理想の絵へ近づく習慣
初めに
AIに任せたとしてもクオリティの高い絵は簡単にはできません。
しかし、絵を上手くなりたいと本気で思うのであれば、簡単には手に入らないスキルや才能を培うために努力することが欠かせません。
まず大切なのは、「絵を描かずして絵が上手くなる」ことは不可能だという認識です。その上で、日常生活での誘惑に負けず、絵に時間を充てることが重要です。ゲームや動画、漫画などの娯楽は楽しいけれど、それに時間を取られすぎてしまうと、絵の練習に充てる時間が減ってしまいます。
絵を描く(書く)ことは楽しいことであるべきですが、成長には時間がかかります。数週間や数ヶ月ではプロのような技術は身につきません。
年単位での取り組みを覚悟し、その中で絵を楽しむことが大切です。また、プロになることが目標ではなく、絵を描くことそのものを楽しむことが大切です。
基礎編
絵の難しさとは
絵の難しさは、その成果がなかなか実感できないことや、自分が思い浮かべる最高傑作に対する制作にかかる時間の長さにあります。しかし、楽しいことは続きやすいもの。絵を描く時間が楽しいものであれば、心が折れにくくなります。そのためには、楽しいと感じる要素を見つけ、続けることがポイントです。
また、イラスト制作にかかる時間や、上達までの時間がかかることに対する辛抱も必要です。最初から完璧な絵が描けるわけではなく、失敗や改善を繰り返すことが成長の一環です。そのプロセスを楽しむことができれば、心が折れずに続けることができるでしょう。
絵が上手くなるためには、継続と忍耐が不可欠です。目標を達成するまで、絵を描くことを諦めず、楽しんで続けてみてください。その過程で自分の成長を感じられるはずです。
絵を描くことは確かに挑戦的であり、成果を求めることがストレスを生むこともあります。しかし、その成果に焦点を当てるよりも、絵を描く「過程」、つまり「成長」を楽しむことが重要です。
まず、自分の描いた絵において良いと感じる部分があれば、それを大切にしましょう。「影が良く描けた」「顔が表現できた」といった小さな成功も、絵の上達の一環です。これらの成長を軽視せず、しっかり噛み締めていくことが大切です。上達は「下手なところを改善する」だけでなく、「良いところを増やしていく」ことでもあるのです。
また、絵を描くことそのものを楽しむことも大切です。楽しいことは続きやすく、その楽しさが続ける力となります。自分の好きなものやテーマに焦点を当て、一次創作やファンアート、ニ次創作など、自分が心から楽しむ絵を描くことがポイントです。
生活と絵のバランスを取る上で、「続けやすいこと」を見つけることも重要です。何年も絵を描き続けるためには、無理なく自分に合ったペースや方法を見つけることが必要です。継続が難しいときは、ペースを変えたり、続けやすい内容にアレンジすることも検討してみてください。
メンタルケアを心がける
メンタルケアも絵を描く上で欠かせません。他者からの否定や厳しい意見に直面したとき、自分のモチベーションを大切にし、建設的な意見を受け入れることも大事です。モチベーションが下がる意見に振り回されず、自分が成長しやすい環境を見つけていくことが重要です。
絵を描くことは継続と忍耐が求められますが、その過程での成長や楽しさを大切にし、自分のペースで取り組んでいくことが、持続可能な絵の世界への鍵となります。
スランプになったら
イラストレーターのスランプは、自分への過度な期待が原因となることがよくあります。この過度な期待には、「理想の絵が描けるという期待」と「過去1番の絵が描けるという期待」の2つがあります。
理想の絵が描けるという期待
「憧れのイラストレーターと同じレベルの絵を描く」とか、「自分の描きたい絵を完璧に描かないといけない」といった思い込みが、絵を描く際のプレッシャーとなり、スランプにつながります。
過去1番の絵が描けるという期待
過去に成功した絵やバズった絵がある場合、それと同じレベルや成功を求めてしまうことがあります。絵は一度の成功が必ずしも再現可能なものではなく、そのプレッシャーがスランプを引き起こします。
