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漫画を読んでいます。「青野くんに触りたいから死にたい」10巻です。特に感想はありません。演劇で幽霊を召喚してから青野くんの子供の頃の生活が描写されます。お母さんが酷い目にあっています。主人公はお母さんの位置から風景を見ています。今日は他に二冊の漫画を読みました。「メジロバナの咲く」と「破滅の恋人」です。どちらもよかった。感想はありません。メジロバナの学校生活が、なんでもありません。破滅の恋人の、なんでもありません。感想なんてありません。何事にも、感想を持てません。自分はすぐに忘れ去ってしまいます。漫画に限らず映画や音楽だってあまり覚えていません。チェンソーマンの主題歌をたくさん聴きましたがランドリー今日はガラ空きでラッキーデイ以外の歌詞を思い出せません。嘘です。覚えています。映画の内容だって覚えています。本の内容だって。でも感想にはできません。昔からそうなのです。僕は作文が書けない。感想文が書けないから生き物の飼い方をイラスト付きで説明していました。カナヘビの飼い方とかアカハライモリの生態とか。卒業文集では五年生の時に行った臨海学校でのイカやタコの観察の思い出を書いていました。その他のことには特に感想はありませんでしたから。マグロ魚市場に行ったり夜に踊りまくったり、どうでもいいことばかりです。僕はクリオネの仮装をして一人で騒いでいました。他の皆んなは魚やタコのふりをしていたと思います。幼馴染の佑樹は梶田とタコを演じていました。他の皆さんは魚のふりです。くっくっく、クリオネの衣装は紙で作りました。リュックサックによく入ったものです。クリオネの帽子と体にかけたエプロンのような胴体。クリオネを見たことがありませんでした。でもいつだかは分かりませんが水族館で本物のクリオネを見ました。小さくて可愛かったです。クリオネはハダカジャダメデスカイの仲間。魚を丸呑みにします。裸じゃダメですかい?ダメですよい、と答えると丸呑みにされます。嘘です。ハダカガメガイというイルカの仲間です。嘘です。シロクマです。嘘です。ヤマトメリベの仲間です。本当です。信じてください。この目が嘘を言っているとでも思うのかエル!カエルじゃないです。エルです。ライトくんはキラですか?そうですキラです。本当です。嘘じゃないです。信じてください。この目が嘘を言っているとでも思うのかエル!本当のようです。クリオネはカイの仲間です。そうですかい。黙ります。はい。

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