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絵本作りのはじまり

私が絵本を作り始めたのは、親戚の子ども達へクリスマスプレゼントとして描いたことがきっかけです。写真が、その絵本の最後のページです。少し個人的な話にはなりますが、私はこれまでの人生で、5度の手術を経験しました。術後の療養として、絵本を描くことを勧められたのでした。それを勧めてくれた人のお子さんへ、絵本をクリスマスに贈るのが、私の習慣となりつつあります。描いて表現することで、私自身も癒されている気がします。絵と言葉には、人を元気にしてくれる力があります。それが、世界に一つのものであったなら、どんなに特別なことでしょう。


 私は、手紙を書くのが趣味です。同じ県内に住んでいる人へも、会う約束をしている人へも文字をしたためて送ります。便箋選びから、その人の事を考えて文字を書き、封をしてポストへ投函する。その手紙が配送されるまでにもひと手間、書いた瞬間とは時差があります。メールやLINEとは違って、時間がかかります。けれども、その時間を介すことが、手紙ならではの良さでもあります。筆跡も、手紙でしか見ることはできません。書いた文字ならではの「その人」が現れるのが、手紙の面白さですね。手紙の文字からは、その言葉以上に伝わる情景があると感じます。文字を追うごとに、差し出してくれた人のその時感じた事まで、追体験する感覚があります。



 絵本は、とても面白い媒体です。物語は、文章と絵とセットで成り立ちます。文字のない、絵だけで成立する絵本もあります。私は、絵本は作者から読者への手紙なのではないか、と思っています。作者が本を構想し作り始めて出版されて、読者の手に渡るまでには、多くの時間がかかっています。手紙と同じく、届くまでに時差があるのです。その時間が経ったことで、作者が物語から再発見する側面もあると思うのです。絵本を作った当初と、時間が経ってみて開いて読んだ時とでは、きっと物語の深みに違いを感じると思います。
 私がこの「おはなしこよし」でやろうとしているのは、あなたと私の文通です。絵本を作ることを通して、あなたの感性を物語として残していきたいのです。どうぞ、私と、あなた・あなたの大切な人へ、絵本という手紙をしたためましょう。

オーダーメイド絵本 おはなしこよし
                                  Copyright  2022  Chihiro Egoshi

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オーダーメイド絵本をお話から手描きで作ります。  その人オリジナルの絵本を0から作ります  主人公(あなた・絵本を贈る人)の好きなモノを3つ教えてください  どんな物語になるかは、届いてからのお楽しみ あなたとの対話を通して、あなただけの物語を一緒に考えるサービスもあります。