2つの欲望を叶えた話し

お昼ご飯が近づきお腹が空いてくると心の中から声が聞こえてきた。

カレーパンがたべたい

今日は家で作ったサンドイッチを持ってきていたが、カレーパンが食べたくてしょうがなかった。
昼休憩に入り歩いて10分程のパン屋へ向かった。
お昼休憩の時間は決まっているがカレーパンの前ではどうでもいい。
とにかくカレーパンが食べたいんだ。

初めて入るパン屋は少し緊張する。
店の中はマダムだらけ。ここのパン屋はマダムが通う店の様だ。
店に入ったはいいが不安が頭をよぎった。
マダムが通う店にカレーパンは売っているのか。柔らかいパンしか売っていないんじゃないかと。
しかし不安はすぐに無くなった。
カレーパンを発見。しかもバターチキンカレーパン、温玉カレーパン、チーズカレーパンの3種類のカレーパンがあった。
最高の店だ。この店はこれからも通うことになるだろう。
3種類のカレーパンを購入し会計へ、その時に女性店員から
「カードお作りしますか?」と聞かれた。

自分はこの店にこれからも通うんだ。

「作ってください。」



会計を終えた。
カレーパンの入った紙袋、お釣り、レシートを渡されたが、カードは渡されなかった。

こういう時、自分は何も言えなくなる。
けど、欲望は叶った。
会社に戻ってカレーパン3つと家から持ってきたサンドイッチを食べた。


就業時間が近づきお腹が空いてくると心の中から声が聞こえてきた。

ハンバーグが食べたい。

いいだろう。幸いにも今日は夜なにを食べようか決めていなかった。
その案に乗ろうじゃないか。

ハンバーグならなんでもよかった。
家で作ったやつでもなく、店で頼むやつでもなく、コンビニに売ってるレンジでチンするハンバーグを買おう。
会社帰りに通るコンビニで安いハンバーグを手にしてレジへ向かった。
店員の喋り方はクセがあった。

「いらっすゃいますぇぇぇぇ。」
「○○うぇんになりすぇぇぇぇ。」

しかし今はどうでもいい。
ハンバーグのことしか頭にないのだから。

「レジ袋は有料となりますがお入れしますかぁぁぁぁ。」

「いや、レジ袋はいらないです。」

「ご協力ありがとうございますぅぅぅぅ。」

会計を終えた。
レジにはハンバーグ、箸が1膳、フォークが1本、おしぼり2つ。

こういう時、自分は何も言えなくなる。
けど、欲望は叶った。
箸とフォークをどちらもつけてくれてありがとう。家では基本my箸だから台所の引き出しに入れておくね。
あとおしぼりは幾つあっても困らないもんね。
家に帰ってレンジでチンしたハンバーグを食べた。

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