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ドビュッシーの難しいピアノ曲、これ聴いてほしい!

ドビュッシーは短くシンプルな曲も作曲していますが、非常に技巧的な曲も多く作曲しました。ドビュッシー自身、ピアノがとても得意だったからです。
今回は、そんな難曲の中から特に聴いてほしいおすすめのピアノ曲を4つ紹介します。私の主観ですが、難易度を★で表してみます。

雨の庭 ★★★★★★

3曲からなるピアノ曲集「版画」の最後を飾る曲です。冒頭の繊細な音の動きが、細かい雨が降る様子を表しています。

ドビュッシーはフランスの作曲家です。
昔フランスを旅したことがあるのですが、フランス人は雨が降ってもあまり傘をさしません。フードを頭に被せるだけで、足早に歩いていくのです。なぜならフランスの雨は日本のようにジメジメした感じではなく、降ってもパラパラ、すぐに乾く感じです。

この曲では、フランスに降る細かな雨を見事に音で表現されています。
テンポも速く、音の粒を揃えるのが難しい曲です。冒頭の音の動きなど、ドビュッシーのピアノ曲「ピアノのために」の前奏曲にもやや似ていますが、こちらの方が難易度は高めです。
変化に富み、雨の風景を見事に音で表現された曲は、ドビュッシーらしい鮮やかな和音で終わりを迎えます。


喜びの島 ★★★★★★

絵画「シテール島への巡礼」からインスピレーションを得て作曲されました。
ヴィーナスの島として知られる島へ旅する、恋人たちの様子を描いた絵画です。波のちゃぷちゃぷとした様子や、水面が光を受けてきらきらと輝く様子などが音で表現されています。
非常に華やかで喜びに満ちた曲で、最後はいっそう華やかに盛り上がって曲が終わります。


水の反映 ★★★★★

ピアノ曲集「映像第1集」の第1曲目です。
水面に水滴が落ち、輪が広がる様子などが見事に音楽で表現されます。繰り返されるメロディはとても心地よく響きます。中盤で激しく盛り上がるので、その部分は特に技術力が必要とされます。
ドビュッシーは水に関係する音楽を多く作曲しました。


花火 ★★★★★★

ドビュッシーの後期の作品です。革命記念日に花火が打ち上げられる風景を表した、とても技巧的で色鮮やかな曲です。
終盤のお楽しみは、フランス国歌ラ・マルセイエーズが静かに奏でられることです。次々に打ち上げられる花火が終わり、静かになり、最後に遠くから国歌がぼんやりと聴こえる…。その情景を見事に立体的に表しています。


ドビュッシーのピアノ曲の中でも、特に難易度の高く、美しい曲を紹介しました。
弾ける人、とってもかっこいいです!


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