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ピアノのグリッサンドって何? グリッサンドがすごい曲も紹介

グリッサンドとは、あるピアノ奏法のことです。
具体的にどんな奏法なのか、またグリッサンドが効果的に使われている印象派のピアノ曲を3つご紹介します。

グリッサンドとは

グリッサンドとは、鍵盤上で指先を滑らすようにして音を鳴らす演奏法のことです。低い音から高い音へ向かって、右手で演奏することが多いものです。手の平を上に向けて、3と4の指(中指と薬指)の爪を鍵盤に当て、滑らせるようにして演奏します。(私はそのように指導されました)
また、高い音から低い音へ向かって演奏することもあります。音が下がるグリッサンドを右手で弾く場合、親指の爪を鍵盤に当てて鍵盤の上を滑らせます。
力が入っていると指が鍵盤に引っ掛かりやすいので、力を抜いて手をスムーズに動かすことがコツです。グリッサンドを用いると、曲調が一気に華やかになります。

ドビュッシー 「ピアノのために」より前奏曲

両手を使ったグリッサンドが何度もあらわれ、初めて聴く人にはおそらく衝撃的な曲です。左右の手が反対方向に猛スピードで滑ります。怪しげで、神秘的で、ピアノの可能性を試すかのような斬新な1曲です。
学生時代、この曲を試験で弾いたことがありますが、私には難しくて練習でとても苦労しました・・

ラヴェル 「ピアノ協奏曲 ト長調」

第1楽章の冒頭、右手のグリッサンドの行ったり来たりが続いたあと、両手を使ったグリッサンドが登場します。
両手ともにグリッサンドするので非常に華やかです。一気に鍵盤を駆け上がると同時に、曲のテンションも一気に高まります。
私は聴くたびに、ジェットコースターのような疾走感を感じています。

ラヴェル「妖精の園」

5曲からなる連弾曲集「マ・メール・ロワ」の最後を飾る曲で、ゆったりとした美しい曲です。
フィナーレで、プリモが何度もグリッサンドで音を奏でます。プリモとは、2人で連弾するときに、音が高い方のパートのことです。高い音域なので、きらきらと美しい音色が鳴り響き、物語の最後を華やかに盛り上げてくれます。
難易度は易しめの曲なので、ピアノが弾ける方は誰かを誘って一緒に連弾してみてください。学生の頃、同級生と演奏しましたが、弾いていてとても楽しかったです。


今回紹介した以外にも、近現代の曲にはグリッサンドが使われている曲が多々あるので、また機会があれば紹介したいです。

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