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農耕車に目が♡ハート

高知県は農業が主力産業の一つの自治体である。

よってトラクター、田植え機などの農耕車が

田畑だけでなく、公道を走るのは

当たり前の光景としてある。

だが、私は農耕車と、同じ道を走ったことは

高知県に来るまではなかった。

埼玉や東京では田んぼや畑の中では、

見たことがあったかもしれない。


しかし、公道を走る農耕車を

高知県で初めて見たとき、

どのはたらく乗り物にも感じたことのない

トキメキを

感じてしまった。


かっこいい…!!!


時速40キロ以下なので、

悠然とドッドッドッドと音を立てて

マイペースで公道を走っている。

かっこよすぎる。

おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、若者、綺麗な女性、

誰が運転しててもカッコよく見える。


中高生のとき、

どんな男子が着ても

それなりにキマッて見えると言われた

学ラン(詰め襟学生服)マジックのようだ。


もしも王子様が、


スポーツカーで現れたり、

ハーレーダビットソン(バイク)で現れたり、

または白馬で現れたりするよりも、


農耕車で現れたら一発で恋に落ちてしまう。


夫に農耕車に乗ってもう一度プロポーズしてくれないかと頼んだが、

案の定やんわり断られた。

誠に残念である。


農耕車が走った証である、

田畑のドロが

ちょびちょび道路に残されてるのを見るだけで、

ああ〜!先ほどまでここに農耕車が!!

などと、片思いの人と行き違ってしまったような

感情に襲われたりする。


さて、公道を走る農耕車もいいが、

やはり農耕車は田畑で活躍している姿が

一番カッコいい。

もうすぐ、早い春の田植えが来る高知のあちこちで、田おこしの作業のために、

農耕車が目覚めるだろう。

茶色に静かに眠った1月の大地に、夢を見る。


ちなみに農耕車というか、

農業機具の一つである稲刈り機、

コンバインは

運転免許がいらないらしい。

高知県の子どもたちの作文を

毎年、高知新聞社が

「やまもも」という書籍にして出版しているのを

買ったことがあるが、

その中で

小学校高学年の男子が、

今年は自分1人で倉庫からコンバインを運転して、

家の田んぼの稲刈りを成し遂げた旨を、

さらりと書いていたのを見て、

仰天した。

親孝行な上に、

コンバインまで安全に運転できて、

稲刈りをコンプリートしてしまう

小学生が現代日本に存在しているなんて!!

クラスメイトの女子はみんなその子に夢中なのではないか?!

農耕車、農機のカッコよさに目がハートになりながらも

自分の知っていると思っていた世界の狭さ浅さにも

仰天する町育ちの私なのだった。







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