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睡眠って大切なんだよ!

 睡眠って大切ですよね…?
そう。大切なんです!でもどうして大切なんでしょうか。

 厚生労働省の調査によれば、日本人の約4割の睡眠時間は6時間未満。
さらに、5人に1人は「睡眠の質に満足できない」と感じています。

 テレビやスマートフォンを見ての夜更かしや、夜遅くまでの勉強・仕事などによって慢性的な寝不足や睡眠の乱れ…。
そのような状態が続くと、人はどうなってしまうのか。

今回は、『睡眠』について焦点を当てていこうと思います。

①睡眠とは…

 まず、『睡眠』の定義から説明します。

ねむること。ねむり。「―時間」。比喩的に、活動の停止状態。

Oxford Languagesより

 じゃあ、ねむるってなに?ってなりますよね。『ねむる』とは…??

(動物の自然なあり方として)心身の活動が休止して無意識の状態になる。

Oxford Languages

 つまりは、睡眠とは、『身体の活動を止めた、意識のない状態である』といえるのです。
(心臓や脳など、身体の生命維持に必要な活動は行われています。)

②『ねる』と『ねむる』のちがいって?

 『ねむる』と同じように使用されるのが『ねる』という言葉。
2つに違いはあるのでしょうか。
そして、『ねる』とはどういう意味なのでしょうか。

1.体を横たえる。
2.商売が振るわず、資本・商品が回転しない。
 「不景気で品物がすっかりねている」

Oxford Languages

 つまりは、『ねる』ということは身体を横にするという行動。
スマホを触りながら『ねる』。
マンガを読みながら『ねる』。
テレビを見ながら『ねる』。

 『ねる』という言葉では、身体の活動を休止し意識のない状態にするという意味は含まれていないようです。

 では、人はなぜ『ねむる』必要があるのか、『ねる』だけでは駄目なのか、を説明していきます。

③なぜ人は『ねむる』のか。

 なぜ人は『ねむる』必要があるのか。
現在の医学では、脳の疲労を回復させるためと考えられています。また、記憶の整理、定着をするために必要ともいわれています。

また、睡眠にはサイクルがあり、
・大脳を休める"ノンレム睡眠"
・夢を見る浅い睡眠の"レム睡眠" が約90分周期で繰り返されます。

 さらにノンレム睡眠の中にも非常に深い眠りと比較的浅い眠りがあります。
特に、深いノンレム睡眠時は、脳の疲労の回復とともに、筋肉や骨を発達させたり傷の修復を促したりする『成長ホルモン』が分泌されています。

 この『成長ホルモン』、女性には嬉しい効果も!!
成長ホルモンには、皮膚の修復や新陳代謝を活性化する働きがあります。さらに皮膚のハリを保つ、しわを減らすなどの働きもあるのです。

 では、『眠らない』とどうなるのか。
・生活習慣病や循環器疾患、うつ、認知症のリスクがあがる。
・免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる。
・日中の脳の働きが低下し、仕事や勉強の効率が下がる。

 つまり、『ねむる』ことで身体の活動を維持できたり、さまざまな病気にかかるリスクを下げることができるのです。

だから、睡眠って大切!!

④良い睡眠とは?

 睡眠には3つの条件がそろうことが必要です。
その条件が、十分な睡眠時間(量)安定した眠り(質)規則正しい睡眠(リズムまたはタイミング)です。

1.十分な睡眠時間(量)
 十分な睡眠時間がとれているかどうか、睡眠の"量"は、最も大事な条件です。
全米睡眠財団が推奨する睡眠時間は、年齢ごとに異なりますが、就学・労働世代の15~65歳では8時間前後の睡眠時間が理想的とされています。

2.安定した眠り(質)
 良い睡眠のためには、睡眠の"質"も重要です。寝付きが悪い、夜中にたびたび目が覚める、といった「不眠」、寝ている間に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」、寝ているときに脚に不快感が生じる「むずむず脚症候群」といった病気が潜んでいると睡眠の質は低下します。

3.規則正しい睡眠(リズムまたはタイミング)
 人間の体には、休息モードと活動モードを切り替える体のリズムを作るシステムが備わっています。
それを司るのが体内時計です。
しかし、この体内時計は放っておくと約24時間より少しだけ長いサイクルを刻むため、1日のサイクルとのずれが生じてしまうのです。

⑤良い睡眠をとるためには?

 では、良い睡眠をとるため秘訣をお伝えします。

1.朝起きたら日光を浴びよう!

 朝の起床後に日光を浴びるのは、ぐっすり眠るためにとても大切なことです。
朝起きてすぐに光を浴びることで、私たちは体内時計を調整することができます

 「太陽の光を浴びるなんて当たり前じゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、休日や予定のない日にカーテンを閉め切ったまま部屋で過ごしいる方も多いのでは?

 休日に朝寝坊をして日光浴をできずにいると、体内時計が崩れ翌日から起きるのがつらくなってしまう可能性があります。

2.夕方に軽い運動をしてみよう!

