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半年経ったけど、リールは結局どうだったのかを書いてみた

こんにちは!インスタ大好きなFinTの社長のおおつきです!

昨年インスタグラム に追加された短尺動画機能、「リール」をご存知でしょうか?
ローンチ当初、同じような動画機能を持つTikTokが政治の理由でアメリカで禁止されるようなこともあり、インスタグラムがついにTikTokと対抗するのでは...!といったことも言われていた、あのリールです。

実はこの新機能が実装されてから、今月でもう半年が過ぎたみたいです。

ローンチから半年経った今、リールの使われ方や運用のTipsがすこしずつ弊社でもわかってきました。今日はわたしの所感を含めて「リールって実際どうだったの?といった内容をまとめられればと思います!


リールの詳しい説明は、昨年マネー現代さんに解説記事を寄稿させていただいているので、よろしければこちらも参考にしてみてください👼


半年経ってみた感想:意外と使われてる!🎉

結論を言うと、現状、意外と使われています。すごい!!
なんですごいのかと言うと、今までインスタグラム でローンチした新機能の中には、あまり使用されない「不発」だった機能もあったからなんです。
実は、今でこそたまに見かけるようになったIGTVも、当初は知名度がかなり低い機能でした。コロナ禍でライブ配信が増えてからようやく見かけるようになりましたが、コロナ前では滅多にみかけない、地味な機能だったのです。
あとは、昔Threadsという親しい友達の間でやりとりできるメッセージ機能を持ったアプリも追加されていたのですが...このThreadsにいたってはもはや、なにそれ😂といった感じの知名度に終わってしまっています。

こうしたインスタグラム の新機能がユーザーに受け入れられるかは、「公式アカウントやインフルエンサーがどれだけ使ってくれるか」にかかっているのですが、今回のリールは予想以上に当たりでした。
といっても、先ほど述べたように、短尺動画に関してはTikTokが先行者です。
インスタグラムでリリースされた当初、TikTokと拮抗してしまうのでは...?と思っていたのですが、状況はむしろその逆で、TikTokインフルエンサーがリールでもたくさん発信してくれるような流れが起きていました。
TikTokで短尺動画を作り慣れているユーザーが、流用という形でコンテンツを初期にインスタグラム内で初期に増産してくれたため、その後インスタグラム のユーザーが リールに参入しやすい状況を作ってくれたのだと思います。

現在、リールは多くのインフルエンサーも活用していますし、公式ブランドのアカウントでも、ひとつの発信チャンネルとして重要視されているように思います。
また、いいねと違って、リールは再生回数を見ることができますよね。
リールの投稿数自体も増えていますが、この再生回数を見ても、ユーザーは案外リールを見ているな、ということがわかります。
Sucleで最近投稿しているリールでも、バレンタイン系の季節コンテンツでは50万回再生されました。

後ほど詳しく説明しますが、このリール自体にも「伸びる・伸びない」の特徴があるとわかってきました。現在弊社でもSucleを中心として多くのアカウントでリールの投稿を実施し、仮説検証を回しています。

インスタ側の推し具合もすごい

半年使ってみて、リールはインスタグラム側もかなり力を入れている機能だということはわかってきました。
ローンチ後、インスタグラム はすぐにリール専用のタブを設置しました。
リールタブとは、リールだけが表示されるページです。その影響でかなり大幅な配置変更が行われたので、昨年は「あれ、いつの間にかインスタグラム のUIが変わってる!」と驚かれた方も多かったのではないでしょうか。
そんなリールタブ、今では画面下部の真ん中に設置されています。
試しに専用タブに飛んでみると、検索ページのように投稿一覧が並べられているのではなく、画面全部を使って一つの投稿のみ表示されるような仕組みになっています。次のリールを見るには下から上にスクロール(スワイプアップ)しなければなりません。
このように、全画面を使って1投稿のみを見させるような表示法だと、どうしてもだらだらと「流し見」が出来てしまいますよね。
おそらく、これこそインスタグラム が求めている受身の状態であり、たくさんリールを見て欲しいのだと思います。
あとは、以前は発見タブの中に通常の写真投稿とリールがどちらも出てくるような混在している状況だったのが、専用リールタブにまとめられていることで、かなり見やすくなったと思います。


ユーザーのリール滞在時間を増やすべく、あえて永遠に見てしまう設計にしているのでは?と思います。

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課題も見えてきた件

ただ、半年経ってみて、課題も見えてきました。
それは、コンテンツの質がまだ低いということです。

コンテンツの質が低いとどうなるのかと言うと、リールのユーザーの滞在時間が減ってしまい、みんなリールを閲覧しなくなってしまう、ということになります。
つまりリール文化そのものが衰退してしまい、IGTVのように、また使用率が低くなってしまう可能性もあるということなのです。

