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UC Berkeley世帯寮でのふとした会話から垣間見る女性の生き方のヒント

UC Berkeleyの世帯寮に暮らす面白さは、
ふとした会話から壮大な人生ストーリーが聞けることがあることだと思っています。

昨日は、ゴミを出しに行った帰り道、
近所のお母さんに久しぶりにばったり出会いました。
なんとその日が引っ越しの日で、
世帯寮での最後の日とのこと。

近所にあなたがいてとても嬉しかったこと
どこに引っ越すか、
学校はどうするか、
卒業おめでとう!
など色々とおしゃべりしていると
ひょんなことから彼女の壮絶な人生ストーリーを垣間見させていただきました。

1.いつからでもやり直せる

30歳で大学に入り、無事に卒業した彼女は、
高校・中学・小学校と3人の子どもの母親でもあります。
上の二人の子どもたちのお父さんは子どもたちが小さいとき
刑務所に入り、出所後は祖国に帰国させられてもう会えないとのこと。
上の子二人はお父さんを殆ど知らずに暮らしたとのこと。
今一緒に暮らしているよく見る彼はステップファーザーとのこと。
散髪屋さんを営んでいてとても優しい素敵な彼とのこと。

18歳で出産した彼女は
将来の選択肢を増やすために
一番下のお子さんが3歳の時に
大学に入り先日無事に卒業。

これからは弁護士になるためのロースクールに行き、
社会的弱者の味方になっていきたいと。

子ども3人育てながらの大学生活は本当に大変だったけど、
できたわ!

と本当にきれいな笑顔で教えてくれました。

2.セラピーが身近にあるアメリカ

後印象的だったのは、子どもの心のサポートについての話。

親が学生になるということは、
子どもにも多大な影響を与えるということになる。

特に、上の子二人はお父さんを知らずに育つ
大変な子ども時代だったから、
特に苦労したと思うとのこと。
そして、大学生になるために
両親・親戚のサポートが一切得られない
バークレーに引っ越して来たこと。
突然、仲間から引き離され、
レベルの高い学区に引っ越すことになり、
子どもたちにはかなり苦労をかけたとのこと。

更にコロナで、上のお姉ちゃんの行動が心配になり、
小児科に行き、相談したとのこと。

すると、ADHDと鬱の診断を受け、
セラピー、カウンセリングなど
あらゆるサポートにアクセスができるようになり、
本当によかったと思っているとのこと。
むしろ、サポートを得るために医者が診断を出してくれたところもあるとのこと。
なぜなら、後3年で18歳になるその子に
親としてどうしても伝えたかったことがあるからと。
それは、

困った時には助けを求めたらいいんだよ。
そして、求めさえすればこんなにもあなたのことを助けてくれる人達がいるんだよ。


と成人する前に伝えたかったからと。
メンタルヘルスもすごく大事で、
セラピーもカウンセリングも病院の先生も
みんなあなたの味方で、
困った時は頼ったらいいんだよって
何よりもお母さんは何があってもあなたの味方で
いつもここにいるからっていうことを
伝えたかったからと。

私自身も小さい時からセラピーを受けて
とても助かっているから
それを伝えたかったのよ。

と。
卒業してもすぐに寮をでなくても良かった理由のお話しから
こんな素敵な小話しまで教えてもらいました。

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3.15分の立ち話から得た人生の教訓

そんな彼女は次の1年はギャップ・イヤーをとって、

しっかりと「お母さん」をしようと思っていること。

子どもの宿題もちゃんと見てあげたいし、
子どもたちが必要としてくれたら、
すぐに対応できる時間にしたいからとのこと。

なんかかっこいい。

Toot your hornのワークショップでも感じたことだけど

自分の人生を作っていく姿勢、
遠い将来を見ながら一歩一歩歩んでいく姿勢、
困った時はサポートしてくれる人を見つけ、
頼り、1人で抱えないこと。

たった15分くらいの立ち話の中からでも
こんなにもたくさんの人生訓を教えて頂き、
彼女のことがすっかりまた大好きになってしまいました。

3人のお子さんを育てながら学生をしていたとは
思えない程の落ち着きと穏やかさで、
ねこもモルモットも飼いながら
クリスマスやハロウィンでは近所で一番の飾り付けで
楽しませてくれた彼女。

ゴミを捨て終わり、
空っぽになったコンポストの入れ物を片手に
私も自分の人生
もっと広い視野から選んで
選択して歩んで行きたいと
大きな刺激を得たのでした。

同じStudent Parentという状況の大変さを一歩先に脱した先輩ママさんという立場から、本当に暖かく、応援していただいた気持ちになりました。

本当にかっこいい!!


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