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得意分野がわからない

「文章上手いですけどキャラが平凡ですね」
「文章変ですけどキャラの書き分けが上手いですね」

この真逆な言葉は、私が実際に言われたことです。
どちらも作品を賞に出し、その講評で言われたことで、大変困りました。

よく「苦手分野を克服するより、得意分野を磨こう」と言います。しかしこの場合はどっちを信じればいいんだろうと、本当に迷った記憶があります。

自分だと自分の強みがわかりません。
なので、どうしたらいいのかわからないときは、自分が書きたいものを優先させます。

校閲さんのほうが日本語が綺麗なのは当たり前ですから、文章を整えるの自体は校閲さんにお任せして、キャラクター管理は作者のほうがわかっているはずですから、そちらを徹底的にやる。
今はそうしています。

ちゃんとこのキャラの個性が発揮できているか。そのために過不足ない言葉が書けているか。書きたいイメージのシーンになっているか。ときどき私の言葉が足りないばかりに、全然違うシーンに改稿案が出されて「すみません、このシーンはそういうのじゃないです」と慌てて書き直すことはよくあります。
これは自分でネットに上げている小説でも、同じことを考えます。

ちゃんとこのキャラの魅力が出ているか。そのキャラの掘り下げのエピソードは足りているか。ただ出てきただけになってしまっていないか。
何度頑張っても、なかなかそこまで上手くいっているのか自信はありません。

ただ読み返して、自分が「面白い」と思える話になっていたら、少なくとも一番の読者である自分を納得させられたんだから、それで成功じゃないかなと思います。

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