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徳力基彦『「普通」の人のためのSNSの教科書』朝日新聞出版

コピーロボットがほしい。幼少の頃、何度思ったことか。コピーロボットとは、藤子・F・不二雄さんのパーマンにでてくるひみつ道具だ。
「鼻のボタンをおすと、おした人とそっくりになる。顔かたちだけじゃなく、性質や能力までも。それをおいとけば、きみのいないあいだ、みがわりとして行動してくれる。帰ってからおでこをくっつけると、るすちゅうのできごとがちょくせつきみの脳に伝わる。」
これが、コピーロボットである。

筆者は、SNSの効用についてこう教えてくれる。

「実名による発信は、ネット上の「分身」を置くのと同じです。「分身」はネット上の発信者の情報を蓄え、他社とのコミュニケーションを誘発してくれます。「分身」の評価、「分身」によってひろがったコミュニケーションやネットワークは、やがてリアルの自分に反映されていきます。実名で発信することで、ネットとリアルが分断されずにすむのです。」

SNSは、あれだけほしかったコピーロボットではないか!

本書は、「発信のポイント」を10教えてくれる。まずは、どう発信し続けるか。
続いて、SNSからコミュニケーションを生むための方法を教えてくれる。「アウトプット」をしたかかにズラすのがポイントだ。ズラのは、野球でいう釣り玉である。「ズラすコツ」方法として10教えてくれる。この「ズラすコツ」は読んでいてなるほどと思わず手を打ってしまった。

ズラすコツは、次の10個。
意中の人や企業に探される準備をする
運営もとに選ばれる話題や切り口で書く
流行りものには飛びついておく
未来に価値を置き、ポジティブに書く
ニッチに絞って「深さ」で勝負する
正論よりも不完全を残す
リアルを組み合わせる
横のつながりに目を向ける
無理のない範囲で背伸びをする
量より質、数より熱量を重視する

なかなかSNSが続かず、うまく使えないのが現状だが、あれだけほしかったコピーロボットが手に入った。パーマンは、スーパーマンの「半人前」であるが、まずは、パーマンを目指してSNSを初めてみよう。


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