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[ゲーム感想]ダークセクター

PS3
入手価格 480円
プレイ時間約 約13時間でストーリーモードクリア

"ヘイデン・テンノ 世界が彼を変え、彼が世界を救う”

組織のエージェントとして、失われたウィルスと、その鍵を握る博士を追う主人公。
罠により謎のウィルスに感染。体が徐々に硬化してゆく。その影響で左手は体の一部として自身を守り敵を切り裂く武器となる。
組織の思惑、敵である博士の狙いはなにか。新たな真実が徐々に明らかになる中、揺れ動く葛藤を抱えながら、主人公の選ぶ結末へのストーリーは・・・

・クレイブとともに

崩壊したソビエトのような雰囲気を匂わすグラフィックのステージ内を、ウィルスに犯され怪物化した感染者と、敵組織の兵士達とあいみまえるFPSゲーム。ゲームの核とされているのが、刃が回転しながら飛びブーメランのように戻ってくる右手の武器クレイヴ。ステージを進めるごとに、新たな機能を増やすクレイヴ。それを生かした様々なアクションが用意されている。

・斬り刻みの美学

ステージを進めてゆくと、クレイヴが進化し、投げた後武器目線でコントロールできたり、シールド化したり、炎をまとったりと様々なアクションをこなせるようになる。また、そのバラエティに富むアクションを駆使してのステージ攻略や、攻撃を必要とされる。
見つかれば寄ってくるウィルス感染者、カバーアクションこなして攻撃してくる兵士。それぞれに異なるアクションをみせる敵の存在。シーンによっては両者で戦っているのを高みの見物したり、多数いた兵士相手に苦戦を強いられていたら、巨大なボスが表れてなぎ倒してくれたり、三つ巴の争い演出が楽しい。
クレイヴを飛ばして戻ってくるまでは、ピストルで追加ダメージを与えることが出来、このコンボ攻撃をうまく決めれるようになると、敵の減りも早くなる。
鋭い刃が周囲に配された武器の特徴を生かし、近接攻撃だと腕を切り落としたり、投げたときは足が切断されたりの演出がみられる。
クレイブとピストルの共用利用の他に、マシンガンやショットガンも使用可。クレイヴとは切替利用のため、シーンによって銃、クレイヴと武器を判断しながら多彩な攻め方が出来る。残弾は道中のアイテムボックスで補充、使いすぎに注意しながらの攻略を必要とする。

・気になった点

道中拾うお金、アイテムで、武器を買い替え(パワーアップ)可能。しかもクレイヴ以上に使える。ここらあたりはちょっと手を広げ過ぎ。銃は完全サブ扱いで良いと思う。
ゾンビの様なウィルス感染者は、進んでいたらうめき声が聞こえ、遠くからただ突っ込んでくるだけ。配置に何のひねりもなく数押し。
CERO対策(規制)もあったかもしれないが、鋭利な刃の付いた手裏剣(ブーメラン)を利用した武器なので、四肢欠損の演出はもう少し派手にやってほしかった。
お金とか弾はあっても邪魔にならないのに、アイテムボックスを壊し、近くで拾うボタンを押す必要がある。近くに寄ったら拾うでいいじゃん。なんでわざわざボタン押させるかね。
一番の不満は暗いシーンの多さ。世界観もあるかと思うがおじさんの視力では厳しい。暗いと見えないは違う。その部分に演出の要素がないのであれば、見えるように創れば良いと思う。

・粗く淡白で埋もれ気味

陰鬱とした終末の世界観。雨の表現、湿った地下通路の感じ、光源と影の表現等、きらりと光る部分は多々見られる。
ただし、バイオハザード、フォールアウト、レジスタンス、バイオショックとかで見たかも・・・感が始終抜けない。
差別化をクレイヴに求めたのだとしたら役不足。アクションすべてをクレイヴに委ねても良かった。巨大な機械ボスや攻撃ヘリを相手するシーンで、何故バズーカーを使わせるのか。最後にいきなり用意されているヴェノムスーツ。そこはクレイヴ進化で良いじゃん。最後はウィルスに飲み込まれて、所属していた組織に歯向かうとか、幕の引き方はいくらでもあった。
もう作るのやんなっちゃった、みたいなぶつ切りの投げやりラストはどうしたもんかと。

この値段ならば遊べるが、他にいくらでもあるのでやらずで良い、そんな一作。

その他

・カバーアクションが雑
・ウィルス感染者が、つるつるして色のないペプシマン
・乗れるロボット、線路を前から走ってくる電車。唐突な演出シーン
・豪華な声優陣
・全力で殺しにきといてからの、唐突に態度が変わる情緒不安定な元恋人

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