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富岳によるシミュレーション結果を読んで「マスク不要論」と「マスク絶対論」に分かれてしまう不思議

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スパコン『富岳』がコロナウィルスの飛沫の広がり方と感染確率を計算

新型コロナウィルスの新規感染者が、東京都だけで2万人を超えたとニュースになっていたが、その裏で非常に有意義な研究結果が発表された。

これは理化学研究所などの研究チームが、コロナウィルスの飛沫の広がり方や、感染確率などに関して、スーパーコンピューター富岳を用いた計算結果を発表したもの。

このシミュレーションは感染力が強いと言われているオミクロン株について調べたもので、デルタ株の1.5倍の感染力として計算したそうだ。

富岳によるシミュレーション結果はこうなった

詳しくはソース元を読んでいただきたいが、今回のシミュレーションによると次のような結果になったという。

感染している人と15分間対面で会話したときの平均の感染確率は、感染者がマスクをしている場合、1メートル以上の距離ではほぼ0%でしたが、50センチ以内の距離ではおよそ14%に高まり、マスクをして会話をする場合でも十分な距離をとることが必要だとしています。

一方、感染者がマスクをしていない場合は1メートルの距離でおよそ60%、50センチ以内の距離ではほぼ100%となりました。

また、イベント時に隣に座った人と会話をしたシミュレーションでは、感染者がマスクをした場合、隣の人は40%、感染者がマスクをしていない場合、周囲の人に50%近い感染確率が確認されました。

これを読んで、私は「やっぱりそうだよね」と確証を得たのだが、何故かSNS(主にTwitter)では「親マスク派」と「反マスク派」とで意見が180度違ってしまっている。

親マスク派は「ほらみろマスクは効果的だ」と言い、反マスク派は「ほらみろマスクに意味なんかない」と吠える。

ここに出ている数字が "ひとつ" である以上、誰が読んでも推測できる事に大した差はないはずなのだが、どうしてこうまで意見が食い違うのか。
「よほど強烈な願望やバイアスが作用しているのだろうな」と思うと、あまりに滑稽すぎて笑えもしない。真顔でひいてしまった。

日本語が読めないのか、それとも分かって言っているのか

では、もう一度最も重要な数字の部分を抜き出してみよう。

実験1:感染している人と15分間対面で会話した
[感染者がマスクをしている場合の感染確率]
1メートル以上の距離ではほぼ0%
50センチ以内の距離ではおよそ14%

[感染者がマスクをしていない場合の感染確率]
1メートルの距離でおよそ60%
50センチ以内の距離ではほぼ100%

実験2:イベント時に隣に座った人と会話をした
[感染者がマスクをした場合]
隣の人の感染確率は40%
[感染者がマスクをしていない場合]
周囲の人の感染確率は約50%
※距離を取って座った場合はさらにリスクを低く押さえられる

こうして数字を読めば、対面で会話した場合(おそらく飲食店の想定)でも、隣のひとと会話をした場合(おそらくイベント会場の想定)でも

マスク着用には絶大な感染拡大防止効果がある

という答えが出ている。
……というか、どう考えてもそういう答えにしかならないだろう。

これに対して「マスクに効果がない事が証明された」などと騒いでいる連中は、ほぼ確実と言っていい確率で "狂人" である。

マスク着用が義務付けられる堅苦しい空気をいかに憎もうとも、この数字を冷静に受け止められない人間は、理由はどうあれ「狂ってしまっている」と考えるよりない。

こう言うと「マスクだけでコロナが防げるか!」といったトチ狂った反論が返って来るのがお約束だが、誰も「マスクをしただけで防げる」なんて極論は言っていない。マスクをするという大前提に加えて、少しの心構えで感染確率をだいぶ減らせるよという話をしているのだ。

このシミュレーション結果を受けて、「マスクを着けるべきか着けぬべきか」にはハッキリと答えが出たと言うよりない。
「マスクには絶大な拡散防止効果がある事が証明された」これを覆したければ、富岳のシミュレーション以上に納得できる実験結果を用意する必要がある。

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