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編集ソフトの個人的な感想まとめ

録音する際に必要になるのはソフトウェア。MTR今でも使ってる人は別だろうけど、今のご時世的にはソフトウェア大事。
携帯電話だと「情報がそれなりにある録音ソフト」はあまりないので悩ましいだろうけど、パソコン持っている人は「情報の多いソフトウェアがそこそこある」という悩み事にぶち当たる。

というわけで、過去に触ったことがあるものだけについて
ちょっとした感想を。数が多いのですごく長くなるけど

注意事項として、基本的には無料版などではなく、お金を払うバージョン、それも上位バージョンについて語っていることが多いので、あくまでも参考程度で。無料ソフトも登場してるけど、まぁそれはそれで。

波形編集ソフト

これ、DAWがあったらいらないんじゃないの?と思いがちなんだけど、めっちゃくちゃ必要。というのも、DAWで編集してる時と書き出したファイルの聞こえが違うことってわりとあるから。最終確認とか目視でできることもあって、割と重要アイテム。

Wavepad

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思ったよりも使いやすかった。日本のソフトでありシンプルでありながらも割と多機能。windowsもmacも無料版もあるので、悩んだらこれ触っておけば?と少し思っている。宅録で使うであろう機能にも気を使っているのがわかるので、真面目にとりあえずこれ触っておこう、といえる。波形編集ソフトって一つは持っておかないといけないアイテムなので、好きなの選んでいいけど悩んだらこれでよくね?と思ってる。

なお、画像は携帯版。AndroidもiPhoneでも存在しているのだ。

Audition

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Adobeに毎月税金を払っている人間なら手軽に触れる万能波形編集ソフト。波形編集ソフトとしての歴史も長いし機能的にも全く文句ないレベル。特にノイズ削除に関してはRXに並ぶんじゃないかってレベルで優秀。動画再生しながらの録音などもできるので、Adobe税払っているなら使うべき逸品。そして当然のようにマルチトラックでの録音も可能でプラグインの追加もできる。打ち込まないって状況なら万能選手そのもの。

宅録で声しか録音しません、なら個人的には最強の一角

Audacity

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個人的には長尺の録音でのトラブルが多かったので使うことは全くないが、録音済みのアイテムで遊ぶにはいいソフト。無料でこれだけ機能があって文句を言うなんてのは、罰当たりレベル。ただ、上述の長尺問題が完全に解決しない限りは、入門した後は卒業するソフトかな、と。

入門で言うと最高の一つだと思う。まずは録音に慣れておこう、って人にはまじでちょうどいい。あと、windowsで使う人からすればASIOに対応していないのでレイテンシ問題もついて回ることも頭に入れておいた方がいいかもしれない。

RX Editor

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ノイズリダクションで天下を取っているRXシリーズをインストールした際についてくる。録音した直後からノイズ削除に持っていけるので便利と言えば便利。おまけかな、と思っていたら大間違いなレベルで高機能。使えるモジュールに関しては所持しているRXのバージョンで変化する。スペアナ表示にすぐに切り替えられることもあり、ガチの人にはとてもいいアイテム。何気にピッチ調整が異常に滑らかだったりするので、使う人次第では評価が全然違ってくる面白ソフト。

他のソフトから呼び出すプラグインモジュール群として使うというよりは、この画面で色々と作業することも多いので、なんだかんだ使っている人は多いと思う。

Sound it !

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昔の人間的に言うとSinger Song Writerの兄弟分的なソフトであり、ハードウェア(ローランド)にわりとバンドルされていることが多かったので馴染みがある。

今は本格的なマスタリングにも使える便利ソフトになっている。ライバルはマスタリングやるなら名前が必ず上がるWavelabあたりになると思われる。今はスペアナとかEQとかかなりいい感じなので、プロユース余裕のアイテム。逆に言うと、気楽にやってみよう!って立ち位置ではなくなってしまった感はある。もちろん普通に高機能波形編集ソフトとして使ってもいいんだけどね。

WaveLab

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個人的には波形編集ソフトじゃなくてマスタリングソフト。マスタリングとは何か?がわかっていない人が触っても良さはおそらくビタイチわからないと思うし、素人が知ったかぶりで触ったところでこれの便利さは絶対にわからない。完全プロ向けアイテム。とはいえ、普通に波形編集ソフトとして使うことも当然できる(果物切るのに日本刀を振り回すのと同じ

DAWと呼ばれるもの

基本的にはマルチトラックで編集なり加工なりするのが速度や品質考えても正しい。なのである意味一番大事ではある。とはいえ、DAWはほとんどの場合楽曲制作のために生まれたソフトになるので、設計思想はかなり違う

FL Studio

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元々はリズムマシンからのループシーケンサーだった出自もあって録音からの波形編集は苦手と思われがち。実際得意ではないと思うけど、できるできないなら全然余裕でできる

でもトラックメイクの方がいいかな。EQとかFL付属のプラグインってものすごく優秀なんだけど、やっぱりトラックメイク向けが多いしね。今は普通のDAWと呼んでも問題ないと思う。個人的にはEQとサンプラーの優秀さだけで十分に元が取れるレベルだけど、トラックメイクしない人には不要かもしれないのは事実。

