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#81 センターピンを意識する

2024年7月2日、Podcast番組「Oh my week」第81回を配信しました。
今回は「センターピン戦略」についてお話ししました。
↓AIによる文字起こしは下にあります


西野誠 / にしのまこと
株式会社Oh my teeth 代表取締役CEO 1994年生まれ。学生時代に物流スタートアップ「オープンロジ」にて創業期を経験。新卒でワークスアプリケーションズに入社し、大規模基幹システムの開発業務に従事。2019年10月、株式会社Oh my teethを共同創業。Onlab21st優勝。ICC D2Cカタパルト2022優勝。ICC DXカタパルト2024優勝。Forbes NEXT100 2024選出。

Nishino:おはようございます!Oh my teeth代表のNishinoです。

Akari:Akariです!Oh my weekは1週間で見つけた「Oh!」な出来事・トピックを緩く掘り下げビジネスや日常のヒントを探っていく番組です。火曜日おはようございます。

Nishino:ゲストハウスで収録してるんですけれども 、本当にゲストハウス 面白いなと思って 。さっき収録してたら 、まずリビングでやってて 、めちゃくちゃ怒られるんじゃないかなと思ったら「これあげる」みたいな感じで、金のアイスをいただきました 。そこからアイスミルクの話になっ たりして 。

Akari:食べてください。溶けちゃう。美味しいうちに。

Nishino:食べます。(アイス頬張る)これ結構喋れない (笑)。

Nishino:なんか最近起きた 、やっぱセンターピンを意識するとこうなるみたいな1個事例があるなと思って 、それを話したいなと思ってます 。きっかけは歯科医師さんと話した時に出た疑問 。Oh my teethは今 、歯科のスタートアップ、歯医者を変えるという 、そういうスタートアップをやってるんですけど 。それに対してなんかどう思いますか?みたいなところを 、歯医者 さん の方が実は教授なんですけど 、教授の方とちょっと話したことがあった ので 、そこでそういう風に考えるんだとか 、ちょっと答えはないんですけれども 。でも、なんかこれ一個結論、センターピンを愚直に突き詰めると、こういう風なフィードバックとかもあるよなと思ったので 、お伝えできればなというふうに思います。「今見えますか?」

Akari:見えます。


Oh my teethのグロースモデル

Nishino:これが我々のグロースモデルで、面接時とかもずっと説明をさせていただいているんですけど、とにかくユーザー体験から我々はスタートしてます。「ユーザー体験とはどういうことか」というと 、歯医者だったら待たせない、診療時間が30分だったら30分で来店からお帰りまで完結するように。そもそもストレスフリーな体験。気付く前にシステムがアラートをかけてくれたりだとか、ドクターからアドバイスをもらえたりとか、そんな感じでユーザー体験にとにかくこだわりました。そうすると口コミが生まれたりですとか 、リファラルですね。いわゆるあそこで本当に治ったよみたいな。そういう声があって 、ユーザー数が増えてますと。ユーザ数が増えていくと、それは即ちデータが溜まっていく。
例えば医療においては 症例数ですよねとか、こういうケースはちょっと予定よりは早くなったとか、予定より遅くなったとか、そういうデータがどんどん溜まります。そうしてプロダクトが進化していくと、要はその大量の症例といった、今、数件のデータがありますけども、あとは歯型のデータで言うと3万人を超えるようなあのデータが溜まっているというところですけども、そのデータを活用して、どんどんより良い医療プロダクト、 医療技術を進化させていく。矯正においては、より早く、より安全により確実に動かす、みたいな。そういうところを進化させることができます。そうしていくと、結果的により早くなっていったりするわけなので 、ユーザー体験が良くなって、ユーザー体験→ユーザー数→症例数→プロダクトの進化がぐるぐる回りますよね 。それが我々のコアです。つまりユーザー体験がすべてなので、常にユーザー目線でマーケティングの文言、アピールポイントもユーザー目線にしていく。そしたら引っかかってたのが通わ なくていいところ。そこを解決しましたって話で。「来店回数を下げました」とか「通わない矯正です」っていうところを話したんですね。ここは結構引っかかるポイントだなというフィードバックをいただきました。説明した後に、結論「めちゃくちゃいいな」とは言ってくださいました 。理由は、これ実はこの3つ(価格帯、来店回数、離脱率)は歯医者ハードルを下げて気軽にしたら、結果的には歯に関して意識が高まる 。結果的に我々のサービスを使ってる人って、5年ぶりに歯医者に行ったとか。 歯並びを直してみたら、他も気になってやっぱり維持したいなって。定期的にクリーニング行くようになりましたとか。そういう声が増えてるんですよ 。おすすめの歯医者さん教えてくださいっていう話もあったりとかっていう感じで。これはただ一見するとユーザさんに対してはもちろん通わないとか、通院不要ですと 。原則通院不要ですってことを言っているが故に、それはあくまで我々の意図としては「気軽にしたい」ということ。結果的に気軽にしてまずは歯医者にアクセスする、歯に興味を持つ。もっと自分の歯並びとか歯について考えることになる。考えるようになると、やっぱり他も気になってくるし、もっとこうしたいってなるから、そうすると結果的に歯医者に行くんですよって話したら、すごい納得してくださったんですね。

Akari:へー 、 面白いですね 。確かにそうかもしれない。

Nishino:これはでもポジティブにも捉えていて、これをネガティブに捉える歯医者さんから見ると、「通院1回です」とか「最低1回です」とか「通わないです」とか言うと、そういうふうに思うんですけど、ユーザーから見たらもっと気軽に納得感なく通ってたっていう方は一定数いるので、その結果、数年間歯医者行ってなかったっていう方にとっては、まずは一回なら…みたいな。そういうふうなハードルを低くしてるっていうところに振り切って、ま、これをネガティブに考えると、もちろんそうやって誤解を生むんじゃないかっていうふうに思うんですけど。

