猫にも個性がある

当たり前のことだと思うが…

猫にも個性がある。
観察し始めた時は、社交的かそうでないかの違いぐらいしか分からなかった。
初対面の時、真っ先に近寄ってきたのはボーだった。

「ボー」

「何かくれるのか？」「おまえは誰だ？」「なででくれるのか？」と、ずっとスリスリ、ニャーニャー。先頭を切って敵の情報を探る感じだったので、このグループのボスなんじゃないかと思い、ボス→ボーちゃんと名付けたけど、実際、影のボスはクロだったのかもしれない…

真のボスとは…

そう思ったのは、新居（自宅）に猫が引っ越してきてから１か月ほど経ってからだった。
私はそれまで偵察係のボーをこのグループのボスだと思いこんでいたが、その割にボーがメスたちから嫌われているので不思議だった。
確かにボーは、メスがちょっと油断すると首元をがっちり噛んで（いるように私には見えた）、ホールドしようとする。
去勢していないオスだからたまには仕方のないことなのかもしれないが、たまにではなく、ほぼ毎日メス４頭のうちの誰かがターゲットになっているようだった。
それを見かねたクロが、立ち上がった（のではないかと私は推察した）。
クロがボーに立ち向かうようになったのだ。

「クロ」

そこからオス同士の格闘がはじまり、どちらもかなりの重傷を負った。
特にクロは首元のケガが深く、瀕死状態に見えた。
さすがにこれ以上同じ部屋で飼うわけにいかず、どちらか一方を人間の部屋で飼い、オス同士を引き離そうと家族に相談した。
その時点では、メスたちを守るためにクロが戦っていることに気づかず、ただのオス同士の縄張り争いだと思っていたので、どちらを人間と同室にするかかなり悩んだ。結果、ボーを人間と同室で飼うことにしたのは本当に大正解！！！奇跡の選択！！！運命で決まっていたのかもしれない。
（オス同士の喧嘩についてはまた後で書こうと思う）

クロは、初対面の時メスかと思った。
穏やかで、みんなと仲がいい。
初めての人間にはちょっと警戒してしまうが、慣れると膝に乗ってきたり甘えたいタイプ。もっともっと甘えさせてあげたかったな。

もう１頭のオス

もう１頭のオス「チョビ」も、クロと同タイプ…だと思う。
警戒心がクロより強く、いまだに撫でようとすると体を固くする。

「チョビ」

食に対する執着が強いのか（要するに食いしん坊？）世話をしに猫部屋に行くと真っ先に入り口付近に来て鳴き始める。えさが置かれるといち早く食いつくが、すぐに飽きるのか食が細いのか、サッと居なくなる。

オスだけにみられる反応

伯父が飼っていた時に、おそらくオスだけ虐待を受けていたようだ。
なぜかというと、メスは全く平気なのにオスだけ細く長いものに反応して耳を引っ込めたり首をすくめたり…とにかく身構えるのだ。
例えば、ほうきやクイックルワイパー。布団たたきやハエたたきなど、あまり長さのないものでも身構える。だいぶ慣れてきたが、最初はコロコロにも反応した。
いまだに暑いからうちわであおいであげようとすると、逃げ惑う。
相当深い心の傷なんだろうな。

おてんば娘たち

「ミケ」

ミケは社交的。人懐っこい。
初めて見た人間にもすりすりしてくる積極性と、体格の小ささでとてもかわいい。まだ全頭飼う決心がつかない時、誰かに飼ってもらうならまず真っ先にこの子をお勧めすると思っていた。とてもいい子。ただ、やはり猫なので機嫌の悪い時もあり、そんな時はプイっとどこかに行ってしまう。
ちょっと気が弱く、メス同士で追いかけっこをしていて追い込まれ、困っていることがある。

「ユキ」

ユキは悪い子だと母は言う。
私から見れば、ちょっと警戒心は強いがかわいい子。
気まぐれなお姫様的要素がある。
好奇心旺盛で、扉を開けてみようとしたり、どこかに脱出するスキが無いか積極的に動いて探したりする（それを母は「悪い子」と呼ぶ）。

「チャコ」

チャコはもともと悪い子だったwww
若いのか落ち着きがなく、いつも走り回ってみんなにちょっかいをかけまくるおてんば娘。その割に自分が追いつめられると大声で助けを求める。
最近はいくらか落ち着いてきて、母に「いい子」と言われている。
ボーと似たような模様でボーに似た性格なのできっと親子か兄弟だと思う。

「ねーさん」

ねーさんも母は「嫌い」だと言う。
いつも同じところに居て、それが多分猫部屋で一番いい場所だから生意気だ、と。きっと一番おばあちゃんだから、みんなから敬われているんじゃないかと私は思うのだが。
だいたい決まった場所に居て、えさを持っていってもなかなか食べに来ない。おやつを持っていっても、みんなの後ろに遠慮がちに並ぶか、もしくは気づかないことが多い。（耳が遠かったりするのかも？）

まだまだこれからこの子たちの個性や魅力を発見していけるんだろうな、と楽しみにしている。