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革靴の魔力

靴が好きな私ではあるのだけれど、持っているのは殆どスニーカーで、革靴というのは、実はほとんど持っていない。

じゃあ、革靴が嫌いなのかと言えば、決してそんなことはなく、むしろ、革製品は好きな方なので、当然、革靴も大好きである。

ただ、好きであることと、身に着けることが好きなのはまた別の話。
スニーカーに慣れてしまっている身としては、履き心地や手入れの手間などを考えると、敷居が高いと感じてしまう。

それでも、何年かに一度、革靴にトライしてみたくなる時がある。
革靴というのは、やっぱりスニーカーにはない圧倒的な吸引力があるし、正直、見ているだけでも、結構幸せになれてしまう。

しかし、革靴というのはどうも相場がよく分からない。
スニーカーだと、値段を見れば、あぁ、これは高級だなとか、ちょっとお安めだなとかいうのが、何となくわかるのだけれど、それを革靴の世界にそのまま持ってくると、結構、とんでもないことになる。

見れば見るほど、機械式時計の世界に近い「沼」感があって、ハマると面倒なことになりそうな世界だなとは思うけれど、そういうものに憧れてしまう人がいるのは、正直分かるし、金さえあれば、私もどっぷりつかってしまいたい。

色々な革靴ブランドの靴をよだれを流さんばかりの陶酔感と共に、眺めていてREGALの革靴に目を付けた私。
勝手にヨーロッパの会社かと思っていたら、まさかの日本企業。我ながらちょっと恥ずかしい。
だからなのか何なのか、結構、こんな田舎でも、少し足を延ばせば取り扱っている店舗はいくつかあって、さっそく、実物を見に出かける。

お目当ての靴を見つけて、さっそく試着させてもらったのだけれども、いや、もう硬いのなんのって。
サイズを一つ上げると、明らかにゆるいので、間違いなくジャストサイズだと思うのだけれども、とにかく、革が硬くて足が窮屈。
痛いとかではなく、とにかく窮屈。

そういえば、新卒の時に買った革靴もREGALだったよなぁ、ということをふと思い出す。あの時も、その硬さに負けて、ほとんど履かないままになってしまったんだよなぁ。

結局、購入には至らずに、すごすごと店を後にしたんだけど、先日、実家に帰った時に、なんとなく靴箱をのぞいてみたら、なんと、当時のREGALのローファーを発見。

実に20年以上ぶりの再会である。
実は履かなくなってから、私の父親が履いていたらしく、今でも愛用しているらしい。

どんだけ物を大切にしているんだと、半ば呆れ、半ば尊敬する思いで、取り出してみてみたのがこれ。

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当然、あちこち、ボロッとはしているんだけど、全然、普通に履ける。

しかも・・・

めちゃくちゃ履きやすい!!

革靴は履いていると足に馴染んでくるっていうのは、もちろん聞いたことがあったけれど、よもやこれほどとは思わなかった。
実際に、歩いてみたわけではないので、履き心地とか、長い時間歩いても疲れないかということは、正直分からないけど、足を包み込むあの柔らかい感じは、むしろ、スニーカー以上。なんだこれ!?

これこそが、革靴の魅力なんだろうなぁって思う。
いわゆるエイジングを楽しむというやつで、個人的にはめちゃくちゃ憧れるんだけど・・・飽きっぽくて、辛抱強くもない私には難しいかなぁ。

服でも靴でもカバンでも、買った時には「一生使い倒すぞ!」って思ってるけど、ほんとにそうなったことって、正直殆どないからなぁ。
革によっては、もっと柔らかいものもあるから、買うんならそういうやつかなって思うけど、このREGALほどの達成感はないのかもしれない。まぁ、エイジングって履き心地だけの意味合いではないと思うから、別の楽しさはあるんだろうけど。

まだまだ、奥が深い世界のようなので、もう少し勉強してみようと思います。

ではでは、今回はこの辺で。

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