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ジャパンダートダービーはやっぱりカフェファラオが強そうだ...という話


圧巻の前走、ユニコーンSの0.8秒差

ユニコーンSはデュードヴァンを本命にした。デビューから連勝でレースに臨んだ外国産馬2頭、カフェファラオ、レッチェバロックが人気になっていたが、デビューから砂は全勝(3勝)のデュードヴァンの実績を買った。

結果はカフェファラオの圧勝。「思ってたよりカフェファラオ強いな...」という感想。アメリカ三冠馬アメリカンファラオの仔という話題性が先行してたような気がしてたけど、実力も相当だ。そう認識したレースだった。

そしてジャパンダートダービー。圧倒的1番人気にはカフェファラオ。ユニコーンSまで半信半疑だった人も、僕と同じように「こいつは強い」と確信したことだろう(もちろん最初っから確信してた人も多いだろう)。その結果がこの圧倒的な1番人気。さすがに逆らえない。

とは言え、圧倒的に強そうなカフェファラオにも何か弱点があるはずだ。重箱の隅をつつくように「弱点」を探す。

三冠馬アメリカンファラオ初年度産駒の「微妙」な滑り出し

37年ぶりにアメリカ三冠馬となり、アメリカ、世界の生産界の熱い期待を背負って種牡馬入りしたアメリカンファラオ。初年度種牡馬の種付け料としては史上最高タイの20万ドルに設定されたことからも期待の高さがうかがえる。生産界の期待の中2017年に初年度産駒が生まれた。その中の一頭にカフェファラオはいた。

2019年に初年度産駒たちは各国でデビューしたが、調べた結果、些か「微妙」という滑り出しのように見える。

これまでの代表産駒をみると、芝の短距離馬ばかりなのだ。ダートの本場アメリカの三冠馬の仔が芝のスプリンターばかりというのは違和感ある。もっともまだ産駒がデビューして1年しか経ってないので、この先多様な馬が出てくるだろうし、当然ダートの強豪も生まれるだろう。ただ初年度には良血牝馬がかなり集まっていたとのことなので、ここからの産駒達の爆発に期待したいところ。

ざっと調べた感じ、アメリカンファラオ初年度産駒で、ダートにおける現時点で最も期待できる馬がカフェファラオと言っても過言ではないように思える。アメリカ競馬界からの注目度も高い。

というわけで、カフェファラオの弱点として「アメリカンファラオ産駒の微妙さ(芝短距離馬が多い)」をあげましたが、レースデータが少ないので、まだなんとも言えないのが正直なところ。しかし大井の2,000mというスタミナも必要とする馬場で、過去の優勝馬もそれなりにスタミナある馬ばかりなので不安はある。新馬で1,800mを悠々と1.6秒ちぎって勝った(2着に負けたのは今回3番人気が予想されるバーナードループ)ので、気持ちよく走れれば2,000mも持つとは思う。仮にスタミナ足りなくても実力で勝ちきってしまいそうな雰囲気もある。それくらいカフェファラオは圧倒的だ。

JRAのライバルたち

2番人気のミヤジコクオウはエスポワールシチーの弟。これまで5戦3勝2着1回3着1回という安定感。前走の鳳雛Sは直線入った段階で前とはまだ距離のある3番手。そこから0.5秒離して勝つ鮮やかなレースぶり。タイムも優秀(過去7回の中で一番)。血統、走りっぷりからこの先いくつかの重賞、G1も夢ではないとは思う。しかし今回は対抗の域を出ない。

新馬でカフェファラオに1.6秒離されたバーナードループが3番人気。折り返しの未勝利、500万下、兵庫チャンピオンシップと3連勝でJDDを迎えたわけだが、初戦についた1.6秒の差がどこまで詰まっているのかは疑問が残る。

兵庫チャンピオンシップでバーナードループに惜敗したダノンファラオが4番人気。ダノンファラオはその名の通り、カフェファラオと同じくアメリカンファラオ産駒。世代上位の実力の持ち主には違いないが、新馬とカトレア賞でデュードヴァンに敗れている。ここで逆転するのは酷な気がする。

その他のJRA勢ではフルフラットが少し可能性あるかもしれない。サウジダービー1着から帰国し久々のレースとなったユニコーンSはローテーション的に情状酌量の余地がある。しかし父スパイツタウン、母は名スプリンターのストラヴィンスキーの妹。距離的に厳しそうな印象だ。

迎え撃つ地方勢

東京ダービー優勝のエメリミットが地方勢の総大将。父シンボリクリスエス、母父キングカメハメハと筋の通った血統。東京ダービーも味のあるレースで強かった。しかしヒガシウィルウィンやハッピースプリントなどと比べると一枚落ちる印象。スタミナはありそうなので、完璧なレース運びができたときに3着…の可能性はゼロではないかもしれない。

羽田盃2着のブラヴール。これまで7戦3勝2着4回という堅実な走り。南関東トップクラスの実力の持ち主だが、さすがにカフェファラオをやりあうのは酷だ。東京ダービーは挫跖で除外。順調さを欠いてる点もマイナスか。

結論「カフェファラオ本命」笑

カフェファラオが負けるとしたらスタミナ切れだけ。陣営もおそらくスタミナしか気にしてないと思うので、むやみに逃げたりはしないだろう。中位からのレースも経験済みなので、そこは安心してる。相手はミヤジコクオウ。堅くたってしょうがない。エメリミットにも少し期待したい。

◎カフェファラオ
○ミヤジコクオウ
▲エメリミット

こんだけ長文でごたごた書いたのに、この堅い結論かよ...という気持ちがあるが、強い馬が強い勝ち方でレースを制するのも競馬の楽しみの一つ。ここはみんなでカフェファラオの強さを見守ろうではないか。道はケンタッキーまで続いている。

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