最低賃金が上がるほど、低所得者の生活が苦しくなる件

こんにちは

普段こういう話ってあんまり書かないんですけど、これは経済・・というか簡単なさんすうのお話です。今日もよろしくお願いします。

消費税が上がって、景気が悪くなった~みたいな事と一緒によく話題に上がるのが「最低賃金を上げろ」という意見なのですが、最低賃金って上がるとほんとに景気がよくなるんでしょうか?

私は正直そんなわけないやろ って思っています。


というのも、まぁ普通に考えて

例えば最低賃金が全国的に現在の2倍になったとしましょう。例えばね。

で、物価が1.2倍とか1.5倍くらいの上昇であれば「生活に余裕が出て消費行動が増える~」という理論はわかるんですけど

実際ちょっと長い期間を経て、物価も2倍に近付くんですよ。だって物を作るコスト(人件費)が上がるので、そりゃ上がりますよね。

でもまぁ、企業はすぐ値上げ~とかしにくいので、まず「最低賃金が二倍になるぞ!」ってなったら

例えばですね、毎月の利益の中から1000万円を人件費に回せる会社があったとして月給25万円の人を40人雇っていたところ、みんなの月給を50万円にすると死ぬので

20人を解雇する会社が出てきてもおかしくないと思うんですよ。

当然商品の値上げなどで解雇する人数を減らす可能性もありますけど、全ての企業でそうではないでしょうし、そうした時に解雇されやすいのって低所得な人(会社からの評価が低い人)である可能性もあります。

と、ここまではあくまでも可能性の話なんですけど

私がもし経営者だったら、これまで人件費の方が安かったから人に任せていた仕事を思い切って機械化してしまうでしょうし、何より明確に低所得者層の生活を苦しめるのが税率の変化です。


日本の税金っていうのは、所得税を含めて色んな税金が「年収に応じて税率が決まる」んですけど

最低賃金が仮にいきなり倍になったとしても、この税率が変わる年収の金額が変わるとは限りません。というか変わらないと思います。

最低賃金が倍になって、物価が倍になっても同じ事では?という意見も目にするんですけど、税率が変わると実質的に使えるお金が減るんです。つまり

低所得者の生活がぎりぎりで辛いから最低賃金を上げろ~!

という意見のはずなのに、最低賃金が上がる事で「今最低賃金付近で働いている人の仕事が失われるリスク」と「働き続けても税率が上がるので物価に対する実質賃金が下がるリスク」の両方が現実に迫ってくるわけですね。

ちなみに最低賃金と物価が倍になったとしても、現在の中~高所得者層の所得が倍になるとは限りません。確かに低所得者層との差は埋まるかもしれませんけど

これって誰が得するんでしょう?

それはね、国だけだと思います。仮に最低賃金と物価が倍になれば、国債の価値は半減しますから。

今回は表現しやすく極端に「倍」という上昇率を挙げましたが、基本的に最低賃金と物価は比例して上がるものですし(当たり前ですが)

徐々に上げてわかりにくくしているだけで、景気が低迷している中で最低賃金を上げる=低所得者層を苦しめるだけ という事が意外とわからない人が多いなぁ~と最近思っていたんですよ

ちなみに最低賃金と物価が明日から半分になれば、今たまたま財布に入っているお金の価値が理論上倍になると思うんですけど

その方が、毎日ギリギリの生活をおくっている低所得者層にとっては嬉しいと思いませんか?そんな事は起こり得ませんけど・・


と、いうわけで

「最低賃金を上げろ~」は、低所得者層を救うためという建前をうまく利用した 優秀な詭弁である

というお話でした。読んでくれてありがとう~

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