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別府の一日

先日別府に行ってきた。舞台を見たかったのとイベントをやるためだ。半分遊び半分仕事くらいの、一番かっこいいバランスである。半分仕事半分遊びで来ていまーす、って言って回りたい。

別府駅のホームの「べっぷ」という看板は、ひらがな表記にしたときの可愛さに自覚的な感じがした。いわゆる「あざとい」ってやつだろうか。だが同時にそれが嫌味にならない茶目っけも纏っており、さすがは別府だと感心する。この可愛げは見習いたいけど、多分こうはなれない。

舞台が始まるまで少し時間があったので昼食がてら会場近くの喫茶店に入ったらコーヒーorココアのみのストイック喫茶だった。アイスコーヒーを頼んだらガムシロップが3つ付いてきたので、カロリーはこれで摂取してくれということだろう。ありがたく気持ちだけ受け取ってブラックで飲んだ。

舞台は歴史のある映画館のホールを使って上演された。内容自体は以前配信で見たことがあるものだったのだが、目の前で演じられている臨場感と、会場の味わい深い雰囲気、そして他の追随を許さない僕の記憶力のなさが功を奏し、新鮮な気持ちで見ることができた。とても楽しかった。観れてよかった。お土産に別府公演記念に作られたというタオルも買った。

映画館を出てイベント会場のカフェに向かう。途中別府駅にあるダイソーでもキャンドゥでもセリアでもない100円ショップに立ち寄り、イベントで使うマスキングテープを探した。文具コーナーを中心に、手芸コーナー、DIYコーナー、最悪ガーゼを貼る用のやつでもいいやと救急コーナーも探すが見つからない。ここには置いていないのか。ならばセロテープで妥協するしかないか…と改めて文具コーナーを眺めつつふと振り返ったら目の前にマスキングテープがあった。棚の側面のよくわからないスペースに。お前、こんなところにいたのか。姿をくらませていた愛猫を抱きしめるようにマスキングテープを手に取る。

イベントはカフェで行った。お客さんからお題をもらいながら、即興で1コママンガを100個描いていくという内容だ。初めての試みで、まあ3〜4時間あればいけるでしょ、くらいの軽い気持ちでやってみたのだが、少しやってみるとそんなペースでは絶対に無理だとわかった。どうやら自分の能力を過信していたらしい。さすがにまずいと思い、テーマ「別府」に対して「ジョニー別府(温泉に浸かったジョニーデップ)」くらいのしょうもないものもガンガン描いていくことでペースを上げていった。とにかく数を出さなくては。質より量だ。そうして、なんとか100個描き終わったときには、開始から5時間45分が経過していた。これをなぜ3時間でできると思ったのか。改めて考えると意味がわからない。何はともあれ、無事終わってよかった。お客さんも温かく、疲れたがとても楽しいイベントだった。

宿に帰る途中、晩御飯を食べようと勧めてもらったうどん屋に立ち寄った。15分ほどかかりますと言われたうどんが出てきたのは注文から25分後だった。わかるよ。時間って意外とかかるよね。知ってる知ってる。うどんはとても美味しかった。

宿に帰って温泉に入って寝た。寝る前に飲もうとコンビニで買った缶コーヒーは結局飲まなかった。オバケが怖いので電気はつけたままにした。

そんな別府での一日でした。

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