Protools

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個人的には仕事道具なので正しい評価になる気がしない。これが使えないとスタジオでの仕事はできないってレベルで、どこのスタジオであっても使っているアイテム。ただ、個人で使う用途で考えると、スタジオとのプロジェクトのやりとりがないなら、そこまで必須と断言するほどでもない。我々は必要だから使っているという認識。

このソフトの1番のメリットって、アドバイスくれる人がいる場合は、間違いなくその人は素人ではない、という部分。つまり、他のソフトの詳しい人と比べるとプロ率が極めて高い。そういうアドバイスのために無理して導入ってのも、ありといえばありかもしれない。安くないけど。

無料のfirstって仕事で我々が使うバージョンと異なるので、それは覚えておいた方がいいかもしれない。インターフェイスとかショートっカットが同じだけの、似ているソフト、ぐらいの感じで。

Cubase

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20年ぐらい前からのアンパイ。それがCubase。そもそもみんながプラグインとして導入してるVSTってSteinburg(cubaseのメーカー)が策定したもの。つまり、外部プラグインが一番安定して動く。Cubaseで動かないってことはプラグインが悪いまで言えてしまう強み。

個人的には使い慣れていた(過去形)ので、トラックメイクは比較的にサクサクできるものの、どうしてもマルチモニタ環境が欲しくなる。今時のノートパソコン型であったりiMacよろしく大きめの1画面で完結することを考えると、ちょっと面倒に感じる本音。

ピッチ補正とかもできるので、これ一つで完結だぜ!といいたいが、Cubaseってプラグイン入れてなんぼ、って部分がやっぱり強いのでそこは注意。とはいえ、今はピッチ補正とかできるので、全方位に隙がないことに変わりはない。

Logic

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これも古いソフト。あと何言っても安いフルスペックのDAWで25000円程度ってかなり安い。Mac持ってるなら第一選択肢に入るんじゃないかな。ガレバンのファイルそのまま開けるし、プラグイン特に入れなくても余裕で完結できる程度に付属のプラグインが優秀で数も多い。特にEQやコンプに関しては優秀を通り過ぎて離れられないレベル。

1画面で操作する前提になってるのでマルチモニタじゃなくても全然平気。あと、Appleが出しているのでトラブルで動かないということがない。あと、これもピッチ補正できる。

Acid

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このソフトが登場した2000年台前半、Acidの登場でDTMの世界が本当に激変した。親兄弟もループで回すんじゃねってレベルで最高のループシーケンサー。今は普通にDAWとして存在しているけど初期のインパクトはマジでマジ。トラックメイク系の人なら延々ループ素材投げ込んで遊べるレベル。個人的には大好きである。ただ、基本思想がシンプルなので、特徴は?ってなると文面が短くなる悲しみ。これ、マジで楽しいしすごいソフトなのよ(発想がループ楽曲

Ableton Live

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これはあまり語れない。

というのも、登場初期から触ってみたりしてるし、今でも所持はしてるんだけどどうにも肌に合わない。思うにアドリブで遊ぶ楽器であり、そのままトラックを作るという方法論に自分がついていけないという悲しい現実がある。DJ系のトラックメイクの楽しさを知っていて、そういう使い方が楽しいって人にとっては唯一無二のアイテムであることには間違いない。なんというか、DAWってよりも楽器な感覚。

Cakewalk Sonar

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元々はCakewalkという名前のmidiシーケンサーだったのは昔の話。そこにオーディオファイルの取り扱いとかDXi(VSTiみたいなもの)などの機能を追加して生まれたのがSonar。DXプラグインってのはwindowsのDirectXから派生したプラグイン規格なこともあってWindows専用ソフト。その後、VSTなんかにも対応したり親会社がコロコロ変わったりした結果が今のCakewalk by BandLabになる。

元々プロユースを前提とされていることもあり、いきなり無料だからとインストールしても音を鳴らすことすら手間取る可能性があるので、DTM系列の経験が無の人にはちょっとお勧めしづらい。能力でいうと文句は一切ないんだけどね。何気にマルチティンバー音源使うこと考えるとこのソフトのインターフェイスってなかなかよくできてるなぁって感心する。そういうソフト。

Studio One

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もうこれでいいんじゃね?と真顔で思ってる。波形のリージョンを扱うことを考えるとこれよりも便利なソフトはほとんどなく挙動も軽くてwindowsもmacでも使える。挙句に1画面で全て完結できる設計思想だからノート型パソコンでも全く問題なし。これに対してつける文句が今のところそこまで思いつかない。

あと、デフォのプラグインが軒並み優秀なのもある。サンプラーは頭おかしいレベルであり、EQとかLogic並かそれ以上。マルチバンドコンプも使いやすいしfat channelとかもかなり便利。メロダインとの連携も優秀なんだけど個人的にはほとんど使わないので恩恵が少ない。

教える立場なのでできる限りはワークショップなどで教えた内容を説明していこうかなと。地方の人やワークショップに事情があって参加できない人たちへのサポートが今後もやっていければと思っています。