Akari:患者数を減らしちゃうんじゃないかってことですよね。何ならアンチ歯医者みたいな。

Nishino:そうそうそう。でもポジティブに考えたら、それだけユーザーへのメッセージがフォーカスしているので、ユーザー向けの、いわゆる患者さん向けのメッセージにフォーカスしてるからこその、そういうイメージになってるのかなとも思っていて。なので冒頭に答えがないって言ったのはこれで、とはいえバランスを取っていかないといけないって話でもあると思うので、バランスを取っていかないといけないと。やってることは変えないし、それは結果的にね。歯医者さんにとっても歯医者さんに行く、かかりつけ医に行く回数が実際、事実として増えているのでそれは正しく、事実は公表する必要があるのかなとは思っていました。ま、伝えたいメッセージは、Amazonも一緒ですけれども、とにかく顧客が世界で一番大事にしている会社でありたいみたいな。そういう話は顧客志向もありますけれども、我々においても引き続きやっぱりユーザー体験。ここを磨き続けるし、ここを良くすることによって、結果的に歯医者の人口、歯に興味がある人口、それは興味あるすら分からないけど、実は歯医者にお世話になってるみたいな。
Oh my teethにお世話になってるみたいな、そういう世界を作りたいと思ってるんですけれども、気づかないうちに健康は保たれてるみたいな。何かそうすると、結局今いらっしゃる歯医者さんの力も絶対に必要になってきますと、我々だけで何とかできるものでもないのでっていう形で、広く市場を大きくしていって、今、もう20代とか歯医者の受診率がめちゃくちゃ減ってるので、歯医者行かないんですよ。でもそれでも我々のサービスって20代、30代じゃないですか。なので真逆というか、普通歯医者に全然行かない人が我々のサービス(Oh my teeth)を利用したりするので、この事実ですよね。この事実ってことは普通の歯医者に行く人も増えてるってところで、こうやってしっかりと一緒に市場を大きくしていきたい。我々と今の一般の歯医者さんって本当に補完関係であるので、共に成長していきたいなというふうに思ってます。

Akari:まさに「未来の歯科体験を生み出す」みたいなところで、それですね。それこそ歯を綺麗にするとかじゃなくて、本当にその相互関係で歯科市場全体をっていうところがすごく今感じられました。

Nishino:まさにまさに。ある一点から見ると、そっちのユーザーしか見てないように見えるんですけど、ユーザーだけ見ようとしても、結局結果的に、市場が例えばAmazonだったら結果的に流通量って増えたと思うんですよね。物をオンラインで買う人が増えたってことは、それは素直に買う量も増えたので。そうなると全国のそういう物を作ってる人の売れる量も増えるって話だと思うので、今までアクセスできなかった人に売れるみたいな。例えばそういういい面もあると思う。なんかそんな感じで、とにかく市場を大きくする。歯に関心がある人っていうのを一人でも増やしていくということに特化していきたいなと思ってます。

Akari:センターピンってとこに繋がるんですね。

Nishino:そうです。なので、センターピンはユーザー体験なので、そこをやっぱり意識して、改めていきたいなと思った。そこを意識し続けたからこそ、そういうふうなフィードバック。やっぱ「Oh my teethさんって歯医者に通わないイメージがある」と。「そこはどうなんだ?」みたいな。その方はもちろん、そういう話をしてくださるネガティブな話じゃなくて、そういうふうに思う人もいるよみたいな。そういうアドバイスいただいた。

Akari:結構スタートアップの方々のお話を聞いてると、意識が自分だけ勝とうとしてる方って少ないなと思っていて。市場全体を盛り上げるみたいな意識でやっている方がすごく多い気がしていて、なんかそういう意識も素晴らしいなっていうふうに感じました。

Nishino:最終的に市場を大きくしないと、結局取り分というか、最終的に小さくなっちゃう。そんな大きな世界を変えるようなことにはならないじゃないですか。Amazonだって出た時にはEC市場自体が大きかった。Airbnbが出たことによって、その民泊市場が大きくなったみたいな。そんな感じで合ってるかわかんないですけど、そんなイメージ。

Akari:そうですよね。

Nishino:Oh my teethもそういう感じで、今は歯科矯正市場自体をもうかなり大きくして、値段的に大きくなればいい訳じゃなくて、しっかりと、それはゴールじゃないので。なぜなら、例えばOh my teethhって従来の矯正よりも安価なので、そう考えると金額的に、ただ、それすらも多くしたい、要は金額は3分の1だけど、3倍以上にユーザー数が増えれば、市場自体も大きくなるって話もあるから。そういう指標もあるけれども。一人でも多く歯医者へのアクセスを高めて、もう歯医者に行くことすらも考えないみたいな。勝手に歯の健康が保たれてますみたいな、そういう世界をいち早く作って行きたいなと。

Akari:なるほど。文化というか、こっちの人間の行動を変えていくってことですね。

Nishino:そう。はい。そう思ってます。

Akari:はい。ありがとうございます。では今回はこの辺で、ということで本日もお聞きいただきありがとうございました。Oh my weekは毎朝8時に配信しております。ぜひYouTubeチャンネル登録して聴いていただけると嬉しいです!火曜日もOh全開でいきましょう!!

Nishino・Akari:本日もお聞きいただきありがとうございました!


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