 運動と睡眠には深い関連性があり、日頃から体を動かす習慣がある人には不眠が少ないといわれています。

 そうはいっても、「体動かすのはなぁ…」と感じる方も多いと思います。(わたしも絶対に動きたくない…)

 そんな方におすすめなのが夕方から夜にかけての軽いウォーキングです。
就寝時間の3時間前程度に軽い有酸素運動をして脳の温度を一時的に上げることで、横になってからの脳の温度が通常時より下がり、寝つきがよくなります。

 もちろんジョギングやジムでのエクササイズなども有効ですが、重要なのは毎日続けられる運動をすることです。
 夕方から夜間にかけての運動は単発的に行っても睡眠に大きな影響はなく、習慣的に行うことが効果的。帰り道に1駅歩いてみる、動画をみながらちょっとしたエクササイズをするなど、体に負担がかかりすぎず、ストレスなく継続できる運動を自分なりに探してみてください。

 私のおすすめは、寝る前のストレッチ。解説付きで本当にだんだんと眠たくなります💤

3.寝る2~3時間前に入浴を!

 寝る前にお風呂に入ることで睡眠の質が上がるというのは、多くの人がご存じでしょう。
しかし、入浴するタイミングによっては睡眠の質に影響が出る可能性があります。

 入浴の効果も運動と同じで、体温が下がるタイミングで眠気が訪れます。
スムーズに寝入るためには就寝2~3時間前の入浴がおすすめといえるでしょう。

 さらに、寝つきを良くするためには約40度のお湯に腹部まで浸かり30分程度汗をかく「半身浴」も効果的だといわれています。
お仕事などでゆっくりお風呂に入る時間に余裕がないという方も、なるべく入浴後2~3時間後に寝るように意識できるといいですね。

4.食習慣から生活を変えてみる!

 睡眠の質は日頃の食習慣にちょっとした工夫を取り入れるだけでも改善することができます。
ここからは、今すぐ簡単に取り入れられる良く眠るために有効な食生活の工夫をご紹介していきます。

(1)朝ごはんに乳製品をとる

 良く眠るためにおすすめなのが、牛乳やヨーグルトといった乳製品を朝ごはんに取り入れることです。
 乳製品の摂取量が高い人は、摂取量が低い人に比べて起床時刻が早く、日中に眠気を感じる傾向が低いことが分かっています。

 また、乳製品には抑うつ効果もあるとされ、心身ともに健康を増進する効果があるのです。
朝食を摂ることで日中の活動に必要なエネルギーを補給することができます。
 朝食を摂らないとエネルギーが足りず運動不足になり、さらに睡眠の質が下がってしまうかもしれません。

(2)GABAが含まれた食品をとる

 睡眠の質を向上させる効果があるとして近年注目されているのが「GABA」です。
「GABAって本当に効果があるのかな……?」
と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
 近年発表された研究では就寝30分~60分前にGABAを摂取した人の睡眠の質が改善されたことが報告されています 。

 サプリメントをはじめ、最近ではGABAが配合されたお菓子も販売されています。
気軽に摂取できるのがうれしいポイントですよね。

《ポイント》
 GABAが配合されているサプリメントやお菓子などで、眠りに対する効果が証明している商品の多くは「機能性表示食品」です。
機能性表示食品とは、企業が科学的な根拠をもって人の体に与える影響を表示している食品のことをいいます。
仕事や勉強で忙しいときには、手元にGABA入りのサプリメントやお菓子など手軽に食べられる食品を用意しておくと良いでしょう。

⭐︎妊娠中の方は、サプリメントや健康食品などを服用する際かかりつけの医師に相談するべきだといわれています。GABA配合のものも同様に、活用したくなった場合はかかりつけの医師に確認してみましょう。

(3)グリシンが含まれた食品をとる

 グリシンとは、たんぱく質を構成するアミノ酸の一つです。就寝前にグリシンを摂取すると、翌日の眠気や疲労が改善されたという研究結果 が発表されています。

 グリシンは以下のような食品に多く含まれています。
・ほたて貝柱(煮干し):7300mg
・するめ:4900mg
・かつお削り節:3500mg
・ビーフジャーキー:2800mg
・鶏もも肉(皮付き、焼き):2100mg
                                (すべて100g当たり)

 「自分で料理するのは苦手……」という方は、サプリメントを利用するのも良いかもしれませんね。

⭐︎グリシンは、睡眠の質を上げるだけではなく、統合失調症や脳卒中などにも有効であるといわれています。人体にとっては安全な物質だといわれていますが、妊娠中・授乳中の方はサプリメントや健康食品などから摂取する場合には服用の前にかかりつけの医師に相談してみましょう。

(4)テアニンが含まれた食品をとる

 テアニンはアミノ酸の一種で、緑茶や紅茶などに含まれるうま味成分の一つです。
お茶を飲むと気持ちが落ち着くのは、テアニンの作用であるといわれています。

 テアニンはお茶から摂取することもできますが、お茶には眠気覚ましの効果があるカフェインも含まれています。

 そのため睡眠の質を高める目的でテアニンを摂取したい場合は、サプリメントやテアニンが添加された健康食品から摂取するのがおすすめだといえるでしょう。

⭐︎テアニンにはストレスを軽減する作用もあります 。睡眠不足が重なりストレスなどでお困りの方は、テアニンが配合されたサプリメントなどをとってみると良いかもしれませんね。ただし、妊娠中・授乳中の方はサプリメントや健康食品などから摂取する場合には服用の前にかかりつけの医師に相談してみましょう。

⑥まとめ

 睡眠のあれこれについて、述べてきましたが、睡眠は人が活動するうえで行われるべき大切な活動です。

 睡眠不足は、日中のパフォーマンスを低下させるだけでなく、さまざまな病気やトラブルを引き起こします。

 ぜひしっかり睡眠をとって、良い1日を過ごしましょう!!

では!おやすみなさい🌙💤

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