スランプを克服するためには、以下のアプローチが役立つでしょう。
適切な期待を持つ
自分に対する期待を現実的かつ具体的に設定しましょう。完璧な絵を描くことは難しいですが、成長や改善に焦点を当てて、少しずつ進化していくことを楽しんでください。
失敗や挑戦を恐れない
失敗や挑戦は成長の一環です。完璧さを求めず、新しいスタイルやテクニックに挑戦してみましょう。失敗から学び、次に活かすことがスランプを乗り越える鍵です。
外部の評価に縛られない
SNS上での「いいね」数や他のイラストレーターとの比較は、自分をプレッシャーにさらす原因になります。絵を描く喜びや個性を大切にし、他者との競争ではなく自分との向き合い方を重視しましょう。
無理なく楽しむ
絵を描くことが楽しくない場合は、無理せず休息を取ることも重要です。無理なく自分のペースで楽しむことが、スランプを予防し、乗り越える手助けとなります。私の場合は1日1枚朝にUPするスタイルで1年半以上続けてきています。それ以上作らないのは負担が増えるのと数多くのフォロワーさんのイラストを見て勉強に充てる為です。
絵を描くことは創造的なプロセスであり、自分自身に対する柔軟な考え方が重要です。期待を抱きすぎず、成長と楽しみを大切にすることで、スランプを乗り越え、より充実したイラストレーションの世界を築いていけるでしょう。
描き続ける努力
「絵が上手くなりたければ、絵を描き続けましょう」という言葉は確かに簡単なようで実践は難しいものです。その挑戦を続けるためには、丁寧な説明とともに継続のノウハウが必要です。
継続は絵に限らず、どんな目標を持っても重要な要素です。ただし、多くの人が挫折してしまうのは、簡単に手に入るものではないからです。しかし、その分、継続した先には充実感や成果が待っています。
誰もができることを少しやるだけでは、特別なスキルや成果は得られません。逆に、周りと同じことをやり続けるのではなく、自分が興味を持ち、継続して取り組むことで特別な存在となることができます。他者がなかなか手をつけないような領域に挑戦することで、独自のスキルや特長を身につけ、特別な存在となることが可能です。
例えば、絵を描くことが特技であれば、他の多くの人が手をつけないようなテーマやアプローチで自分なりの表現を追求してみると良いでしょう。自分の専門分野や興味を見つけ、そこに没頭することで、継続が自然なものとなります。
「なにかを継続して、特別な自分を手に入れましょう」というのは、絵だけでなく人生のあらゆる分野に通用する言葉です。目標に向かってコツコツと努力し続け、他者との差別化を図ることで、自分だけの特別な道を築くことができるのです。
実践編
絵の描き方を決める
絵を描く上での「どのような絵を描くか」は非常に重要な要素であり、それは単に題材を選ぶだけでなく、独自の描き方やスタイルを見つけることも含まれます。自分の描きたいイメージや好みを明確にし、それに基づいて描くことが、より良い絵を生み出す一歩となります。
絵には無限の可能性があり、同じ題材でも様々なアプローチがあります。例えば、「プレゼントを渡してくる女の子の絵」であれば、水彩やアニメ風など、自分の得意な描き方や好みに合わせて表現することができます。等身や表情の違いも、絵の印象を大きく変える要素です。
自分の描き方を決めることは、絵を描く上での基盤を築くとともに、他者と差別化する手段ともなります。何もかもがはっきりしない状態で描くと、絵が中途半端になりがちです。自分の描きたいスタイルや特徴を見つけ、それを追求することで、独自性のある作品を生み出すことができます。
たとえば、料理を題材として考えると目玉焼きは、自分の好みを知ることでよりおいしい目玉焼きを作ることができます。焼き加減、油量、調味料など人によって変わります。自分の好みを理解し、それを絵に反映させることで、自分なりの魅力的なイラストを描くことが可能です。
描くことの楽しさと満足感は、自分の好みを大切にし、それを大胆に表現することでより深まります。絵を描く過程で自分を見つけ、表現する喜びを味わってください。
絵の土台を作る
