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レインボーチーズホットドッグ / 短編小説その4

雨が止んだ午後。天気予報では1日降ると予想してたのに。
世の中、予想通りにはいかないもんだ。

僕は、雨は好きだが傘は嫌い。
極力傘をささないようにしてる。

傘が嫌いな理由は2つある。

1つは、手が塞がるから。
会社に行くのもリュックにして、両手はブラブラあくようにしてる。
なぜ、手が塞がるのがいやか?
そんな事聞きます??

突然、すれ違ったお兄さんが殴りかかってきたらどうしますか?
階段を歩いててつまずいて、傘が自分に刺さったらどうしますか?
傘さしてても、靴とズボンの裾が思ってる以上に濡れてる気分どうですか?
僕のAIRMAX95が泣きますよ。

というように上げたらキリがない。
傘を持ってたら危険がいっぱいなのが、今の日本。

そして、2つ目の理由。これが一番大事な理由。

傘をさしてて、電車に乗るときや、お店にはいいたり、傘をささずに閉じて持つ。
自分はいいんですが、この時の他人の仕草にいちいち感情を揺さぶられる。

周りを気にせず、振りまわして歩いてるサラリーマン。
きっと、上司にはへこへこして部下には意味もなく怒鳴り散らして、仕事のできない人。

振りまわしてはないないが、常に傘を地面と水平にして持ってる人。
コンビニのスイーツコーナーを曲がるとき、シュークリームに傘ささんで。
きっと、周りには優しいが書類などのぬけが多い人。

周りを気にして、傘を自分の体と水平にもってるが、が、階段を上がるときに振り回している人。
単純に後ろの人にささんで。こういう人に限って、ビニール傘でなくちょっとおしゃれな傘をもちよる。
きっと、仕事はできるが家庭がうなくいってない結婚8年目の人。子供は5歳と、3歳。

というように、自分が気を付けていても他社の傘の作法による危険が急激に上がる。もっとシンプルに言えば、死ぬ確率が莫大に跳ね上がる時だ。

傘が理由で死ぬ人生なんて、まっぴらごめんのさいさいさい。

僕はいつか、総理大臣になって「雨上り傘持方厳守法」を国会に通すつもりだ。

それにしてもいくつになっても
雨上がりには、遠くの空に虹を探してしまう。

今日は、虹がでてないようだ。

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