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【#あの会話をきっかけに】心を守る、大切な“お守り”

社会人になってから1年弱、わたしは某大手ケータイ会社のショップでカウンタースタッフをしていたことがある。

学生時代、バイト先の飲食店でほとんどずっとホールにいた影響で接客が好きになり、社会人になっても接客がしたいと考えて入社した、ケータイ会社からショップ運営を委託される一次代理店。
だけど、飲食店に来るお客様とは滞在時間の長さが遥かに違っているし、どれだけ丁寧な対応を心掛けても理不尽なことを仰るお客様も多い。

そんな環境で生き抜くための心得として、お客様対応を任されてすぐの頃に、店長がわたしに授けてくれた言葉があった。

「もし、この先お客様に怒られることがあったとして、その原因が自分なのであれば、しっかりと反省して次に活かすこと。
だけど、法律とか会社のルールとか、原因がどう考えてもどうしようもないことなら、言われたことを真に受けたらダメだよ。全部受け止めてたら心が潰れちゃうからね?」

———その後、1年弱カウンタースタッフとして働いてきた中で、店長の言葉はものすごく強力なお守りとなった。

わたしたちがお客様に心苦しくも「出来ない」とお伝えすることには必ず理由があって、決して意地悪をしたくて言っている訳ではない。
それでも、どれだけ言葉を尽くして、言い方を変えてお伝えしても、お怒りになったり嫌味な言われ方をされることもあって、とても悲しかったしやるせない気持ちになった。

そんな中でも「仕方がない」と気持ちを切り替えることができたのは、間違いなく店長の言葉があったからだ。

今は転職をして違う仕事をしているし、なんなら休職中だったりするけれど、あの時店長がくれた“お守り”はきっと、社会人として働き続ける限りずっとわたしの心を守ってくれるだろうと思っている。


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