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明快に底辺を駆ける

介護職従事者となって30年の月日が流れた。
現在は週一日、グループホームで介護支援専門員として働いている。

入居者9名(ワンユニット)のコンパクトな施設で日々の施設内のコトは全て介護士さんたちが担っている。
入居者とスタッフの食事も調理専門のスタッフを置かず介護士さんが当番制で全て手作りしている。
そして、どの介護士さんが作る料理もすこぶる美味い!

これ・・・どれ程に高い技術を要する仕事なのか判ってもらえるだろうか。

決められた予算内で栄養バランスを考え食材を無駄にしないようメニューを考え買い出しに行く。
お年寄り個々の病症によって柔らかくしたり刻んだり味付けを考慮する。

それを認知症の方々の介護を行い掃除洗濯を行い法定書類の記録を書きながら、さら~~っとやってのけてしまう。

お母さんは家庭内で同じようなことを毎日やっている!
だから当たり前だ大したことなどない!って叫ぶ人もいるだろう。

そういう人は家庭内で作る食事と施設で他者に提供する食事では社会的に課せられた責任の度合いが雲梯の差ほどあることを理解できていない。

しかし世間では
これ程の高技術を持った職種を 底辺の仕事 という。

私も介護を仕事にした当初より”堕ちた人が就く仕事”との陰口を叩かれたのは二度三度では済まない。

解せん

介護が底辺の仕事と言われていることが解せないのではない。
思考力想像力が欠落していることを自覚できず恥の言霊を大声で述べてしまえる人の存在が解せないのである。

底辺で仕事をしているということは直ぐに地に足がつけれる安定感と共に仕事をしているということ。
天空から見下ろす景色より広大な大地に立って見渡す景色の方が明快だ!

そして
地に足がつく安定感と共に高額収入の安定感が伴えば言うことはない。

私はこれからも明快に底辺を駆け巡る!




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