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ファスト漫画の定義とその利点について

ファスト映画が成立するなら、ファスト漫画も成立するハズだ。

ということで、昨日ファスト漫画をリリースしてみました。

2時間映画の醍醐味を、10分の視聴時間で体感できる。

「ファスト映画」のコンセプトを一文で表現すると、上記のように表すことができるが、ネット上を検索しても、まだ誰も「ファスト映画」や「ファストストーリー」の定義を行っていないと思うので、今回の「ファスト漫画」のリリースにあたり、この辺りを少し整理して考えてみたいと思う。

「ファストストーリー」を成立させる為に、一番重要な要素は、何だろうか?

ファスト映画系チャンネルを研究すると分かるが、それは、物語の進行役となるナレーターの存在である。

3-4年前に流行したファスト映画系のチャンネルは、ほとんどすべてが魅力あるナレーターを配置し、物語の圧縮に成功している。

また、重要なシーンでは、ナレーターが台詞を代読することで、シーンの臨場感を上げて、物語の醍醐味の低減を最小限にとどめている。

1、ナレーターが存在する
2、ここぞというシーンにはセリフを入れる

上記の2つを要素の中に入れ込むことができれば、マンガにおいてもファストストーリーコンテンツが成立するハズである。

ファスト映画系チャンネルは、軒並み数百万回再生もあり、他の大物Youtuberチャンネルと比較しても、突出して人気が高かった。
2倍速で動画コンテンツを視聴することが、あたりまえとなっている昨今においては、圧縮されたストーリーコンテンツのニーズは、従来は存在しなかったマーケットとして、明確に顕在化している。

また、タイパが優れている・・・という利点以外にも、ファスト漫画のメリットは存在する。

それは、映像作品化前に、低予算で大量に原作となる作品群を作れるという点である。

脚本や小説からいきなり映像作品化すると、興行成績が伴わないリスクが増大するが、一旦ビジュアルコンテンツとして、簡易マンガ形式=ファスト漫画で物語を構築すれば、低価格で優位性の高いマーケティングが可能となる。
筆者が作成したファスト漫画シリーズは、商用可能な素材集から背景を多用し、キャラクターについては3DCGをベースに作品を作成している。製作スピードを上げることで、多様な作品群を生み出すことで、後の映像作品化の布石にしたいと考えている。


つまり「ファスト漫画」は、読者にとってタイパが良く、制作者側の視点では、コスパが良いと作品と言える。

脚本では、面白い…と予感させるコンテンツであっても、映像化すると駄作になる・・・という作品は、山ほど存在する。

NetflixやAmazonPrime、Apple TV+、AbemaPrime等で、映像作品化の為の原作ニーズは、今後ますます高まると思うが、今回のファスト漫画のリリースに当たり、良質な作品が揃えば、就寝前の1本のストーリー作品として、ファスト映画的にファスト漫画が浸透するかも知れない・・・という大きな感触を得た。

従来のマンガの作り方が異なるので、最初はちょっと違和感があるかもしれないが、最終的に、映像作品化することを念頭に、いくつかの「ファスト漫画」を作成してみたのでお読み頂ければ幸いです。

オーツボ 拝


シネマフリッパー https://www.youtube.com/user/PoweredJacket