぶりのライブ、それ以前に「活動再開」的な面もある。
さらに言えば、無観客でオンラインの生中継という初めての試みであることも考えれば、ライブ慣れしている1期生にも相当なプレッシャーはあったろう。

観ていた当時の私にはもちろん知る由もなかったが、数時間後には改名の発表も控えていることを思えば、ライブ前には集中する時間が欲しかったんじゃなかろうか。

それでも、たどたどしくも笑顔で振るまう彼女たちの姿勢には頭が下がるし、これ以外の言葉が見つからないけど「すごい」というのが率直な感想。

そういうところから観ると、新2期生の緊張たるや、もう想像を絶すると言って良い。
加入間もなく、いきなりこのライブは、めちゃくちゃ、しんどかったと思う。
実際、影ナレも、舞台でのあいさつもガチガチだったけど、いや、そりゃそうだよなー。あそこまで出来るだけで、ホントにすごいと思う。素晴らしい。

そして、いよいよ開幕。
冒頭はもちろん「Overture」。
そうだよね、そうだよねと思いながらもう、ここで涙。
シャッター?があがっていよいよステージへ。

最初の一曲目は何だ!?何で行くんだ!?と鼻息荒くしているうちに流れてきたのは「太陽は見上げる人を選ばない」。
うわー!それかー!まじかー!うわー!
と自分でもよく分からない興奮状態に襲われ、髪をかきむしりながらも拝聴する。

今、まさに、この瞬間に、日本のどこかで欅坂がパフォーマンスしているんだと思うと、感極まる。
サイリウムの海はなくとも、優しい笑顔があちらこちらから見られて、私は幸せいっぱい。

ただ、率直に思ったのは、
「ステージ小さくない??」
ということ。
どこで開催されるという情報までは聞いていなかったが「アリーナ級」という情報は、何かで見ていたので、んー??と思ったが、まったくもって浅はかだった。

これはほんの序の口。次の「エキセントリック」以降、楽曲ごとにステージがあちらこちらに用意されていた。
「ガラスを割れ!」ではそのステージ全てを使っての圧巻のパフォーマンス。

この辺りの詳細は写真付きのプロの記事の方が分かりやすいと思うので、ここではそちらをご案内。

記事でも触れられている通りで「配信でしかできないこと」を思いっきりやろう!というスタンスがすごく良かった。

もちろん、全てが完璧に終わったというわけではない。
そもそもメンバー数が多いユニットだけに「密」を回避するのは難しい。
そういう制約がある中で、どれだけ思いっきり暴れるかということで、企画からリハーサルまで、相当な苦労があったものと思われる。

実際、ライブ中も「おや?」と感じるシーンは散見されたけれど、もう、それはあって当然のことであろう。
視聴中「これだけ大掛かりな仕掛けだと、実は録画なんじゃないか?」という思いが頭をよぎったりもしたが、そうした小さな「おや?」が逆に、これは今、まさにリアルタイムで起きていることなんだという証明にもなり、個人的には嬉しく思ったりもしたものである。

個別のステージついて触れ始めてしまうと、もう、きりがないし、どれもこれも素晴らしすぎて、何が一番良かったとかいうのは言えないんだけど、テンション爆発どころか核爆発したのは「アンビバレント」と「ガラスを割れ!」かなぁ。

「アンビバレント」はとにかくめちゃくちゃカッコよかったし、素敵だった。どれかの記事にも書いてあった気がするけど、配信だからこそできるカメラワークと演出で、メンバーのパワーとオーラでモニターが割れるんじゃないかと思った。枝豆と麦茶用意してみてたんだけど、それを飲み食いする余裕もなかったな。まさしく圧巻。

「ガラスを割れ!」のパフォーマンスでは、メンバーがこれまでの楽曲で使ったステージに散って、黒板の文字を消したり、コンテナにペンキぶちまけたりとやりたい放題。まさしくRockな世界だった。

改名発表はこの後の事なので、当然、見ていた私は知る由もないが、各ステージで暴れまくる彼女たちの思いには、きっといろんなものが込められていたんだろうなと思うと、胸が苦しくなる。
ペンキぶちまけるシーンは・・・とにかく鮮明に頭の中に残っているけど、思い出すたびに、なんか、泣けてきてしまう。

そして、激しいパフォーマンスで息が上がりながらも、しっかりと前を向いて伝えてくれた活動休止と改名を挟み、ラストシングル「誰がその鐘を鳴らすのか?」が始まる。

発表のインパクトが大きくて、実はあまり集中して観られなかったんだけど、昨日の「音楽の日」でのパフォーマンスを観て、ちょっと色々と思い出してきてしまった。

ラストシングルにふさわしい・・・といえば、ふさわしいのかな。
まだ、噛みしめきれていないけど、その詩には色々なものが込められている気がする。

セットリストを振り返ると、それ自体に何だか思いが込められているような気がする。
パフォーマンスを観ていても感じていたことで、うーん、何だかうまく言えないけれど、
「私たちが欅坂46だ!!」
というオーラというか圧力というか、そういうものをずっと感じながら観ていた。
この圧力が、いい意味でものすごく私には重かった。
んー、そんな簡単なものではないんだけど・・・語彙力のなさが恨めしい。

ちなみにこの日のライブ、チケットを買った人は9万人。視聴した人は30万人いたらしい。
この21万人はいったい、どうやって視聴したのかという疑問があるけれど、どんな形であれ、それだけ多くの人がこの素晴らしいライブを観てくださったのは、一人のファンとして、素直に嬉しい。

そして、欅坂の皆様には、それだけ多くの人を動かすだけの力があるんだという事を、改めて知って頂けるともっと嬉しい。
告知期間も短くて、ド平日の、ほんとに一夜限りなのに30万人動員って、尋常じゃない。この事実が、少しでも彼女たちの色んな思いに支えになってくれればと願ってやまない。

視聴した方の中には、欅坂の卒業生の方もおられたらしい。
彼女たちが視聴してくれたことも嬉しいし、思いを綴ってくれた事もまた嬉しい。

つい先ほど、その辺りも含めて、とても素敵な記事を見かけたので、こちらもご紹介。

配信ライブ、つまりは改名発表から早3日。
世間では概ね好感を持って迎えられているように見えて、安心するやら嬉しいやら。

肝心の当事者たちはどうなんだろうかと、そこが個人的には一番気になっているところだけれど、昨日の「音楽の日」でのパフォーマンス、そして、改名発表以降のメンバーのブログを拝見している限りでは、力強く、前を向いておられるように見える。
一安心すると同時に、すごいなぁ、強いよなぁと思ってしまう。尊敬しかないよ、ほんとに。

改めて、彼女の生きざまに惚れるとともに、ファンでいられることを嬉しく、幸せに思うし、もう、とにもかくにも尊敬と感謝。これに尽きる。

私はますます欅坂を好きになる。

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