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吃音者にとって人付き合いは超重要 | 吃音



僕には吃音がある。幼少期からずっとだ。
主な症状としては難発(別名ブロック)である。
話す内容は理解してても言葉が声として出てこないという症状だ。おはようと言いたいのに最初の『お』がなかなか出てこないのだ。
そんな症状と生きてきてはや20数年。


さまざまな事を乗り越えてきたが今回は
人付き合い』について触れていこう。
僕は吃音者にとって自分のリラックスできる環境に身を置くことはとても大切だと思っている。
これは自宅、職場、学校なんにでも当てはまることだ。


常に吃音に理解のある人たちがいる場所を選んでほしい。
吃音を馬鹿にしてくるような人と
過ごしていると自己肯定感が全く上がらない。
自己肯定感が上がらないといつまでも自分自身のことを責め続ける。何も悪くないのに。
吃りすぎることは『普通ではない』かもしれない。でも本人は必死に話しているのだ。
本人は自分の思いを伝えようと、情報を伝えようと話しているのだ。
この想いを度外視してけなしてくるようなやつからはさっさと逃げるべきである。


他人より自分を変える方が早いとはいうが、
吃音に限ってそれは当てはまらない。
環境、人間関係を変える方が圧倒的に早い。
吃音を笑うような環境に身を置いていると
治るものも治らない。そんな環境で吃音を完治させた人の話を一度も聞いたことがない。
周りに反対されようとすぐに逃げるべきだ。


何を隠そう、僕は新卒で入社した会社を上記の理由で辞めた。勤続年数は4ヶ月だ。
周りからはかなり反対された。
「石の上にも3年だよ!後少し頑張りなさい!」
そんなことを言われたが
3年もこの環境にいたら本当に生きていけない。
と自分はわかっていた。
何も悪くないのに馬鹿にされけなされるような環境で働くことに何の意味があるのか。
周りの意見を無視して退職したあの選択は100%成功だったといえる。


吃音の症状は退職を機にだんだんと良くなっていった。某メーカーの工場に就職をし、話すことがメインではなくなった。そして僕より一回りも二回りも年を重ねた方達と仕事をすることで、吃音をバカにされることはゼロになった。
こんな環境が僕の吃音を減らしていってくれているのだと思う。


話しても大丈夫なんだ、聞いてくれてる。
そんな気持ちがあるからこそ『話す』ことに進んでチャレンジすることができる。
早く話さないと馬鹿にされるという気持ちが減ったからゆっくり落ち着いて話すことができる。
精神的に落ち着いたことで吃音の症状はかなり減っていった。


もし吃音に悩んで苦しい人は
周りの環境を考え直してほしい。
環境を変えるのは簡単ではないかもしれないが、
自分のためにも迅速な行動を進めたい。
もし今の環境にそういったバカにしてくるような人がいないのであれば丁寧に自分の吃音の特徴やクセを理解しながら話すことを意識してほしい。


前向きに吃音と向き合うことで
精神的にも症状的にもかなり楽になる。


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