下肢深部静脈血栓症になりました②

今回は、原因について書こうと思います。

①私の場合は?

実は、はっきり「これが原因です」と医から伝えられていません。
原因を特定するには遅かったこともあるんだろうと思います。

前回の記事にも書きましたが
血栓のできる理由としては外因性と内因性があって、
たまたまいろんな条件が偶然に重なった結果だと思っています。

あくまで私の場合、憶測になりますが
①もともと内因性による発症リスクが高かった
②リスク高のところに、怪我による外因性が加わり発症してしまった
ということです。

②発症リスクの内因性

私の発症リスクは2つです。

①血液が凝固しやすい

深部静脈血栓症の原因を特定するための細かい血液検査で、
遺伝的に一般的に凝固しやすい可能性が高いと言われました。
確かに血液検査や切り傷とかでもあまり出血するタイプでもなく、
仮に出血したとしても、すぐに止まる方でした。
それでも血液検査項目のプロトロンビン時間(PT)は、INR0.9-1でしたので
基準値内です。

②ピル

トリキュラーというピルを飲んでいました。
当時は
・月経不順の上、月経痛の痛さで嘔吐
・月経過多で期間も長い
・貧血気味で、治まりそうな頃にまた月経を繰り返す

毎月、開始時期の目安が読めない、服は汚れる、寝る時は油断できず
睡眠不足、貧血気味。
これらをなんとかしたく病院で診察を受けた結果、
特定の婦人科系の病気が見つかったわけではないですが、
体質的なもので緩和させた方がいいだろうとの結果、
閉経まで飲み続けるということで、ピルの処方が開始されました。

もちろんピルを服用するにあたって、メリットとデメリットの説明は受けています。

私の場合は、
<メリット>月経周期の改善、月経痛緩和、月経血量減少、PMSの緩和、
貧血改善、子宮体癌リスク低下、大腸がんリスク低下
<デメリット>血栓症

血栓症より圧倒的にメリットが上回っていたので、
デメリット自体をを軽く考えていました。
理由は、「血栓症はまれ」と聞いたのと、目の前のメリットのほうが
私にはその時は重要だったからです。まれな重大な副作用にも
関わらずですが。
あと、処方には当たり前ですが、必ず定期的な診察と血液検査もあるので
心配もしていませんでした。
(ちなみに、ピルに身体が慣れるまで2~3ヶ月くらいかかりました)

③発症原因となった外因性

発症原因となった外因性は一言、それは大転倒による
後十字じん帯損傷からでした。
怪我をしてから、後十字じん帯損傷と診断がわかるまでに
実は2か月が経過、さらに深部静脈血栓症とわかるまで
トータルで5カ月かかりました。

<大転倒する>
2014年3月のある土曜日、人通りも多い通りで石畳の上で大転倒しました。
一瞬何事が起ったのかわからないまま、気付いた時はうつ伏せ状態。
気付いた時にはうつ伏せだったので、とっさに手をかばって、
体全体で衝撃を受けたと思っていたのですが、
実は一番最初、左の膝で衝撃を一気に受け止めていたようです。
膝から一気に崩れ落ちるような転倒の仕方と想像してもらうと
わかりやすいかもです。
これが、のちに深部静脈血栓症になる、ほんとのほんとの最初の外因性の
きっかけでした。

仕事が手を使う仕事だったのでとにかく手は動くのか?
出勤途中なので足は動いて歩けるのか?と不安でしたが、
手は擦り傷のみで問題なし
腕は打撲のような痛み
胸部も打撲のような痛み
すね、足首も問題なし

ただ唯一、左の膝がもう痛くて、本当に泣きたいくらい痛い。
痛いのに不思議と、ほぼ打撲痕がない、
膝は曲がるようだが、腫れている感じがする、
でもものすごくだるい。

なんとか仕事はできる状態だったので、仕事を終えた時は夕方。
ド派手といっても転倒だしと思って、お気楽に考えていたのもあり
さすがに病院は土曜日夕方、日曜日は休診なのでただひたすら
安静にするしかできませんでした。
擦り傷はあるものの、強打の割りにアザがほぼないのが逆に怖かったです。
この画像は転倒した日の夜に撮りました。

画像1


<整形外科に行く>
月曜日に近所の整形外科病院に行って、レントゲンでは骨に異常なし。
だけど腫れがあるので触診をした結果、関節液が溜まっているので
抜きましょうとなりました。
関節液を抜くと奇妙にも、とてもキレイなオレンジ色をしていて、
それは中で出血しているということらしいです。
関節液を抜くと、痛みは痛いよりだるいの方が気になって、
とにかく足がガクガグして力が入らないので、
人生2度目の松葉杖がすぐに貸与されました。

2.3日後に、通院して様子をみたのですが
まだ腫れているので関節液を抜こうと言われたのですが、
抜いてしまうとまた足ガクガクなるので、いやですと断りましたが
結局1週間後には、抜かれました。
(余談ですが、後日別の病院で言われたことは
関節液を抜いた後に足がガクガクするというのは、
後十字じん帯損傷の目安となるポイントだそうです)

