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ノッカーくんとぼく/真・女神転生Ⅱ

メガテン2(真Ⅱ)のはなし②
記念すべき僕の初メガテン(真Ⅳをすこーしプレイしていたことを思い出したが無論、忘却の彼方だ)でもある真Ⅱはじめての仲魔を紹介させてほしい。地霊、ノッカーだ。ノッカーくんと、呼んでいた。
過去形であることから分かるように、すでに僕の元にノッカーくんはいない。合体でいなくなったのなら良かったが、故人となってしまったのだ。

ノッカーくんについて

僕がノッカーくんに出逢ったのはヴァルハラの片隅。ゾンビ犬やチョンチョン言ってくる偽物の鳥とやりあっていたあの頃。彼は現れた。突然、ぴょこぴょこしながら。真Ⅱのノッカーくんは茶色くて、ちいさくて、ぴょこぴょこ跳ねる小人だ。なんとも愛らしいフォルムで、僕はたまらず多くのノッカーくんを殺害していた。そう何故なら、仲魔にする方法が分からなかったからだ。少しだけゲームを進めていく内に、ようやく「会話」を知った。TALKだ……話せるんだ、悪魔と。この、なんかちっちゃくて茶色くて跳ねる小人を仲魔とするべく、交渉に交渉を重ねた。殺害せず、会話できた一人目のノッカーくんは失敗したので倒した。会話できた二人目のノッカーくんは無事、我が軍に入ってくれた。主人公のニィル(前回参照)とノッカーくん、名前の思い出せないヒロインとの三人旅になった。

別れのとき

やはり、どんなことも慣れてきた時期が一番危うい。僕はノッカーくんを前衛に出し、少々無茶な戦闘を続けていた。結果、ノッカーくんが倒れた。所謂、DEAD状態な訳だが、モチロン蘇生方法も分からない素人は慌てふためく。わわ、ノッカーくん死んじゃった。どうしよ、どうしよう。回復施設も分からず、ふっかつも選べず、取った道は「すてる」だった。
どうにもこのゲーム、死んだ仲魔を捨てることができるようだ。かなり躊躇したし、初めて仲魔になった彼との思い出を噛みしめながら考えた。そんな矢先、別のノッカー軍団にエンカウント。話しかけると、「ひとごろしー」と叫んで彼らは逃げていった。僕(ニィル)は戦闘後、ノッカーくんの遺骸を見下ろし様々なことを考えた。怯え去っていったノッカー軍団、何もできない僕と何も言ってはくれないノッカーくん。僕は彼を埋葬する気持ちでヴァルハラの隅に捨てた。出逢った場所と似たようなところに。死体を捨てたと表示され、僕はこの世界の難しさを少しだけ知ったのだ。それから、ノッカーは一切仲間にしていない。僕のノッカーくんは彼だけなのだから。それこそ、転生後にでもまた逢おうじゃないか。

最近のノッカーくんは、茶色いボロ布を被った子供みたいな生き物なんですね。ちょっとびっくりしました。あの小人のノッカーくん、子供みたいな、じじくさい感じが好きだったのですが……あれはあれでよいね!


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