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賃貸にアクセントクロス必要?

賃貸住宅検索サイトを眺めていると、ここ数年アクセントクロスを使った部屋が増えてきてなと感じます。
今まで白一色だった部屋の一面だけに濃い目のクロスを貼ることで、部屋のイメージに変化を付けることができる手軽な方法だからでしょう。


私もアクセントクロスを採用したほうがいいのかどうか迷った時期がありました。
いろいろな情報を収集してみたところ、アクセントクロスが一番きれいに映える壁と言うのがあり、それは窓や扉がなく梁もない、床から天井までのきれいな長方形の壁だそうです。
ところが残念ながら私の物件にはそんな壁はありません。どの面も梁や窓、扉があります。


次に、アクセントにするならどの壁か考えてみました。
リビングであればテレビの背面が、寝室であればベッドヘッド側がしっくりきます。
恐らくこの面かなと想像はできますが、それはあくまでも私が考えた家具の配置でのこと。

入居者の家具の配置や住み方は千差万別です。
ひょっとするとアクセントの面がテレビ背面ではなくソファーの背面や側面になってしまったり、ベッドの足元側になってしまうかもしれません。そうなるとアクセントクロスの効果が薄れてしまうどころか、かえって入居者の部屋づくりの邪魔になってしまうかもしれません。

自宅であれば、既に家具の配置が決まっているためこの点はクリアできるのですが。


アクセントクロスの色についても考えてみました。
広い面に濃い色を貼ると圧迫感がありそうですし、薄すぎるとメリハリがなくボヤっとしてしまいそうで難しいです。
色目はどうするか。
新築マンションギャラリーでよく見かけるブラウン系やグレージュ系から選ぶのが無難なようですが、その色がはたして入居者が持ち込む家具の色や雰囲気とマッチするかどうか、入居者の好みに合うかどうかはわかりません。


こんなことを考えながら、床、建具、白っぽい壁クロスを目で追っていてハッと気づきました。
そうです、壁一面を覆うクローゼット扉はそれ自体がアクセントカラーになっていたのです。


「部屋の色数は3色までに抑えるとスッキリする」というのをどこかで読んだことがありますが、床、建具、クロスで既に3色です。
これに気づいた時点でアクセントクロスを検討するのはやめました。

「アクセントクロス病」に罹ると何が何でもアクセントクロスにしたい、となってしまいますが、上手く選ばないと圧迫感があったり、色によってはその壁だけ浮いてしまって落ち着かなくなりそうです。

特に賃貸物件の場合、差別化を狙ってアクセントクロスにしたものの、それがアダとなってかえって入居者が決まらないと言うこともあるようです。と言うのも、入居者アンケートによれば、いまだに普通の白一色が一番人気だそうですから。

それでも差別化を狙いたいというのであれば、今の新築分譲マンションの内装のように、トレンドカラーのアイボリーやグレージュ、グレー系の(但し淡い薄めの色の)クロスを、壁と天井すべて同じクロスで仕上げてみてはどうでしょうか。
きっと上品さとスッキリ感を兼ね備えた雰囲気のいい部屋になるのではと思いますよ。

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