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君のマンガが読まれないたった一つの理由|コルクラボマンガ専科8期を受講して分かったこと

コルクラボマンガ専科8期に入ってから約1か月。

昨日、大きな変化があった。

他のマンガ家志望者やクリエイターの方にも参考になると思うので、ボクがマンガ専科に入って、気づいた点について共有してみたいと思う。

大きな変化とは、表層的に捉えれば、実は小さな変化になるのだが、8期の同期のメンバーの中で、拙著「鼻毛の異能者」を読んでくれたと報告してくれた方が、一気に4名も現れたのである。


マンガ専科が、7月6日に開講してから8月3日までの間に、21個(平日21日分)の課題提出があった。
ヒカルという身長268㎝の筋肉質な女子高生のイラストは、2日だけ除いた19日間のあいだ、毎日さまざまなお題に合わせて作画を行い、投稿続けていた。

中には、X(Twitter)上で、毎日リプのやり取りをしていた8期のメンバーの方もいたのだが、ボクのマンガを読んでみようかな…という気になるまで、およそ1か月かかったという事になる。もっと早く読んでくれよ…という事を言いたいのでは全くなく、注目して欲しいのは、単なる事実として、そのくらいの時間が掛かったという点である。

ちょっとずつイラストが目に入って、一カ月作品の断片に触れ続けることで、ようやく読んで見ようかなぁと思うようになったということで、実際、ボクも他の8期のメンバーのマンガをどこまで読んだかというと、50人中、数人程度しかいない(ホントすみません!)。

これは、同じマンガ専科8期のメンバーであるという大きなアドバンテージがあった上での結果であり、つまり、何が言いたいかというと、多くの人は、他人の作ったコンテンツに、ほとんど興味がないし、わざわざ時間をかけて見る気もないという当たり前の現実である。

マンガを読むということは、非常に時間とコストが掛かる行為であり、大きな力やモチベーションが働かないと、読者は決して、新しいマンガなんかを読んではくれない。
マンガが面白い面白くないと判断する以前に、信じられない程、高い障壁がそびえ立っているのだ。

皆さんは、最近新しいマンガ連載を読み始めただろうか?
継続して追っているマンガは読んでいるけど、新規連載は読んでいない・・・という方が、かなり多いのではないだろうか。

多くの人にとって、新しいマンガを読み始めるキッカケは、SNS上で話題になったり、既に多くの人が読み始めて話題になってからに違いない。つまりヒットしてからでないと、新規読者は獲得できないということである。

ボクを含めて、漫画家や漫画家志望者の方がは、面白ければ読んでもらえるに違いない・・・という幻想を抱いていると思う。
それは丁度、良い製品を作れば売れるはずだという腕利きの職人が思い抱く幻想に近い。
マーケティングを行い、優れた製品を低コストで作り、商品の陳列棚を抑え、宣伝や広報を行い、魂を注がなければ、商品が売れることは決してない。

ボクたちは、良いマンガを描けば、読まれるハズだ…という幻想を捨て、”マンガは読まれない”という事実を受け入れなければならない。
その上で、だとしたら、どうすれば読んでもらえるのか?という視座に立って、マンガの企画を立案する必要があるのだ。


もし幸運にも、自分のマンガを読んでもらえる機会に恵まれたら、そこからは漫画クオリティの勝負となる。クオリティについては想像を絶する程、深い話になってしまうので、また次の機会に…。

思えば、過去の名作漫画の中でも、3~4巻目に作品がブレイクすることもあった。もちろん例外はいくらでもあると思うが、多くの場合、作品が浸透するには、想像を超えた時間と努力が必要になるのだ。

※こんなマンガを制作しています。
「鼻毛の異能者」
https://comici.jp/ohtsubo/episodes/19565fd9ca7a0/


※感想をX(Twitter)でリプを頂けると嬉しいです.…。
https://twitter.com/3Dwebtoon

オーツボ 拝


追伸)
コルクラボマンガ専科は、ボクの当初の予想に反して、非常に大きな成果を上げているように感じている。いや正直、メチャメチャ役に立っている。
参加してみなければ、分からなかったことが多い。
正直、こんなにも勉強になる事があるのかぁ…と日々体感している。
もう少し自分の中で言語化が進んでから、いつか共有したいと思います。

シネマフリッパー https://www.youtube.com/user/PoweredJacket