当初1カ月くらいでGW前には完治に近くなると思われていたんですが、
通院するもの、全然よくならず、夕方近くになると
足が少し赤黒く腫れているんです。
仕事上、通院がどうしても朝イチになるので、夕方の腫れは
翌朝には引いている状態だったので、
病院でもなかなか気づかなかったんだと思われます。

<2か月目知人に指摘される>
GWが終わり、怪我から2か月めになったころ、知人が足を見て、
足の色が悪いしふくらはぎが腫れているから、肉離れじゃないかと。
そのままにしておくと、壊死して切断することになるから
スポーツ外科の病院を教えるから転院したらと言ってくれていたんですが
通院している医師に義理を守っていたかのように、転院もせず
いずれ治って大丈夫だろうと軽く考えて、通院していました。

でもさすがにふくらはぎの腫れが朝イチでもわかる程度になり、
病院に検査をお願いして、今度はMRI検査を受けて、
後十字じん帯損傷とわかったのが怪我から2か月たったころでした。

後十字じん帯損傷の場合、手術はしなくていいそうです。
前十字じん帯と違い、手術しても変わらない、スポーツ選手でもないので
保存療法で十分とのこと。
あとはふくらはぎに熱感はあるけど足首あたりが冷たいので、
温めるだけのリハビリを受けていくことになります。
だけど、痛みはある、常にだるい、
ふくらはぎの熱感がおさまらない、足の腫れが治まらない、
足ガクガクもおさまらずいつまで経っても松葉杖を離せない
いい加減、私よりも家族が怒り、紹介状を持って
病院を移ることになりました。

<3か月目の終わりに転院する>
6月に紹介状と事前に撮ったMRIの診断結果を持参して総合病院の整形外科へ
転院しました。
後十字じん帯損傷については、前の病院で言われたとおり、手術はせず
保存療法でOK。特にこれと言って治療はしなくても大丈夫だけど
この腫れは整形外科ではなく心臓血管外科に紹介するので、
とりあえず、受診前にエコーを受けましょうとなりました。
ちなみにMRIの診断結果に血腫と記載もあったそうです。


この写真はちょうどエコーを取る1週間ほど前です。

画像2

このころは、もう足首というか、甲まで痛みがありましたので
基本はできるだけ動かさずにいました。
後十字じん帯損傷で足が痛かったので、安静にしていたんです。
でも、今思えばこの動かさないというのもよくなかった原因かなと
思っています。

<4~5か月目エコー検査>
至急でエコーの検査の予約は入れてもらえたもののそれでも1か月待ち。
検査自体は約1時間ちょっとくらいで、ズボンやスカートは脱いで、
パンイチ状態での検査です。一応バスタオルはかけてくれます。
検査中、ごめんなさいねと言いながら、あちこちつねられていたんです。
寝てエコーを受けつねられ、立ってエコーを受けつねられと繰り返しで
なんだこれ?と思っていました。

検査が終わり、着替えが終わってもそのまま検査室で
待機してほしいといわれていました。
そのころ技師さんはすぐに受診した方がいいとの判断のもとでの手配で
待合室で待っていた親は、技師さんがえらくバタバタしている様子を
見ていたそうで、忙しそうだな程度に思っていたようで、
誰もまさか私のことだとは思っていませんでした。

翌週に心臓血管外科での診察予定でスケジュールを組まれていたんですが、
エコーを受けて今日診察受けて帰りませんか?と妙に受診を勧めるんです。
仕事あるからと断っていたんですが、すごく勧められるので
待合室で待っていた親の予定もあるので聞いてみますと伝え、
しきりに受診を勧められるんだよねと親に話した途端、
バタバタも見ていたので親は結果が悪いからかとすぐにわかったようで、
そのまま受診することになりました。

<心臓血管外科にて>
検査してしばらく待った後、診察室にて、
下肢深部静脈血栓症ですと診断を受けました。
当日受診となった理由は、エコー検査で深部静脈の血栓が
足首あたりから腰骨近くまでできていたため、
技師さんがびっくりしたからだそうです。
だから血液が流れていなく、つねって血流を確認していたそうです。

④結果論だけれども

私の場合、
①血液検査しても凝固異常はなかったが、人より血液凝固しやすいであろう
②そのうえピルを飲んでいたため、血栓症を発症するリスクがより高かったという発症リスクが高さと、

それゆえの
①怪我をして後十字じん帯損傷とわかるまでに2か月かかり、
 通院はしているが疑問にもあまり思わず放置状態だった
②痛みがずっとあったため、下手に動かさず安静にしすぎだった
③仕事柄座り仕事のため、足が下に降りたままの状態が続いた
④当時学校にも通っていたが、座ったままか、立ちっぱなしだった
だからこそ、血流が停滞したままとなり、下に行ってしまった血液を
必要な分だけ心臓に戻すことができず、血流が停滞したままの状態が
続いたからではないかと思います。

怪我が土曜日であったので、病院に行くタイミングが遅かった、
無知がゆえの、私の判断が甘さ
情報が少なかったなと思います。


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