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ウルトラマンAとウルトラマンZ

私がまだ小学校に上がる前くらいの頃、週末には両親に連れられてレンタルビデオ店へ行き、好きなビデオを何本か選ばせてもらっていた。そうしてウルトラマンシリーズやゴジラシリーズを少しずつ見続けたものだから、私のヒーロー像は円谷英二によって作られていたのだ。
1980年代後半のことである。

私とウルトラマン

私はマン、セブン、エース、タロウの順に少しずつ鑑賞し続けていた(何故かジャックは観たことが無い)。この頃の私は、合間に鑑賞していたゴジラシリーズの影響もあってウルトラ兄弟よりも怪獣が好きだった。
そもそもウルトラQという毎週新しい怪獣が出てくるテレビドラマから始まったシリーズなわけだから、これはつまり作り手側が高い技術力を持っていいたということであろう。

そういうわけでソフビも怪獣ばかり持っていた私(理由は不明だがアギラが特に気に入っていた)であるが、唯一持っていたウルトラマンはエースであった。

私とA(エース)

何故かエースには妙に惹かれるものがあったのだ。円谷プロのフロンティア精神は、幼い子供にも伝わるほど情熱的なものだったのかも知れない。諸々の理由から微妙な路線変更や活かされない設定が多かった作品ではあるものの、多彩な必殺技や派手な演出などは子供たちの心をガッチリと掴んでいた筈である。

実のところ私はエースの技自体はあまり印象に残っておらず、何故かエースのビジュアルが特に気に入っていた。今見てもエースのデザインは傑出したものだと思っているし、更に似たデザインのウルトラマンがなかなか居ないことも興味深い。

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凛々しさと優しさが共存した絶妙なバランスのデザイン

このため私には、この後に観たタロウがイマイチ心に響かず、続くレオは結局観ることがなかった。どれもいつかきちんと観直したい。

ビジュアル面で言うと、私は所謂角目のウルトラマンが苦手で、セブンやタロウ、レオなどはウルトラマンの顔自体がカッコイイと思えなかったのだ。

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覗き穴が目立つのと、キツい表情に見えるのが苦手な理由かも知れない

余談ではあるが、幼い私の脳裏に刻まれた「エース」というフレーズが影響して「月刊少年エース」や「A.C.E.」というゲームは無視できなかったが、「エースコンバット」は酔うのでプレイできなかった。

AとZ

さて、そんなエースが明日のウルトラマンZに登場するのだ!

ウルトラマンZは初めてそのビジュアルを目にした時から、エースとの関係が気になって仕方なかったウルトラマンだ。今や大人気のゼロから、ジードやタイガといったウルトラマンは血縁関係を強く意識させるものになっているので、今回も可能性は高いと思っている。

丸目であるとは言い切れない目の形ではあるのだが、このトサカの形状で角目ではないウルトラマンは、私の知る限り相当に珍しい。疑うなと言う方が無理があるのではないか。更にはアルファベットの最初であるAに対して最後のZだ。

Aは孤児という設定のウルトラマンでもあるし、義理の息子であるという線も有り得ると思っている。

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エースがメダルとして登場してしまった時には、エース本人の出番を完全に諦めていた。新しい怪獣が全然出てこないことや、少々行き過ぎたパロディ演出と、続々出てくるゴテゴテしたウルトラマンに嫌気が差し、観るのがしんどい時期もあったのだが、ここまで粘った甲斐があったというものだ。

結論がどうあれ、現代に蘇ったエースとバラバが元気に動き回る様子を見られるのは凄く楽しみだし幸福なことである。我が子とともに正座でウルトラマンを応援するつもりだ。

私とG(グレート)

私がVHSでウルトラマンを鑑賞していた頃は、ウルトラマンシリーズが伸び悩んでいる時期であり、リアルタイムで初めて観たウルトラマンは「ウルトラマングレート」であった。

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初めてグレートの姿を目にした時、「何て奇麗なウルトラマンだ」と思った。スーツの質感が違うことや、スーツアクターの体格、自然光での撮影が多かったことなどによる印象だとは思うが、これが兎に角衝撃的だった。「ウルトラマンUSA」は観たことがあったものの、生身の外国人が演じるウルトラマンというのも新鮮だったし、幼い私は「ウルトラマンは海外でも人気なんだ!」と単純に嬉しかった。

私がリアルタイムで視聴していた数少ないウルトラマンであり、今でも一番好きなウルトラマンだ。今年はグレートのソフビも発売されるということで、これを機にあの美しいフォルムの怪獣たちも再び製造されないかと期待している。特にシラリーを熱望している。

今にして思えば、強引ではあるがゴーデスとヤプールの設定は少し共通するところがある。子供の頃はドラマの展開など気にしたこともなかったが、今改めて観直すことで新たな発見は多いのかも知れない。

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これまた円谷のフロンティア精神が溢れすぎて時代が追い付けなかった「電光超人グリッドマン」も、Youtubeの円谷公式チャンネルで配信が始まった。グレートの配信もまだ終わっていないので、これからまた忙しくなる。

おわりに

ウルトラマンZに備えて、今日は飲み過ぎないで早く寝ないといけない。テレビ番組がこんなに楽しみなのは何年振りだろう。童心に帰らせてくれたウルトラマンシリーズは、今も私のヒーロだ。

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ちなみに2歳の我が子はセブンガーとカネゴンが好きだ。その理由は良くわからないが、画面にセブンガーが出てくると「ンガー!ンガー!」と興奮する。

そんな「ンガー」は劇中で博物館行きとなっているようで、幼い我が子のヒーローは、オープニングとCMでしか、その姿を確認できないのだ…。不憫でならない。

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