見出し画像

【対談】黙劇 × もちだころ 「絵について。」あとがき

※この記事は対談を終えた もちだころ の感想です。

漫画を描くことについて話し合うという経験がほとんどなかったので、ちゃんと話せるか不安もあったけれど、とても楽しかった。
意外と(?)語るタイプなので自分が話すことを優先していたかも。もっと黙劇さんの話を聞いて掘っていけたらよかったんだけど、というのが反省点。

話した内容について。
お互い漫画という同じ枠組みで創作しているわけだけど、どこに重心を置いているかは随分ちがうものだなと思った。「絵」という言葉に対しても、お互いが思い浮かべることが違っているように思う。その違いが面白かった。
黙劇さんがシーンをベースに作品を作っていくという話や、一枚絵よりも物語の方が自由度が高く感じるという話は、自分にはない感覚だ。
こういう話はいくら聞いても飽きない。

テープ起こしについて。
以前からやってみたかったのと、時間があるのとで、テープ起こしを買って出た。最初は自分の声やしゃべり方が気にくわなくて気が滅入ったけれど、だんだん慣れてくると作業自体は楽しい。音声という下描きをタイピングしながら文章に縫い付けていく感じ。聞くことに集中できるから内容もより入ってくる。会話中は聞きながら次の発話の準備をしているから、しっかり聞くということが難しいんだなと実感した。
全部活字にして改めて読んでみると、全く別の会話のような印象を受けた。声、抑揚、リズム、間、そういうものがそぎ落とされて単調に圧縮されている。翻って、対話の中でも話したけれど、漫画はリズムをつけることができるし、絵は声や手書き文字のように描いている人の肉体を想起させる。随分生々しい表現なのかもしれない、と思った。

楽しく実りある企画にお誘いいただいて、嬉しかったです。
また機会があれば、黙劇さんとも、他の方とも、対話してみたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?