半年間でいろんなコンテンツを見てきましたが、正直コンテンツの質はまだまだ改善の余地があると感じています。作り込み度でいうとTikTokの方がまだ高い印象を受けますし、実際、リールタブを開いてみると作り込まれた海外のコンテンツの方が多く流れてきます。

そうしたリールを見ると、やはり海外産のリールの方がコンテンツの幅も広い印象を受けます。可愛い動物系やお笑い系、ファッション系や音楽系など、コンテンツのジャンルは多岐に渡ります。おそらく、インスタグラム側が、あえて質の高い海外コンテンツを見させることで、リールの滞在時間を伸ばしたいという試みがあるのではないかと推測しています。

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リールのアルゴリズムが組まれ始めている(=伸びるリールの条件が決まりつつある)という情報もありますが、このアルゴリズムが組まれている途中段階である今こそ、質の高いコンテンツを作っていく必要性があるのでは、と考えています。
質高くコンテンツが生産されるようになれば、インスタ内で再生回数を競うようにコンテンツがユーザー同士で磨かれていくはずだからです。
もっともっとたくさんの人がリールを見てもらうようにするためにも、まず発信するコンテンツのクオリティを上げることが必要なんじゃないかな、と思います。

ちなみに、リールのローンチ当初は「はじめたもんがち」の状況でした。
つまり、コンテンツを作り込まなくとも先行者利益で伸びる可能性が高かったのです。
しかし最近ではそれも厳しく、再生回数をあげ、検索ページの上位に表示される回数を増やすためには、やはり作りこんだコンテンツでなければむつかしい状況になってきています。

さらに、ローンチして数ヶ月経ってからは保存機能も追加され、リールも保存できるようになりました。今やインスタグラム は情報収集の手段として用いられているのですが、リールも立派な判断材料・情報として視聴されていると言えます。
コンテンツの質を高めて滞在時間を増やしたり、たくさん保存されるような投稿をすることが重要なんじゃないかな、と思うのです。


じゃあ、どんなリールが伸びるの?

お待たせしました!!ここからはどのようなリールが伸びるのか、という話をしていきたいと思います。

まず、先ほどもお話したように、前提として現在のインスタグラム が情報収集のツールとして活用されているという点がポイントになってきます。

つまり、ユーザーはリールにおいてもなんらかの「有益な情報」を求めているのであり、コンテンツを作るわたしたちSNSマーケターやアカウントの運営者は、その旨を意識した上で、動画に適切な量の情報を盛り込む必要があります。

例えば、弊社で運用しているコスメブランドSABON_Japanさんの場合、コスメ商材×動画領域という接点から、写真だけではわかりにくい、アイテムのテクスチャー紹介、実際の色味がわかる動画で再生回数が伸びる傾向にあります。


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Sucleの場合、バレンタインのお菓子作りの様子を早送りしたものが伸びています。ここでも情報量を増やすため、単に一部始終を早送りするのではなく、レシピや材料などの説明文を全て動画につけました。

また、動画になると、どんなシチュエーションで使うか、といったシーンの訴求もしやすくなります。
例えばSABONさんの上記の動画だと、なんとなく洗面台や水回りを想起させるような大理石を背景に撮影したり、Sucleの動画では、ごく普通の家のキッチンで調理していることがわかるように撮影しています。プロのお菓子作りでなく、あくまで自分と似たような女性が手作りでお菓子を作ってるんだ、という見せ方がしやすくなりますよね。

シチュエーションの訴求は、写真よりも動画の方がインパクトは強いと感じます。

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加えて、リールの仮説検証を通して、動画のテンポや文字量も大切であることがわかってきました。ストレスフリーな動画をつくるという意味では、YouTubeの編集でも同じことが言えると思います。

インスタグラムの場合、リールにとっての成功は、「ついつい何度も見てしまい、保存/フォローしたくなる」動画だと考えています。この「ついつい何度も見てしまう」ような絶妙な動画のスピード感を研究することが大切です。
Sucleの場合、読めるか読めないかギリギリのスピードで字幕をつけ、何度も再生したくなるようなテンポを意識して編集するようにしています。ただ、ものによってはSABONさんのようにじっくりと商品の詳細を見せたいコンテンツの場合もあるので、そこはユーザーがどのような情報を求めているのか、撮影したい物とユーザーの情報ニーズをすり合わせながら作成することが必要になってきます。

以上をまとめると、伸びるリールには、
ビジュアルを含む情報量とテンポ感、この二つが重要なキーとなってくるのではないかと考えています。

おまけ

以上に話したリールの詳しいノウハウに関して、より深ぼった内容で弊社にてウェビナーを開催します。
2021年2月25日(木)12:15〜12:45
もしよろしければこちらもご参加ください!✨

・企業アカウントにおけるリール活用戦略
・バズるリール制作ポイント

など、企業アカウント目線のお話ができればと考えています!



インプットをたくさんさせていただきます!!