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日航123便墜落事故(事件)・第66回〜墜落現場から近距離に位置する鉄塔や見晴台のような雰囲気の場所の話がほとんど出てこないのは、どういうわけか?

123便事故のあらましを調べていくと、いろいろ気になることが出てくる。もっとみんな(いわゆる、同事故における考証家ら)が関心を寄せてもよさそうなのに、なぜか、いっこうに触れない事象とか。

たとえば。墜落現場から直線距離で(1.6キロから)2キロぐらいの場所に位置する送電用の鉄塔。

当時、夜9時過ぎぐらいに自衛隊のヘリコプターで現場を訪れた元メディックの方のブログ記事にその鉄塔の話が出てくる。

内容はこんな感じ。

(22:20頃)一旦、墜落現場上空を離れ、風下側(北東)3マイル付近からサーチライトを照射しながらアプローチを開始した。「目標地点まで2.5マイル、2.0マイル、1.5マイル…」と操縦士の接近コールを復唱し、「1マイル」のコールを聞いたその時、突如、漂う黒煙と薄いもやの中からシルバー色の鉄塔が現れ、そこから伸びる太い送電線が救助機の腹の下をくぐっていった。クルー全員がヒヤリとした一瞬であった。あと少し高度が低かったら間違いなく2次災害となっていた。急遽予備進入を中止し安全高度へと復帰した。上昇中に右下方を見ると、送電線の鉄塔が複数、小高い山頂付近に向かって立ち上がっているのが視認できた(以下は、同氏が描いた、ヘリコプター内から見た鉄塔のイラスト)。


別の方の手記にも鉄塔の話が出てくる。以下は、その手記を取り上げた『ワタナベケンタロウ動画』第62回より(ちなみに前述のメディックの方のブログ記事も『ワタナベケンタロウ動画』第31回で取り上げられている)。

ドイツの特派員(同事故で亡くなったハウス食品の浦上社長と懇意だった方)が、事故数日後、自らヘリコプターに乗り込み、墜落現場周辺を視認した際の話。

目印となるべき大きな鉄塔があり、自動販売機を備えた見晴台のような雰囲気の場所。墜落現場への中継地点の意味では格好のポイントに思えるが、ネットで検索してもそれに関する話は、なぜか出てこない。

テレビ局や新聞社の人間の話に出てきてもよさそうだが、出てこない。案外、事故後早々に自衛隊あたりに道を封鎖されていたのではないか?  などと邪推してしまう。

はたして、自衛隊員がその場所からなら数時間で現場に行けたかは定かじゃない。険しい山の道なき斜面、そんな単純な話ではないだろう。が、これだけ事故に関する考察や推論が溢れる中、それに類する話がまるで出てこないことに、極めて大きな違和を感ずるのだ。


■「ハウス食品・浦上社長は、あの日、なぜ、123便に乗ったのか?」はコチラから




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