見出し画像

DAWって比較したことある?

宅録なり打ち込みなりに興味を持った時に調べると出てくるのがdawという単語。デジタルオーディオワークステーションの略で、ざっくり言うと「パソコンで音楽するためのソフトウェア」と思って問題なし。

簡単に手に入る世の中になって昔の10万オーバー当たり前だった時代からすれば、猛烈に安くなった気がするけどそれでも安いとは言い難い。ここなんかは便利に一覧にしてくれているが、普通に生活していると耳にすることがないソフトウェア群だろう。
https://www.dtmstation.com/archives/51928188.html

で、こんな前置きをしたのは割と簡単な理由があって「自分はどれを選べばいいの?」というもの。一例だけどシンプルに録音するだけならOS(windowsやmac)についてる機能でお釣りが来る。つまり、「自分はどんなことがやりたいのだろうか?」という部分が大事。パソコンで音楽やると言っても
「楽器演奏を録音」
「お歌を歌いたい」
「バリバリ打ち込むぜ!」
「楽譜書きたい」

とまぁ内容が全然違うことに気がつくはず。

今のご時世の凄いところは、上の内容全部やることは世に出ているdawはほとんどが可能。ただ、得意不得意はある。挙句にソフトウェアである以上は、触った感覚の気にいるかどうか、も大事な要素だ。触っていてストレスがないソフトって、使い方分からなくてもわかるようになるまで触り続けることができたりするから。

画像8

機能的には似たようなことができるとはいえ、見た目の雰囲気とか全然違うでしょ?どっちもMacで比較的に見かけるdawで、できることも比較的に近しい。もちろん細かい機能や操作感は全然とまではいかないけど、別ソフトである以上は異なる。

今回は、ざっくりわかりやすいをモットーに多少誇張して説明していきたい。

比較的に簡単に手に入りwindowsでもmacでも手に入るものが良い気がしているので、それらと無料で手に入る独自のものをいくつか紹介。「オーディオインターフェイスについてきたものを使うと良いよ!」という本音もある。結構バンドルソフトってよく出来てるからね。というわけで、なんとなく録音したものをいじるという前提でそういうスクリーンショット付きで紹介していきます。


画像6

【GarageBand】
他に記事を書いてますが、Macに付属しているソフトです。当然Mac専用ソフト。録音から打ち込みまで無料なのにこなせてしまう便利ソフト。本来の目的は「Macならクリエイティブなことできるでしょ?」+「上位ソフトのLogicへ興味を持ってね」というものなので、録音にしても打ち込みにしても「できるけどこれだけを使い続けるほど便利で万能なソフトではない」と思って間違いありません。電気グルーヴが「ガレバンでアルバム作った」ってのは、もう変態だからこそできるのであって常人には基本難易度が高いかと。
操作は基本的に簡単。複雑なことをさせるのではなく、最低限って機能を絞り込んでいるのでそこまで悩むことはない。


画像5

【Sonar】
もともとは海外、それも北米のプロが多く使っていたソフトで、cakewalkという会社が作った総合音楽制作ソフト。紆余曲折というか、会社の回収やら権利の問題などがあって「無料化」されてしまったガチ系ソフト。録音も打ち込みも自由自在にできるというか、普通にプロも使ってる。ただし、これ無料だからイチオシ!とは言いづらい。というのも、元来「dawの使い方がわかっている上級者向け」のソフトになるので、慣れてない人に優しくはなっていない。すごいけど持て余す可能性があるので、それだけはご注意を。機能的にはまったくもって文句を言うところがない。
操作に関してはシーケンスの流れがわかっていないと戸惑う可能性が高い。このソフトが初めてのdawでいきなり直感的に使えた!って人はあまりいないのでは?そこそこお勉強必須。
Windows専用ながら無料なので紹介。


スクリーンショット 2020-01-15 15.18.43

【Protools】
殆どのスタジオで使われているプロ向けソフト。一応firstという無料版も存在している。このソフト、dawのアンケートなんかで出てくるものの、元来はdawではない。申し訳程度に打ち込み能力があるぐらいで考えておいて間違いない。基本的には「レコーディング(録音)ソフト」になっている。なので、録音こそがお仕事の業務用スタジオで昔から使われているというお話。おじさんも含めて昔から存在しているのでつない慣れてる人が多く、慣れた人たちは猛烈な速度で作業していく。プロにとって大事なのは安定と速度。なので、悩むような人が買うべきではないと断言していい。ただ、スタジオとか出入りしているような人は、悪くない選択。使い方詳しい人に質問ができるってことだから。