土台を築く際の「自分のやりたいこと」「理想のイラストレーター」「好きな絵柄」を明確にすることは、絵を描く方向性を定める上で非常に重要です。これらの要素を基に描き方を決めることで、絵がバラバラにならずに一貫性を持ち、かつ自分らしいスタイルを見つけることができます。
まずは自分が何を描きたいのかをハッキリさせましょう。徐々に目標が見えてくるはずです。
「自分のやりたいこと」は、絵を描く目的や興味のある分野を考えるポイントです。趣味で絵を描く場合でも、将来的に仕事にしたい場合でも、自分が描くことに喜びや充実感を感じられる要素を見つけることが大切です。例えば、絵をネットで公開してみんなに見てもらいたい、同人活動をして作品を手に取ってもらいたいなど、目標を明確にすることが役立ちます。
理想のイラストレーターを探す
「理想のイラストレーター」を選ぶ際は、その人がどのような描き方で成功しているかを見極め、自分の理想に合った要素を見つけましょう。そして、そのイラストレーターになりたいと思えるかどうかも大切なポイントです。
選ぶ理想のイラストレーターの数にはメリットとデメリットがあります。1人に絞ることで成長が早まりますが、オリジナリティが欠ける可能性があります。複数人を選ぶことでオリジナリティが生まれますが、組み合わせを考える手間がかかり、成長が遅くなる可能性もあります。そのため、自分の現在の画力や目指す方向性に合わせて、適切なアプローチを選ぶことが重要です。
このプロセスを通して、自分の描きたい絵やスタイルを見つけ、それを追求していくことで、独自性のある素晴らしい絵が生まれるでしょう。
自分好みの絵柄を探す
絵柄は、アーティストの心を反映するもの。まるで料理の店で選ぶように、様々なジャンルが存在します。どの絵柄が心に響くか見つけることは、描く上で欠かせません。
1. 二次元系 - ファンタジーの世界へ
特徴: アニメやマンガに影響を受けたデフォルメされた絵柄。
利点: キャラクターの可愛らしさやファンタジーを表現できる。
例: アニメ風や萌え系イラスト。
2. リアル系 - 細部の美しさへの探求
特徴: リアルな描写や質感があり、写実的な絵柄。
利点: 細部へのこだわりで、リアルな感情表現が可能。
例: 絵画やポートレートなど。
3. 中間系 - 可愛さとリアリティの調和
特徴: 二次元系とリアル系の融合。独自のバランスが魅力。
利点: 可愛さとリアリティの組み合わせが可能。
例: アニメ風にリアルなディテールを持たせたイラスト。
4. アニメ系 - 親しみやすいデザインの扉へ
特徴: 大衆向けアニメで一般的なシンプルな絵柄。
利点: 幅広い層に受け入れられやすい。
例: 大手アニメスタジオのキャラクターデザインなど。
5. 少女漫画系 - 夢とロマンの世界へ
特徴: 少女漫画で見られる可愛らしい絵柄。
利点: 恋愛やファンタジーを強調しやすい。
例: 大きな瞳やフワフワした髪が特徴的なイラスト。
描き方を決める際のポイント
描き方を決める際には、自分の好みや個性を踏まえつつ、成長や周りの変化にも対応する必要があります。
1. 自分の変化に対応する
成長: 描き手は絶えず成長していく。新しい描き方や技術を取り入れ、自分の進化に柔軟に対応することが大切。
気づき: 絵柄の違いに気づくことで、自分のスタイルやアプローチを見つめ直す機会が生まれる。
2. 周りの変化に対応する
技術の進歩: 絵画技術やツールは日々進歩している。新しい技術やツールを取り入れ、時代に合った表現を心がける。
流行: 現代のアートトレンドや好みは変わる。常に変化に敏感で、古くならないようアップデートすることが必要。
3. 習慣的なアップデート
自然なプロセス: アップデートは無理なく、自然なプロセスで行われる。絵を描く過程や作品を見る中で、ふと「新しい描き方に挑戦してみよう」と感じることがある。
見直し: 定期的に自分の描き方を振り返り、必要に応じて微調整を行う。無理なく続けることが大切。
絵柄の見直しや描き方の変更は、自分の成長と共にある喜びでもあり、アートの楽しみ方を深めていく過程と言えます。
目を肥やすとは?
