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wavファイルのこと、知ってる?

ネットで仕事をしても通常の仕事をしていてもスマホで遊んでいても、そこそこダイレクトにお目にかかることのあるwavファイル。これ、案外知らない人多いんじゃないだろうか?

コンピューターで音を扱う仕組み

"16bit/44100hz/stereo"
これがオーディオCDのフォーマットになる。つまり、CD音質を担保してくれる音のフォーマットと言うことになる。どう言う意味かと言うと
16bitの細かさで音をサンプリングして
音のなる範囲を上下44100hzに設定してある
ステレオ(左右から音が鳴る)ファイル
と言うこと。

ここでも分かる通り、コンピューターは音を一度バラバラにして、バラバラになった範囲で再構築して音ファイルを作っている。レコードの時代に「CDなんて音が悪いよ」と言われていたのが原理的に言うと大正解だったのだ。ノイズがあろうとなかろうとそこで「鳴っている音をシンプルに録音できるアナログ機器」と比べると、そりゃ多少は落ちる。っていっても、これは1990年ぐらいまでは言われていたものの、今はそのCDすら見かけなくなってしまった程度には技術も生活スタイルも変わった。

つまり数字は大事

今はハイレゾオーディオなんて単語もある。軽く調べると日本オーディオ協会が認定する定義としては
24bit/96khz以上であること
のようだ。

上で説明したけどbitが音をどこまで細かくサンプルするかになるので、この数字が大きければダイレクトに音がいいと言えるし、hzは聞こえる範囲になるのでこの数字が大きいと音の範囲が広がると言うことになる。ハイレゾオーディオそのものに関しては「ブラインドテストでわかる人が皆無」とか「消費者がどこまで必要としているのか?」などの論争があり、全く終結する気がしない議論が重ねられている。とはいえ、基本的にフォーマットの数字が大きくて音がいいものを提供するためのものってのは間違いない。

録音時に気にしてる?

宅録をしていてこう考えるはず。
少しでもいいものを。だからよくわからないけどフォーマットの数字を大きくしておこう。

考え方としては正しいものの、宅録で使うようなソフトだと一つだけ気にしたいことがある。それは「受け取る人が絶対に対応しているファイルで提出する」ということ。業務用含めて考えるなら選択肢は16bit/24bit/32bit float/64bit floatとなってるが、32bit floatからいきなり対応しているソフトが減る。納品先が音のプロなのか、最新機材を持っているのか、映像の人で音は得意じゃないのか、そういう条件を考えると、自分の環境と同じものを提供するのが正しいとは言えない

挙句に32bit floatは音が割れないとか劇的に仕組みが変わってきている。つまり、知識や環境対応の有無が確実に出る。これを考えると、「他人にファイルを渡す」という部分に注目すると、「確実に再生できて組み込める」ものを選ぶのが正解

それを考えると、一昔前の機材でも対応できて必要以上に音のクオリティが高い24bit/48khzが個人的には間違いがないと思っている。これが扱えないってことは基本的にないし、音質にしても最初に書いた音楽CDよりも明らかに上。このフォーマットでの録音編集を心がけておけば、wavファイルとして合格点が出る。手持ちの機械やソフトが対応していないならさらに安全な16bit/44.100hzをお勧めしたい。音楽CDと同じなので環境を選ばないし音質も十分。

普段そんなにファイルフォーマットとか受け渡しとか考えないかもしれないけど、こう言う基礎知識って案外大事なんですぞ。慣れてくると忘れちゃうんだけどね。

教える立場なのでできる限りはワークショップなどで教えた内容を説明していこうかなと。地方の人やワークショップに事情があって参加できない人たちへのサポートが今後もやっていければと思っています。