スクリーンショット 2020-01-15 15.23.46

【Cubase】
これも歴史のあるソフトで、もともとは打ち込み系ガッツリ向け。特にテクノ系のアーティスト御用達。今となっては録音も問題ないどころかver10proからピッチ修正までできるようになったので、完全に「全方位隙がない」というお見事なソフト。もともとは録音後の波形編集は得意ではなかったのにねぇ・・・なんてオジサン世代は思ってしまう。スタインバーグのオーディオインターフェイスには低価格版というか廉価版があるので、実は使ってます、って人がそこそこいるはず。事実上、dawのスタンダードなので「お金をdaw買うことに使おう」となったときの第一候補に上がるソフトであることは間違いないはず。操作も機能もある意味標準であり、比較対象に常にされ続けているすごいソフト。


スクリーンショット 2020-01-15 18.16.34

【FLStudio】
これもcubaseよろしくダンス系の打ち込みガッツリソフト。元来はリズムマシンの集合体になっていてFruity Loopsという名称。録音に対応してからstudioと名前が変わった。その出自もあって、録音関連からの編集は得意とはいえない。勿論普通にできるので問題があるわけではないものの、やはり基本的にはループを打ち込みで作っていくソフト。録音した声の「加工」は得意なので目的や用途がはっきりしていれば超がつくほどの有能ソフト
操作に関しては元々の設計思想がdawではなかったからかかなり独特。合う人にはとことん合うし、合わない人には何をして良いのかすらわからなくなる。とはいえ、ざっくりリズム作ったりループ作るのは出自の問題もあって、鬼みたいに手早くできる


スクリーンショット 2020-01-15 19.34.56

【Studio one】
最近使う人が増えているthe dawといえるぐらいの正統派音質の評価がスタジオ関係者からも高いpresonusのオーディオデバイスを購入すると廉価版がバンドルされていることもあり、ネット上でそこそこ情報が拾えたりする。cubaseの開発者がスピンアウトした経緯もあって、比較的に設計思想は近い。誤解を恐れずに言うなら「モバイル用で1画面にすべての機能を収め、操作もできる限りシンプルにしたcubase派生」と言えるかもしれない。音だけでいうとpresonusのプライドもあって真面目に良い。
操作は癖があるというほどではないものの、ネットで最初は調べないとわからない可能性が高い。シンプルにした結果、いきなり色んな所にアクセスできてしまうから。録音から打ち込みまで非常にバランスが取れているので、このソフトがバンドルされているからpresonus製品を買う、という理由にすらなりえる。


スクリーンショット 2020-01-15 17.07.34

【Audition】
あまりdawの紹介では使われないソフト。なぜなら打ち込みではなく録音ソフトだから。これ、実は録音ソフトとして持っている人の数がものすごく多い。持ってるというか、「結果持ってる」ことがおい。理由としては「AdobeCCのソフト群の一つ」なので、気が付かないまま持っている人が多いこともあり紹介。
見ての通り、マルチトラックで録音からミックスダウンやら色々とできる。このソフト一番の特徴はシングルトラックモードの性能の良さ。元来シンプルな波形編集ソフトだったこともあり、波形編集の能力は天下一品であり、特にノイズ除去に関しては「RX7(業界標準ノイズ対策プラグイン)いらないじゃん!」というレベル
もしAdobeCCの契約をしているなら確認してみる価値は大いにある!

と駆け足で触ってない人向けに偏見まじりの紹介をしてみた。これ、何の意味があるかってと、オーディオインターフェイスを購入する時に、どのソフトがバンドルされていて結果として自分は何を使おうか、って時の参考になればと。

教える立場なのでできる限りはワークショップなどで教えた内容を説明していこうかなと。地方の人やワークショップに事情があって参加できない人たちへのサポートが今後もやっていければと思っています。