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2001年3月に起こった室蘭市女子高生失踪事件。最近、未解決事件の考察系YouTubeで散見される、奇妙な推論に物申しておく

2001年3月に起こったこの失踪事件。あまりに有名な事件なので、単刀直入に書いていくとして。

久々にこの事件に関する考察系YouTubeをいくつか見たら、驚いた。なぜなら、彼女が約束の午後1時過ぎに店に行かなかった理由として、「午後3時」と「13時」を間違えたからじゃないか?  という推論がけっこう蔓延(はびこ)っているようだから。

それらの推理によると、

①のケース
麻未さん「お店に3時過ぎに行きたいんですけど」
女性従業員「ああ、わかりました。オーナーに伝えておきます」→13時と誤認

②のケース
麻未さん「お店に13時に行きたいんですけど」
女性従業員「ああ、わかりました。オーナーに伝えておきます」→午後3時と誤認

ということらしい。彼女は午後1時には行かなかったんだから、基本の推論は①か。

これらの論に相当自信を持っているYouTuberもいるようだが。でもなあ。

↑あるYouTubeに寄せられたコメントより


本稿では、「13時」と「午後3時」の聞き間違い説のみにこだわるとして、13時とか14時という言い方は、断言するが、交通関係の人間や、日頃、時間を口頭で多用する仕事(出張、会議、アポ取り)の人間以外は、まず使わないと思われる。

北海道の地方都市(ちなみに、自分は室蘭市の3つ隣の苫小牧市育ち。室蘭と苫小牧は同じ工業都市にして、人口が長らく近い形で来た、かなり似た様相の町)のパン屋の従業員やバイトの間では、それをメインに使うことはないだろう。女子高生は使わない。

いや、そこまで断言するのは躊躇するとして、仮に使うとしたら、「3時に行きます。ああ、15時です」みたいな強調確認の感じか。

いや、でも、16歳の女子高生(いくら聡明だったとはいえ)がそんなイッパシの営業マンみたいな話し方をするとは、ちょっと思えない。「1時に行きます。午後1時です」ならわかる。そうして、仮に強調確認で話したなら、女性従業員の聞き間違いはないだろう。

個人的に、若い女の子の「1時過ぎに行く」という言いまわしは「1時半過ぎ」も含まれると思っている。時間厳守のプロのアイドル、芸能人の取材はともかく、素人女子の取材やキャバ嬢との約束など、過去散々こなしてきた者としての実感は、そういうもの。「すいません、やっぱり行けなくなりました」よりはいい。麻未さんは真面目な気質で、時間には厳格という話も聞かれるが、それは相手次第だろう。なんか、気が乗らないなあという相手だって、そりゃいるだろう。行くだけ自分は偉いと思う。自分は過去、どれだけドタキャン食らってきたことか。

彼女を解する友人知人として「彼女は時間を守る人」と強く弁ずるのはわかるが、他方、彼女に彼氏がいることを知っていた人がいない(つきあっている2人の関係を語る者はいない模様)のはどういうわけだろう。

話が終盤逸れたが、あらためて、「十ナン時」と言った説、およびそれに伴い時間を聞き間違えた説には、自分は乗れない立場だ。


最後に。当たり前ながら、彼女がいまも無事でいることを自分は信じております。



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