「目を肥やす」とは、絵の違いを理解し、描き手の技術や表現を見極める力をつけることです。これがなければ、描き方を決めるのは難しいでしょう。
例えるなら、ゲームでいう「上限解放」のようなもの。最初は決まったレベルまでしか見えないが、目を肥やすことで制限が解除され、より広い世界を見ることができるのです。
目を肥やす習慣を身につけよう
絵の違いが分からなければ、どんなに頑張っても成長が限られてしまいます。絵が上手くなりたいなら、目を肥やす習慣を身につけましょう。
1. 目を肥やす意味を理解する
「目を肥やす」とは、単なる「上手い絵」と「下手な絵」の違いを理解するだけではありません。具体的な描き方の差や、なぜその表現が魅力的なのか、を理解することが求められます。
2. 描き手目線で見る
「ユーザー目線」ではなく、「クリエイター目線」で絵を見ることが大切。ただ絵が上手いと感じるだけでなく、なぜ上手いのかを考えましょう。「What」「Why」「How」を追求することが成長への鍵です
3. 作品を活用する
アニメやゲーム、漫画など好きな作品を楽しむことで、目を肥やすことができます。上手い絵に出会ったら、なぜその絵が魅力的なのか、じっくり考えてみましょう。
4. SNSの活用
Twitterやpixivなどを使って、多くのイラスト作品に触れることができます。クリエイターの視点から絵を見つめ、成長のヒントを見つけましょう。
目が肥えるメリット
目を肥やすことで、絵の具体的な良さが分かるようになります。ただの感想から、技術的な視点で絵を評価できるようになります。また、画力の差や作品のクオリティがわかり、自身の向上に役立ちます。
絵の成長は目の肥やし
画力が上がれば、絵の差が分かりづらくなります。しかし、目を肥やし続けることで、どんな画力の差にも気づくことができます。目を肥やさなければ、絵の成長も止まってしまうでしょう。
最後に、目を肥やすためには他にも様々な方法がありますが、最も効果的なのは「見ること」。素敵な絵に出会ったら、じっくり観察し、なぜそれが魅力的なのかを考えてみてください。目が肥えた時、新たな絵の世界が広がります。絵の冒険を楽しんで、目を肥やしていきましょう!
考える力
絵を描くときにただ手を動かしているだけではなく、考えて描くことが重要です。この習慣は、目標を設定し、課題に取り組むことで絵のクオリティを向上させる手法です。以下に、詳細な内容を紹介します。
問題を設定する
自分が描けるようになりたいものを明確にする
例えば、全身イラストが苦手ならば、「全身イラストを描けるようになる」という目標を設定します。
問題を具体的にする
設定した目標に基づき、「具体的な問題」を設定します。例えば、キャラクターのポーズや構図に焦点を当てることができます。
上達したい要素を取り入れた問題を作る
描きたい対象や苦手な部分にフォーカスした問題を設定します。これにより、具体的なスキルや技術向上に繋がります。
問題を解く
具体的なアプローチを考える
問題解決には具体的なアプローチが必要です。全身イラストの課題ならば、身体の構造やポーズの描き方など、具体的なアプローチを考えます。
手段を選定する
問題に対するアプローチを描く際に、手段を選定します。例えば、参考書やネットの教材を使用したり、デッサン人形を活用することも考えられます。
検証可能な目標を設定する
問題解決のためには、達成可能で検証可能な目標を設定します。例えば、「1ヶ月で全身イラストをスムーズに描けるようになる」といった目標が挙げられます。
答え合わせ
客観的にチェックする
描いた絵を客観的にチェックし、「問題が解決されたか」を判断します。バランスやプロポーション、構図などに注意を払いましょう。
自己評価を行う
答え合わせの際に、自分で問題点を見つけ、それに対する自己評価を行います。目標に対してどれだけ近づけたかを冷静に分析します。
修正と次のステップへ進む
見つかった問題点に対して、具体的な修正策を考え、次に向けて進むための課題や問題を設定します。これにより、継続的な成長が期待できます。
上達したい要素を含む問題
描き方を決める習慣で得た技術を活かす
描きたい要素に合わせて、先に学んだ描き方を活かして問題に取り組みます。これにより、習得した技術を実践できます。
目を肥やす習慣で得た知識を反映する
他のアーティストの作品から得た知識を問題解決に活かします。自分の絵に新しい視点を取り入れることが可能です。
新しい描き方を取り入れる
問題解決の際に、新しい描き方やアプローチを積極的に取り入れます。これにより、柔軟性を身につけることができます。
今回はこの本を参考にしています。物凄い情報量なのでおススメの一冊です。
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